占星術では、プログレス法を使ってホロスコープから未来を予測することができます。
プログレス法のもっとも一般的な読み方は、「◯歳」について占いたいなら「生まれた日から◯日後」のホロスコープを作る、というもの。
この記事では、プログレス法の読み方・意味をかんたんに解説します。
Contents
占星術のプログレス法はホロスコープから未来予測ができる読み方
プログレス法で「何歳でどんな変化が起こるのか」がわかる
「プログレス(progress)」には「進む、前進する」という意味があります。
占星術のプログレス法は、生年月日から作成するネイタルチャート(出生図)をベースに、ホロスコープを規則的に進行させて未来予測をする読み方です。
占星術のプログレス法を使うと、ホロスコープから「何歳でどんな変化が起こるのか」という未来を読み解くことができます。
占えるのは、次のようなテーマです。
- ◯歳のときの運勢
- 運勢がよくなるタイミング
- チャンスが巡ってくるとき
- 転職・退職・独立に向いているとき
- 出会い・結婚の縁があるとき
- 金運に変化がありそうなとき
- トラブルに見舞われそうなとき
プログレス法は【内円ネイタル】✕【外円プログレス】の二重円で読む
プログレス法は、内円がネイタル、外円がプログレスの二重円を使って読み解いていきます。
たとえば、なこちゃんが40歳を迎えるときのプログレスチャート(進行図)はこのようになります。
外円のプログレスは、内円のネイタルを一日一年法というルールで進行させたものです。
なこちゃんが生まれた日から40日後の日付で作成されています。
占星術のプログレス法の読み方のポイント
プログレスのホロスコープを【一日一年法】で作ろう
占星術のプログレス法でホロスコープ(ネイタルチャート)を進行させるとき、もっとも一般的に使われるのは
一日一年法(セカンダリー・プログレッション)というルールです。
その名前の通り、ネイタルチャート上の「一日」後は、現実の時間の「一年」後を意味するという考え方です。
つまりプログレス法で「◯歳」について占いたいなら「生まれた日から◯日後」のホロスコープを作ることになります。
なこちゃんが40歳になるときのプログレスの日付は、生年月日が1988/4/4なので、生まれてから40日後の【1988/5/14】でした。
生まれた日が「0歳」で、1日進むごとに「1歳」「2歳」「3歳」……と増えていくので、生まれた日の数字に占いたい年齢の数字を足せばOKです。
2000/1/1生まれの人なら、プログレスチャートの日付は次のようになります。
- 20歳のときを占う→2000/1/21
- 40歳のときを占う→2000/2/10
プログレスのホロスコープは【太陽と月】が重要
占星術のプログレス法(一日一年法)で読むのは、生まれた日から「数十日後」までのチャートなので、木星より遠い天体はほとんど移動しません。
プログレスチャートの読み方では太陽・月・水星・金星・火星といった動きの速い天体が重要になります。
注目したいのは一年で約12〜15度動くプログレスの月、次に一年で約1度動くプログレスの太陽。
とくに月はもっとも速く動くので、プログレスチャートの読み方の中心です。
月は「感情」を意味する天体なので、プログレスの月に注目するとその人の内面の感情の変化を見ていくことができます。
わかりやすいのは、一年の運勢を占うときじゃな。
12星座別の一年のテーマは、その年の木星が自分の星座にとって何ハウスにいるかで占うことが多いからのぅ
プログレス法の読み方は【アスペクト】に注目
プログレス法で一番重要なのは、アスペクトです。
ネイタルとプログレスのアスペクト、そしてプログレスとプログレスのアスペクトの意味を読み説いていきます。
ネイタルチャート単体の読み方と大きく異なるのは、アスペクトのオーブ(許容範囲)が1度(特に動きが速い太陽・月でも2度)と狭いことです。
なぜなら、プログレス法では天体の動きが遅いから。
オーブを広くとってしまうと「変化がいつ起こるのか」の期間も広がってしまうのです。
たとえばプログレスの太陽は一年で約1度動くので、オーブ1度と考えても、他の天体とぴったりコンジャンクション(0度)を形成するタイミングの
前後1年(合計2年)はコンジャンクションの影響力を受ける期間となります。
プログレスチャート上のアスペクトの中でも、特に重要度が高いのは次のケースです。
- 太陽・月・Asc・MCがつくるアスペクト
- ハードアスペクト(0度、180度、90度)
このほか、プログレス法では
- プログレスの月や太陽が入る星座やハウス
- プログレス天体のサビアンシンボル
も、読み方のポイントになります。
読者アンケートでいただいたオススメ勉強方法をまとめているわよ♪
プログレス法とトランジット法の違い・使い分け
占星術のホロスコープを使った未来予測には、プログレス法のほかに「トランジット法」もあります。
トランジット法は、リアルタイムの星の運行のチャート(トランジットチャート、経過図)がネイタルチャートにどのように影響するかを見ます。
内円がネイタルの二重円を用いる点はプログレス法と同じですが、トランジット法の外円は「占いたい日」のチャートです。
たとえば、なこちゃん(1988/4/4生まれ)が40歳になる未来について、プログレス法とトランジット法でそれぞれ占おうとすると、外円は次のように異なります。
【プログレス法】
外円は生まれた日から40日後(1988/5/14)のチャート(一日一年法)
【トランジット法】
外円は生まれた日から40年後(2028/4/4)のチャート
では、プログレス法とトランジット法にはどのような違いがあるのでしょうか?
よく言われるのは、プログレス法は「内面の変化・出来事」、トランジット法は「外側からの変化・出来事」という違いです。
占星術の世界では、プログレス法は「体内時計」にたとえて説明されることが多いです。
年齢を重ねるとともに、その人の内面がどのように変化していくのかを知る手がかりとなります。
トランジットのホロスコープはリアルタイムの天体の運行を写し取ったものなので、だれにとっても共通の配置ですが、
プログレス法は一人ひとり異なるネイタルチャートをもとにしているので、進行させたときの配置もオリジナルなのです。
また、プログレス法で読み解ける出来事は、トランジット法のそれよりも人生に与えるインパクトが大きい、と考えることもできます。
仮に、なこちゃんが100歳まで生きると想定して、比べてみましょう。
トランジット法では、ホロスコープ上の天体はなこちゃんが生まれた日から100年後までの範囲で動きます。
一年でホロスコープを一周する太陽だけを見ても、ネイタルとトランジットの太陽は100回コンジャンクションする(0度になる)のです。
一方、プログレス法(一日一年法)では、ホロスコープ上の天体はなこちゃんが生まれた日から100日後までの範囲でしか動きません。
トランジット法よりもアスペクトを形成する回数が少なく、ネイタルの配置によっては一度もコンジャンクションしない天体の組み合わせもあるでしょう。
あなたもプログレス法でこれまでの出来事を振り返ってみると、影響力の大きさを実感できるかもしれませんね。
占星術のプログレス法とソーラーアーク法の違い
占星術は、プログレス法と少し似ている「ソーラーアーク法」という未来予測の読み方もあります。
ソーラーアーク法も、ネイタルチャートを規則的に動かしたホロスコープを使います。太陽の動きはプログレス法と同じです。
しかし、ソーラーアークのホロスコープは天体同士の位置関係(アスペクトの関係)は維持したまま動かすところが特徴的です。
つまり、「太陽が◯度動いたら、他のすべての天体にも◯度を足す」という動かし方です。
プログレス法ではもっとも速く動く月も、ほとんど動かない木星〜冥王星も、ソーラーアーク法では同じ度数で動きます。
また、アスペクトはネイタル天体とソーラーアーク天体という組み合わせだけに注目するなど、
全体的にプログレス法よりもシンプルでざっくりとした読み方、と言えるでしょう。
>>占星術のソーラーアーク法について(近日公開)
【まとめ】プログレス法で未来を占ってみよう
占星術のプログレス法は、「生まれてから◯日後のホロスコープが◯歳の未来をあらわす」と考えます。
はじめて触れた人は戸惑う読み方ですが、自分のプログレスチャートを作って読んでみると、不思議としっくりくるのではないでしょうか。
この記事を手がかりに、ぜひあなたのプログレスチャートを読んてみてくださいね。
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