タロット占いは独立開業や副業の仕事として注目されています。
実際にどう仕事にしていくと良いのでしょうか?
インスタがきっかけでタロット占い師になったグレープさんにお話を伺いました。
タロット占いを仕事にするには占いの館で働く、インターネットで鑑定結果を販売するなど、さまざまな方法があります。
タロット占い師のグレープさんは、インスタや対面で鑑定などを行うスタイルです。
SNSなどを活用してタロット占いを仕事にする方法をインタビューしました!
グレープさん
30代、女性。自身の勉強の「記録帳」としてタロット用のインスタをスタート。
そのインスタがきっかけで、勉強と並行して鑑定がはじまります。持ち前の素直さと、相手にとことん寄り添う鑑定が特徴。
好きなスプレッドは1枚引き。現在過去未来+キーカードを出すスプレッド。タロットカードは、主に「スミス・ウェイト・センテニアル・タロット」。
Contents
自分の悩みを解決するため、占いを受けに占い師さんのところへ
ーーグレープさんがタロット占いに興味を持ったきっかけについて教えてください。
以前、看護師をしていたのですが、「私、これでいいのかな?」と考えるようになったんです。そのきっかけは、私が大切にしていた価値観と、職場が優先する価値観との違いです。
「この仕事を50歳までずっとするのかな?」「それは違うような気がする」と感じ、とても悩んでいました。
それで、いろいろな占い師さんのところに占ってもらいに行っていたのがきっかけです。
ーー「占いが好きだった」というよりは、グレープさん自身が悩んでいて、解決のヒントを探しにいろいろな鑑定を受けに行ったんですね。
はい。当初は「これがやりたい」と思って就いた仕事ではあったんですが、続けていくうちに、「本当にこれでいいのかな」「私は何をしたら良いんだろう」と思うようになっていって。自分の気持ちを探しているうちにタロットや星読みなどにたどりつきました。
最初は自分で占うというよりは、占い師さんのところへ行って占ってもらうことのほうが多かったですね。
ーーグレープさんが占ってもらった占い師さんはどのような方だったんですか?
いろんなタイプの占い師さんがいましたね。「あなたはこれをやったほうが良いよ」「これが未来よ」と言い切る人とか。
そういう占い師さんには「自分で自分の人生もわからないのに、なんであなたに決められなくちゃいけないのよ」「知らない人に、なんでそんなことを言われなくちゃいけないんだ」って思っていました(笑)。もちろん、そうじゃない占い師さんもいます。
SNSで検索してそこに書かれていることを読んでいたときに「書いてあることが面白いけど、一体どんな人だろう」と思って、その占い師さんに会いに行く感覚で鑑定を申し込んでいたこともありました。
ーー印象深い占い師さんはどのようなタイプだったんですか?
星読みの占い師さんでした。その人は「星から読むとこうだけど、あなたの未来は必ずしもそうじゃない」「こういう傾向があるかもね」という鑑定書の書き方をするんです。
未来を決めつけず、アドバイスのような感じで「この時期にはこういうことがあるかもね」と書いてあったので、私にはとても読みやすかったんです。今もときどき思い出しては読み返す鑑定書ですね。
タロットの講座を受講したことで、わくわくの気持ちが生まれた
ーー印象に残った占い師さんは星読みの方でしたが、なぜ星読みではなく、タロットを学ぼうと思ったんですか?
看護師の仕事が忙しい中、星読みの勉強にチャレンジしたのですが、途中で挫折してしまったんです(笑)。
占い師さんに占ってもらっている中で、いろいろな占いがあるんだなと気がついていたので、興味のわいたものにちょっとずつ手を出していました。
タロットオラクルカードを使ったとき、世界観や枠組みみたいなものがちゃんとあって使いやすかったんです。そこから、もう少し深めていきたいと思ってタロットの勉強を始めました。
ーータロットはどのように勉強されたんですか?
タロットオラクルカードに関しては、ワンデー講座に行ったことがあります。けれど、「どうせ学びに行ってもわからない」「使っていればできるようになる」とラフに考えていました。
自分で使ったりとか、友達に使ったりとか、使うことで練習しないと覚えられないだろうし、カードを引いて調べていくうちに、「どうにかなるかな」と思っていました(笑)。
ーー「カードを引いて調べる」以外にどのような勉強をされていましたか?
タロットの勉強を始めたときに、タロット占い用のインスタを作りました。占い師になったときの集客のためではなく、自分でカードを読んだときの「まとめ」を載せておく記録帳のようなイメージです。
カードを読んで思ったことを書いてみたり、「このカードはこう読んでみた」というのをメモ代わりに書いたりしてました。
それを続けていたら、私のインスタを読んでくれる人があらわれたんです!そして「恋愛で悩んでいるから占ってほしい」というメッセージをもらいました。
ーーご自身のタロットの勉強用に作ったインスタに、「占ってほしい」というメッセージが届いたんですか?
はい。そのとき私は入院中で時間があったので「知らない人を占ったことはないけど、やってみようかな」と思って、占ってみることにしたんです。それが占い師の始まりでした。
タロットの勉強を始めたときは、誰かにタロット占いを提供するとは思っていなかったので驚きましたよ!
ーーそのあともインスタを通して占っていたんですか?
そうですね。あとは友人に「タロットの勉強をしている」と話していたので、練習相手になってもらっていました。その友人は美容師をしていて、美容院にいらっしゃるお客さんから悩みの相談をされることが多かったらしいんです。なので「悩んでいるからその人をお客さんにしてみたら」と友達から提案されました。
ただ、対面のセッションは初めてだし、お金を受け取れるほどの自信もありません。なので「もしそのお客さんが、タロット占いに興味があるようだったら練習させて」と伝えておいたら、練習をさせてもらえることになったんです。
練習のつもりで占っていたら「時間もらったから、これでご飯でも食べてよ」と、お客さんのほうからお金をくれたんです!そこで、そのお客さんと友人に「私はいくらぐらいの値段をつけていいのかな?」と相談して、値段設定をしました。
ーー勉強が終わってからではなく、勉強しながら並行してセッションをされていたんですね!
そうですね。それまでウエイト版タロットは、とっても難しいものだと思っていたのでまったく触れてこなかったんです。けれどセッションをしているうちに、ウェイト版はもう少し詳しく読めるようになるんじゃないかと思えてきて。色々と調べているうちに、無料でタロットが学べるオンライン講座を見つけて、登録してみました。
無料講座を受けたことがきっかけで「ここはこうすればいいのか!」というのが見えてきたんです!混乱していたところが整理され、「わかりやすいかも」と思ったし「使ってみよう」というわくわくの気持ちが生まれてきました。
私と一緒にタロット占いを学びましょう♪
タロット占いを勉強しながらのセッションは、相手に寄り添いながら
ーータロットを勉強している期間に「占ってほしい」というオファーがありましたが、どのようなセッションをされていたんですか?
そうですね。わからないときはその場で検索したり、カードについている冊子を読んでみたりしました。そして、自分でカードの印象を伝えられるときはそれを伝えて、わからないときはそのまま読んで、「どうですか?」とお客さんに委ねていました(笑)。
「わからない」「なんだろう」「なんだと思う?」「カードのこの場所が気になるんだよね」と言っているときも結構ありましたね。けれど、話をしっかり聞いてからカードを引くので、「こう言っていたけど、これってこうかな?」とお客さんと一緒に話し合っていました。
ーーということは、相談者さんと一緒に答えを見つけていくようなセッションなんですね?
そうですね。「私はこう思うんだけど」「私だとこう読んじゃうんだけど」「どう思う」とか。「私は答え出せないから、一緒に考えてください」ぐらいの感じで。「完璧じゃないよ」という前提で受けに来ていただいているので、そこでは特に問題は起きなかったです。
使用するデッキもいろんな種類を持っていたので、その日の気分で4つくらいお客さんのところに持って行っていました。「私は今日、これを使いたいけどどうかな?」と聞いたり、「カードの中も見て良いよ」って伝えて机に並べたデッキをお客さんに見せたりして、どれを使うか相談していました。そこで「全部使いたい」と言われたら全部混ぜてみて(笑)。
ーーどのデッキを使うかから相談なんですね!
タロットのセッションでは、どのようなことを心がけていましたか?
そうですね。私の個人的な意見が混ざってしまいそうなので、限定したり、「これはこうだよね」と決めつけたりすることは言わないようにしています。けれど、「こうかもしれない」という可能性はどんなことにもたくさんあると思うので、私からみたときの可能性は全部お伝えするようにしています。
お客さんとの話の流れで「こう言ってもらいたいのかな」というのは伝わってきますが、そこに固定せず、引いたカードで未来を決めつけないように、相手に話を合わせるようなことはしないようにしています。「その可能性もあるけど、でも、見方を変えればこれとこれもあるよね」ということは意識的にお話していますね。
ーーセッションにお越しになったお客さんの視野を広げてあげるようなイメージですか?
そうですね。解釈を1つに絞ってはいません。「このカードを引いた今の地点で、タロットカードが示す未来はこう出ているけど、明日からあなたが生き方を変えたら、多分、この結果から変わっていくから、それをどうするかなんじゃないかな」というのをお伝えして、選択肢は全部出していました。
タロット占いを通して「未来は変えられる」という前提ができた
ーータロットを始めたときと、たくさんセッションをされてきた今とでは、ご自身の価値観や考えかたに変化はありましたか?
あったと思います。それこそ初めは私自身が悩んでいたので、はっきりさせたい気持ちや方向性を定めたい気持ちがありました。けれど、決まっちゃったら決まっちゃったで「決めるんじゃないよ!」と思って、揺れていましたね。
今でも、視野が狭くなって考えがマイナスの方向に流れてしまいそうなことがあります。でも可能性は1つだけではないし、未来はいくらでも変えられるものだという前提が出来上がったので、そういう意味では価値観とか考え方とかは変わったかなと思います。
ーーお話を伺っていると、グレープさんご自身が悩んでいるときに、ご自身のことをリーディングしていたという経験が、お客さんに対してのセッションにも役立っているように感じましたがいかがですか?
役に立っていると思います。相手がいると、私なりの答えと相手なりの答えがありますよね。だから自分と相手との選択肢があるんですけれど、自分のことだと自分の中でしか答えが出てこないので、全然広がらないんです。そういう意味で生きたような気がします。
「私だったらこう考えちゃうんだよな」って思っても、相手はそうじゃないので。相手は違う考えや望みを持っていて、私とは違う価値観があることで話が進んだり視点が広がったり、相手が苦しみから抜けることがあったりしたので、役に立っている気がします。
ーータロットをしていなかったら出会えなかった人もたくさんいると思うのですが、そういう方たちと出会って感じたことはありますか?
そうですね。私の母は占いや目に見えないものが苦手な人だったので、私が占いをしていることは言いづらかったし、占いにも少しだけ後ろめたい気持ちもありました。
当時の私と同じように、占い師だということを口に出しにくいものだと思っている人も多いと思うんです。けれど、インスタを始めたことでタロットや占いに興味のある人たちとつながっていって、みんな同じことを思っているのかもということを感じました。そのインスタのアカウントがあることで、仲間と感じられる人たちと安心して好きなことを話せたということは良かったと思います。
ーーグレープさんが思う、占い師として一番大切なものは何ですか?
そうですね、相手の話を聞くことだと思います。
セッションをしているとき、「何でそう思うの」や「これどう思う」という質問をたくさんしていました。
相手も「何でそう思うんだろう」「何でなんだろう」と一生懸命考えてくれるので、初めは恋愛の悩みで占いを受けに来ていても、結果的に悩みの原因はお父さんとの関係にあったなど、予想外のところに落ち着くことが多いんです。
セッションの時間が長くなることもあるんですが、原因がわかってご本人もすっきりして帰っていけることが多くあるので、話を聞くことだと思います。
ーータロット占い師に興味がある方や、一歩が踏み出せなくて悩んでいる方がたくさんいると思うので、その方にむけてアドバイスをお願いします。
そうですね、世の中の人は思っている以上に優しいから、できないことは「できない」と伝えて、それでも良いと言ってくれる人を受け入れていったらいいと思います。
人それぞれ合う場所があるので、自分が安心する場所に行って、そこでチャレンジできそうならチャレンジしてみたら良いと思うし、試してみて「違ったな」と思ったら、場所を変えれば良いだけなので。
まずは、安心する場所やSNS、友達の間でとか、「ここだったら大丈夫」というところでチャレンジしてみてください。いきなり行ってセッションするのがこわかったら、占いをしなくても話を聞くだけでも良いと思うし、そこで占いをしている人に占ってもらって雰囲気をみてくるだけでも良いと思います。
占ってもらうと、その占い師さんの人柄が出るので、「この人、好きだな」と思うフィールドに行ってみるという選び方もありですね。
いろいろ試しているうちに、自分に合っていることやそうじゃないことが見えてきます。「これは違うな」と思ったら次からそれは選ばないように方向転換して自分の道が決まっていくので、気負わずに考えれば良いと思いますよ。
タロットを仕事にしよう!無料講座【女性のためのタロット占い】
タロット占い師になったことで考え方や視野が広がり、未来はいくらでも変えられるものだという前提が出来上がったと語っていたグレープさん。
タロット占いは、カードを通して自分や人との関係を見つめることで、ピュアな望みに気づくことができます。
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