占星術の複合アスペクト(アスペクト・パターン)とは、3つ以上の天体が形成するアスペクトのことです。
2つ以上のアスペクトが相互に作用している複合アスペクトを読み解けると、ホロスコープをもっと深く理解できるようになりますよ。
この記事では、占星術の代表的な複合アスペクトの種類や意味について解説します。
- ヨード(ヨッド)
- セミヨード(セミヨッド、変則ヨッド)
- ミスティック・レクタングル
- グランド・セクスタイル(六芒星)
- ホームベース
- クレイドル(ゆりかご)
- クリスタル
※ グランド・コンジャンクション、グランド・トライン、Tスクエア、グランド・クロス、メディエーション(調停)、カイト、ミニトラインについては、別の記事で紹介します。
Contents
【複合アスペクト】ヨード(ヨッド)
ヨード(ヨッド)とは、2つのインコンジャクト(150度)と1つのセクスタイル(60度)を形成する複合アスペクトです。
ヨードは別名「神の手」「神の指」とも呼ばれていて、ホロスコープにヨードがある人は、まるで神に定められたかのように宿命を背負う、と言われています。
インコンジャクトは、それぞれの天体のサインに共通する性質(二区分・三区分・四区分)がなく、異質なもの同士です。
天体同士を上手く連携させることが難しく、才能に気づかなかったり試練が与えられたりします。
そんなインコンジャクトを2つも含むヨードは苦労が多い複合アスペクトですが、ここにセクスタイルが調和をもたらします。
セクスタイルの力で、三角形の尖った頂点にある天体の力に働きかけることができるのです。
このことからヨードは、「定められた道からは逃れられないが、天体を上手く連携できれば天才的な才能を発揮できる」複合アスペクトと言えるでしょう。
【複合アスペクト】セミヨード(セミヨッド、変則ヨッド)
セミヨード(セミヨッド、変則ヨッド)とは、2つのセミセクスタイル(30度)と、1つのセクスタイル(60度)を形成する複合アスペクトのことです。
セミセクスタイルは、それぞれの天体のサインが隣り合う関係で、共通する性質(二区分・三区分・四区分)がない異質なもの同士です。
天体同士を連携させて、才能を発揮するには努力が必要ですよね。
ここにヨードと同様にセクスタイルがつなぎとなり、調和をもたらしています。
セミヨードは、自覚しづらい才能に気づき、試行錯誤しながら開花させていく複合アスペクトと言えるでしょう。
【複合アスペクト】ミスティック・レクタングル
ミスティック・レクタングルとは、2つのオポジション(180度)と2つのトライン(120度)、そして2つのセクスタイル(60度)を形成する複合アスペクトです。
これは「メディエーション(調停)が4つある」と見ることができます。
調停は、オポジションに緊張のムードがただよいますが、もう1つの天体にムードを和らげて対立を収束させるヒントがあります。
この力関係がミスティック・レクタングルでは複合的に組み合わさっています。
そのため、とても生産的で、応用力・総合力に長けていることが特徴です。
また、ミスティック・レクタングルをつくる天体を四区分で見ると「火-風」か「地-水」の組み合わせとなり、この点でもバランスや調和の力が強い複合アスペクトと言えます。
ミスティック・レクタングルの力を上手く活用できれば、作家やアーティストなどクリエイティブな分野で才能を発揮できるでしょう。
【複合アスペクト】グランド・セクスタイル(六芒星)
グランド・セクスタイル(六芒星)とは、6つのセクスタイル(60度)と6つのトライン(120度)、そして3つのオポジション(180度)を形成する複合アスペクトです。
6つの天体からなる複合アスペクトなので、グランド・セクスタイルをネイタルチャート(出生図)に持つ人は非常に珍しいでしょう。
また、グランド・セクスタイルをつくる天体を四区分で見ると「火-風」か「地-水」という相性のいい組み合わせで、
三区分で見ると同じエレメントの「活動」「固定」「柔軟」がすべて揃った状態です。
このため、グランド・セクスタイルを持つ人は生まれながらにクリエイティブなエネルギーが循環していて、個人の力で人生を切り開くというより運命に身を委ねる生き方になりやすいでしょう。
一方、あまりにバランスが良く自己完結的なので、行動を起こそうとするきっかけがない、という面もあります。
なお、グランド・セクスタイルの頂点の一つが欠けた複合アスペクトが、ホームベースです。
【複合アスペクト】ホームベース
ホームベースとは、グランド・セクスタイル(六芒星)の頂点の一つが欠けた形の複合アスペクトです。
ネイタルチャート(出生図)にホームベースを持つ人は、欠けた頂点の位置に宇宙を運行している天体が巡ってきた時、グランド・セクスタイルと同じ作用を引き起こすとされています。
また、ホームベースの欠けた頂点の位置に星を持つ相手とは、クリエイティブなエネルギーを生み出せる抜群の相性と言えます。
【複合アスペクト】クレイドル(ゆりかご)
クレイドル(ゆりかご)とは、1つのオポジション(180度)と2つのトライン(120度)、そして3つのセクスタイル(60度)を形成する複合アスペクトです。
これは、「メディエーション(調停)が2つある」と見ることができ、オポジションが醸し出す緊張のムードを2方向から和らげています。
このためクレイドルを持つ人は、問題が起きても調整する能力が高かったり、ピンチの時も思わぬ助けを得ることができたりすると言われています。
【複合アスペクト】クリスタル
クリスタルとは、Tスクエアとクレイドル(ゆりかご)が組み合わさった複合アスペクトです。
クリスタルを上手く活用できれば、オポジション(180度)の天体を軸に、不安定ながらも葛藤から解決策を見出そうとする生産的なエネルギーがあります。
そこに調整力で問題を解決する働きが加わり安定や発展につなげていくことができます。
- グランド・コンジャンクション(ステリウム)
- グランド・トライン(大三角)
- Tスクエア(直角二等辺三角形)
- グランド・クロス(正四角形)
- メディエーション(調停)
- カイト
- ミニトライン(小三角)