タロット占いの魅力はなんと言っても、タロットカードの絵柄から感覚的にメッセージを受け取れることですよね。1枚1枚異なる絵柄は、どこかシュールだったり、ユーモラスだったり、神秘的だったり。
実は描かれているものだけでなく、「色」にも多くの意味と象徴が込められているのです。
今回は、そんなタロットカードを「色」の観点からご紹介していきます♪
タロットカードを眺めていると、カードの背景、人物の服装、動物や植物、象徴としてのアイテムなどに、たくさんの「色」が使われていることに気づきますよね。
カードでスプレッドを展開したときにも「なんだか黄色が多いな」「キーカードに黒色が出た!」などと思うことがあるはず。
そんなタロットカードで使われているそれぞれの「色」には意味があり、さまざまな象徴が込められています。
例えばこんな色が使われています。
- 赤色(レッド)
- 黄色(イエロー)
- 橙色(オレンジ)
- 緑色(グリーン)
- 水色・青色(ブルー)
- 白色(ホワイト)
- 黒色(ブラック)
- 灰色(グレー)
配色の意図を知れば、タロット占いをしたとき、読み解き方の幅が広がりますよ♪
そこでこの記事では、タロットカードで使われているそれぞれの「色」の意味と象徴、解釈について、詳しくお伝えしていきます♪
Contents
タロットカード【赤色】の意味と象徴・解釈例
「赤色」の象徴例:情熱、意欲、熱意、自主的、能動的、男性性、闘争本能、動的、欲望、強い気持ち、エネルギッシュさ
赤色は炎を連想させ、燃えるような熱いイメージがありますよね。
タロットカードでも、赤色は「情熱」や「エネルギッシュさ」を象徴します。また、宗教によって色の意味や解釈は異なりますが、キリスト教では赤色を「男性性の色」と捉えています。
赤色はまるで、今にも外へ飛び出していくようなふつふつと湧き上がるエネルギーに満ちていて、自ら進んで何かを行う強い情熱や意欲を表します。積極的に行動することで何かを具体的に生み出す意味を持つ色なのです。
例えば、「魔術師」の赤色の衣服は、無から有を生み出す創造力を表します。
同じように地上における支配者のカード「皇帝」は目標に向かって情熱を燃やすカード。「火」を象徴するワンドの「ワンド2」は、理想や目的をつかむために、一歩前に進む選択を後押ししています。
他にもタロットカードのどんな絵柄で赤色が見られるか、探してみてくださいね♪
他にもたくさん見つけたよ!「法王」の洋服も「吊された男」のタイツも赤色だね!
タロットカード【黄色】の意味と象徴・解釈例
「黄色」の象徴例:祝福、幸福、縁起の良さ、物事の好転、繁栄、実り、豊かさ、輝き、満足感、希望
黄色は78枚のタロットカードの中でも特に目立つ色で、背景色としてもたくさん使われています。それもそのはず。黄色は「ウェイト版」タロットカードの生みの親、アーサー・エドワード・ウェイト氏が所属していた「黄金の夜明け団」で、特に大切にされていた色だからです。
「黄金の夜明け団」は魔術を探求する団体で、タロットカードもこの団体のセオリーに基づいて作られました。
そんな黄色は「祝福」や「豊かさ」を表し、明るいイメージを想起させます。
物事の好転や縁起の良さを象徴し、ペンタクル(金貨)や太陽、カップなども黄色で表現されています。
例えば「愚者」の背景は黄色で、未来へ向かって自由に進むことを祝福しています。「女帝」では背景色と穀物畑などが黄色で塗られ、豊かさや実りの多さを表し、「太陽」もサンサンと明るい輝きを放っています。
他にもタロットカードのどんな絵柄で黄色が見られるか、探してみてくださいね♪
タロットカード【橙色(オレンジ)】の意味と象徴・解釈例
「橙色」の象徴例:動的エネルギー、パワフル、アクティブ、エネルギッシュ、能動的、行動的、本能
橙色は、「情熱」や「エネルギッシュさ」を象徴する赤色と、物事の好転や祝福を象徴する黄色がかけあわさった色です。赤色と黄色のそれぞれの意味や解釈から、「パワフル」で「アクティブ」なエネルギーを表すのが橙色です。
そんなバイタリティあふれる橙色は、能動的で行動的な「動的エネルギー」を感じさせますよね。高揚感も与えてくれます。
例えば「力」の獅子(ライオン)の橙色は特徴的ですよね。人間のアクティブな動物的本能を象徴しています。「運命の輪」ではゴロンゴロンと回転する車輪が、私たちの運命が常に動き続けることを、また「悪魔」では、橙色の悪魔そのものが、私たちのエネルギッシュな本能を表しています。
他にもタロットカードのどんな絵柄で橙色が見られるか、探してみてくださいね♪
他にも「皇帝」の背景色も橙色だけど、皇帝さんが行動的なことを表しているんだね〜♪
タロットカード【緑色】の意味と象徴・解釈例
「緑色」の象徴例:若々しさ、成長、生産性、芽吹き、生命感、安らぎ、自然、有機的なイメージ
緑色といえばやはり森や木など、植物のさわやかなグリーンを思い浮かべる人が多いでしょう。タロットカードでも緑色は若葉や芝生、草などで描かれています。
緑色はすくすくと成長するイメージを持ちやすい色ですよね。可能性に満ちた若者の生命力やさわやかさ、これから芽吹く才能、新たな可能性などを感じさせます。
例えば、「カップ4」では、大地や木などで緑色が多く使われていて、豊かな自然の中で安らぎを感じながらどっしり座る人物が描かれています。「吊された男」では木に葉が青々と茂り、生命力が感じられますよね。吊された男のこれからの成長を示唆しています。
同じように「愚者」では、旅立つ若者の衣服に緑色が使われ、若者の芽吹きや若々しさを表しています。
他にもタロットカードのどんな絵柄で緑色が見られるか、探してみてくださいね♪
タロットカード【水色・青色】の意味と象徴・解釈例
「水色・青色」の象徴例:人の内面性、高い精神性、静寂、静的、冷静、知恵、知的、冷たさ、寂しさ、潜在意識、心情、心の変化
水色・青色は、タロットカードでは背景色や空の色、水の色などで多く描かれています。天空の色として描かれて崇高で神秘性を象徴したり、水の色として描かれて、揺れ動く心情の変化を表したりします。
例えば、「女教皇」は、聡明で知恵や知識が豊かな人物です。纏っている水色・青色の衣服からは、彼女の精神性の高さが受け取れます。「星」では水面や空で水色・青色が使われていますが、水は「感情や潜在意識」を表し、陸に注がれる水は変化や五感を表しています。「審判」や「世界」でも背景色に使われ、目に見えない神秘的なもの、崇高さや精神性を表しています。
タロットカード【水色・青色】と【赤色】の対比|意味と象徴
また、水色・青色は、赤色と対照的に捉えられます。赤色が燃えるような熱いイメージで「情熱」や「エネルギッシュさ」、外側へと向かう動的なエネルギーを想起させるのに対し、水色・青色は、内側に向かうエネルギーを表します。水色・青色は、人の内面性、精神性や知的さを象徴するのです。赤色は動的で、対照的に水色・青色は静的といえます。
例えばワンド4で描かれている2人の人物は青色と赤色の服を着ていて、「水と火」など、性質の異なる対象を示します。2人とも歓迎するような様子で花束を持っているため、「対立がおさまる」と捉えることができます。塔でも同じように青と赤の服を着た人物が描かれています。
他にもタロットカードのどんな絵柄で水色・青色が見られるか、赤色と対照的に使われているか、ぜひ探してみてくださいね♪
タロットカード【白色】の意味と象徴・解釈例
「白色」の象徴例:純粋、無垢、純真、汚れのなさ、光、霊的エネルギー、高次元の存在、高潔、神聖、無、物事の始まり、ゼロ
まだ何色にも染まっていないのが白色。すべての色を反射する透明感や清潔さがあり、タロットカードでもそのイメージ通り、「純粋」「無垢」「物事の始まり」「無」などを表します。
ネガティブにもポジティブにも傾いておらず、光や、霊的な次元も象徴する色です。
白色はタロットカードでは、衣服や花、動物などさまざまなモチーフに使われています。特に小アルカナの各エース、ワンドエース、ペンタクルエース、ソードエース、カップエースのいずれでも手が白色で描かれ、高次元からの意識、「神の手」を表しています。
例えば、「節制」では四大元素を使いこなす、最高で完全なる存在の人物が着る衣服の色が白色です。また「死神」では白馬が描かれていますが、死神の潜在意識を表していて、「無」を象徴すると考えられています。
他にもタロットカードのどんな絵柄で白色が見られるか、探してみてくださいね♪
ちなみに「魔術師」さんが着ている服は赤と白の組み合わせだから、創造とか誕生って意味があるみたいだよ。
タロットカード【黒色】の意味と象徴・解釈例
「黒色」の象徴例:限界、警告、終焉、終局、行き詰まり、闇、邪悪、ネガティブ、絶望、隠し事、秘密
まだ何色にも染まっていない白色に対して、何色も染め上げてしまうことができるほど強いのが黒色です。赤色、黄色、青色の3色を同じ量ずつ混ぜたり、緑色と赤色など補色を調整したりしても、黒色が作れます。 でも黒色を他の色に変えていくのは、難しいもの。そこから、物事の「限界」や「行き詰まり」を表します。
例えば、「悪魔」の背景は真っ黒。ゆるい鎖に繋がれたまま、欲望や快楽から抜け出せない男女の小悪魔への警告を表します。また「塔」でも背景の空色は黒く、守ってきたものや築いてきたものが一瞬で崩壊することへの警告が読み取れます。また「カップ5」でうつむき立ち尽くす黒いマントの人物が、ネガティブな考えにとらわれている状態を表しています。
タロットカード【黒色】と【白色】の対比|意味と象徴
また、タロットカードで黒色は、白色との対比で表現されることがあります。「戦車」のスフィンクスは白色と黒色で塗られ、「光と闇」、「純粋さと不純さ」など、相反する感情を描いています。「死神」も旗や鎧など、全体的に白色と黒色の対照が印象的ですよね。死神は「死と再生」を表しています。
他にもタロットカードのどんな絵柄で黒色が見られるか、白色と対照的に使われているか、探してみてくださいね♪
でも、黒色が象徴することをしっかり解釈してみようっと…(メモ中)
タロットカード【灰色(グレー)】の意味と象徴・解釈例
「灰色」の象徴例:中間地点、発展途中、プロセス、過程、あいまい、中立、グレーゾーン、プラスマイナスゼロ
(建造物などの場合)物質的、世俗的、現実的
物事が白黒はっきりつかない状態を「グレーゾーン」と表現するように、灰色はどっちつかずの中間地点を表しています。陰陽、左右、プラスとマイナスなど、2項目の間にあって、まだどちらにも傾いていない状態です。
主に物事が進行していく途中の段階、プロセスを象徴し、タロットでは背景色として多くのカードで使われています。
一方、「塔」で崩壊する塔や、「皇帝」の王座など、建物や椅子などの建造物が灰色で塗られていることがあります。コンクリートのようなこの灰色の場合は、この世の物質的な価値観や、世俗的な事柄を象徴します。
「ソード3」は、空も雲も含めて全体的に灰色が印象的なカードです。絵柄の通り、心が傷つけられて痛んでも、やがて回復や自身の成長へとつながっていくプロセスを表しています。「吊るされた男」の人物は、吊されながらも高い精神性でもって思考している過程であることを表しています。
一方、「法王」の柱は建造物として灰色が使われています。これは法王が見えない世界に通じる「女教皇」とは違って、聖職者でありながらも現世に属する生身の人間であることを伝えています。物質的・現実的・俗世間的であることを象徴しているのです。
他にもタロットカードのどんな絵柄で灰色が見られるか、探してみてくださいね♪
【まとめ】タロットカードの【色】から想像力を膨らませよう♪
いかがでしたか?
よく見ると、タロットカードには本当に多くの色が豊かに使われていることがわかりますよね。
でも一つ一つの色の意味や象徴、解釈を「覚える」ことより、その色から受け取れる感覚や、カードを見たときのあなたの「色の第一印象」が大切です。
ぜひ想像力を働かせてイメージを膨らませ、リーディングの解釈を広げる参考にしてみてくださいね♪