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小アルカナ【ペンタクル3】絵柄の意味・世界観
非常にゆっくりとしたペースで、大きな仕事を成し遂げようとしている三人の専門家たち。三人の知恵とチームワークで、着実に成果を出していきます。あなたが今、長期的に取り組みたいことはなんですか?
絵柄の意味 | 解説 |
---|---|
テーマ | 長期的な努力 |
三人の専門家 | 彫刻家、牧師、芸術家の三人が、建物の建設について話し合っています。台に乗るのは、まだ見習いの彫刻家。彼にとっては、この仕事は大きなチャンス。 【ペンタクル8】に描かれている彫刻家が、チャンスを手にした様子なのです。 |
黒い背景 | 黒は物事の停滞や、時間がかかることを意味しています。止まっているかのようにゆっくりと、長い時間をかけて物事に取り組んでいることの表れです。 |
建物 | 灰色の建物は現実的な物事を表しています。写っているのはほんの一部分ですが、とても大きな建物のようです。この仕事が長期的なものだということを、うかがい知ることができます。 |
小アルカナ【ペンタクル3】の物語
地の性質をもつペンタクルは、お金や労働によって人々が得る喜びや苦労を描いています。【ペンタクル3】は過去の努力や才能が認められ、ようやく現実的な仕事に結びついた様子が描かれているようです。
今まで培ってきた技術で大きなチャンスを掴み、新たな挑戦をスタートさせることができそうです。その挑戦は、長期的なスケジュールで取り組むことになりそうですが、ゆっくりと着実に進めていくことで、更なる飛躍につながっていきそう。
カードに描かれた三人の専門家たちは、この仕事を成功させるために、それぞれがもつ知識や知恵を出し合っています。ひとりでは成し遂げられないことも、周囲の力を借りることでスムーズに進むことがあります。【ペンタクル3】は「ひとりよがりにならず、チームワークを大切に」と伝えてくれているのかもしれませんね。
小アルカナ【ペンタクル3】正位置の解釈
- 全体
地道にコツコツと取り組んできたことが評価され、大きなチャンスを掴むことができそうです。突然の大役に驚いてしまうかもしれませんが、大丈夫。周囲の人たちは、あなたなら必ず成し遂げられると認めてくれているようですよ。
ですが、期待に応えようと意気込んで、すべてをひとりでこなそうとすると、途中で立ち行かなくなってしまうかも。周囲の人たちと協力しながらチームワークよく進めていくことが成功の秘訣です。
- 恋愛
気になる相手がいる人は、相手のことをじっくりと観察して。仲が深まる作戦を立ててみるといいかも。関心をもって考えて行動してくれていることが相手に伝わると、うまくいきそうです。
パートナーがいる人は、今まで一緒に過ごしてきた時間を振り返ってみて。相手が好きなものや、興味のありそうなことをサプライズで用意してみるなど、ちょっとしたイベントを企画してみると、よりいっそう仲が深まりそうですよ。
- 仕事、金運
周囲からの評価が、グンと上がる時。今までの仕事ぶりが認められ、大役を任されそう。あなたにとっては、少し背伸びが必要なチャレンジになるかもしれませんが、ゆっくりと丁寧に進めていけば、きっとうまくいくはずです。ひとりでこなすのではなく、チームワークの大切さにも気づくとき。周囲の人たちと協力して、プロジェクトを進めていきましょう。
金運は、短期的な利益をもとめて行動するよりも、長期的な利益を見越して行動を起こしてみましょう。投資などに興味がある人は、学びのチャンスになりそうです。
- 人間関係
今まであまり関わりのなかった分野の人たちと話す機会に恵まれそう。相手の話に耳を傾けてみると、自分ひとりでは見つけられなかった、新しいものを生み出すアイデアを思いつくかもしれません。
何か学びたいことがある人は、意外と近くに教え上手さんがいるかも。自分の思いを発信していくと、いい出会いに恵まれ、価値観が広がるきっかけになりそうですよ。
小アルカナ【ペンタクル3】逆位置の解釈
- 全体
長い時間をかけて取り組んできたことが停滞してしまう時。あるいは、まるで止まっているかのようにゆっくりと進むことに、嫌気がさしてしまっているのかも。
周囲からの評価も、なかなか得ることができず、うまくいかないことに着目してしまっていませんか?
目の前のことに注目しすぎず、一歩下がって全体を俯瞰して眺めてみましょう。「どうしたらうまくいくだろう?」と、客観的に考えてみると新たな気づきがありそうです。
- 恋愛
パートナーを探している人は、気になる人が現れる兆しです。ですが、一方的な片思いに終わってしまいそう。もしこの恋を成功させたいなら、直接のアプローチをするよりも、何人かのグループで一緒に行動するとが仲が深まっていきそうです。
パートナーがいる人は、非協力的な相手の態度にもやもやしてしまう時。お互いの置かれている状況や、どんな思いで日々を過ごしているのかなど、腹を割って話す機会を設けると、打開策が見えてきそうですよ。
- 仕事、金運
仕事にマンネリが生じ、手抜きの仕事をしてしまいそう。周囲から注意を受けるなど、モチベーションの保ちづらい状況になってしまう時かもしれません。重大なミスにつながる前に、丁寧に取り組める仕事の範囲を見極めましょう。タスクの棚卸などで「今やるべきこと」が見えてきますよ。
金運では、周囲からの勧めではじめたことが裏目に出て損をするかも。今は、大きな賭けに出るのではなく、手の届く範囲のお金をしっかりと管理する方法を考えてみると、将来の役に立ちそうです。
- 人間関係
とても細かい指摘を受けたり、的外れな注意をしたりする人に悩まされてしまいそう。話し合いを試みても、意見が食い違い、平行線をたどってしまう可能性があります。どうしても会話をしなければならない相手でない限りは、ぐっと飲みこんで、その場を立ち去る方がいいかもしれません。
また、チームワークが乱れるときでもあります。仲間やグループなどで行動する機会の多い人は、意見の食い違いが起こった時に何を優先させるか?を、考えておくとスムーズに対応できそうですよ。
小アルカナ【ペンタクル3】アーサー・E・ウェイトの解釈
三人の人物がひとつの仕事を成し遂げる様子が描かれた【ペンタクル3】のカードですが、ウェイト氏は「修道院で仕事をしている彫刻家」が主人公であると述べており、三人の中で最も注目すべきは、台上の彫刻家であるといえます。その理由として、同じペンタクルのカードである【ペンタクル8】との関係を切り離すことはできません。
なぜなら、ウェイト氏も「ペンタクル8のデザインと比較しなさい。その中の見習いや素人は彼の報酬を受け取り、今本格的に働いています」としており、【ペンタクル8】に登場する彫刻家と、【ペンタクル3】に登場する彫刻家が同一人物で、ようやく仕事に結びついた様子が描かれているとわかるからです。
別のカードに同じ人物が描かれることは大変珍しく、同一人物の成長が描かれている【ペンタクル3】は、長年の修行が身を結び、仕事で大きなチャンスを掴むなどの成功を意味しています。
ですが、逆位置ではその技量がまだまだ足りないという意味合いになります。チャンスを掴み、これから大きく飛躍していけるかどうかは自分次第ということを、示してくれているのかもしれませんね。