命日のホロスコープから故人のメッセージを読み解く「命日占い」。大切な人の死の悲しみから解放され、生きる意味を見つけられたら…という想いから生まれました。命日占いは星読みテラスを監修する西洋占星術師・かげした真由子先生発案の、新しい星読みです。
書籍『命日占い』(サンマーク出版)の冒頭100ページ分を
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この記事では、占い師の先生であるかげした真由子さんの「命日占い」を使って、誰もが知っている有名人の命日のホロスコープを読み解きます。
今回は、キングオブポップと呼ばれ、世界中の人々を魅了したマイケルジャクソンを取り上げます。
彼の死は世界の人々にどのようなメッセージを残したのか。命日のホロスコープから受け取っていきましょう。
Contents
命日占いとは?星読みで亡くなった人からのメッセージを読み解く
命日占いは、新しい試みです。星読みテラスの他の記事では、先人たちが検証を重ねてきた学術的な西洋占星術をお伝えしていますが、この記事では星読みの知恵をベースに、命日のホロスコープから故人が今を生きる私たちへ向けたメッセージを読み取ろうというものです。
命日を「もう一つの誕生日」として捉え、かげした真由子先生が独自の解釈を加え命日のホロスコープから亡くなった人と残された人との関係性やメッセージを読み解いていきます。
私たちにとっては受け止めることが難しい「死」を、生も死も人間にとって大切な節目であることをあるがままに受け止めようとする、かげした真由子先生の祈りの気持ちがベースになっています。
マイケルジャクソン(Michael Joseph Jackson)は、キングオブポップと呼ばれ、人類史上最も成功したミュージシャンと言われています。
- 1958年8月29日 アメリカのインディアナ州で生まれる
- 1963年 兄弟で結成しているユニット『ジャクソン5』に加入
- 1968年 シングル『Big Boy』でデビュー
- 1969年 シングル『帰ってほしいの』でメジャーデビュー 全米チャート1位を獲得
- 1971年 シングル『ガット・トゥ・ビー・ゼア』でソロデビュー
- 1982年 ソロアルバム『スリラー』を発表
- 1984年 事故で頭部に火傷を負う
- 1994年 一度目の結婚
- 1996年 二度目の結婚 2人の子どもに恵まれる
- 2002年 3人目の実子(当時9か月)をホテルの窓からぶら下げ大きな非難を受ける
- 2003年 性的虐待容疑で逮捕 後に無罪となる
- 2009年 ロサンゼルスで死去
マイケルジャクソンの命日のホロスコープが私たちへ伝えるメッセージとは
マイケルジャクソンは、1958年8月29日、アメリカ合衆国インディアナ州ゲーリーのアフリカ系アメリカ人街の家庭に六男として生まれ、数々のヒット曲を世に送り出しました。
世界各国でのナンバーワンヒットは25曲以上、何百もの賞を受賞、いくつものギネス認定も受けています。
そんなマイケルジャクソンですが、50歳の時、ロサンゼルスで心肺停止状態となりこの世を去りました。
マイケルジャクソンが亡くなった2009年6月25日午後2時26分、アメリカ合衆国の UCLA病院のホロスコープ を見てみましょう。
マイケルジャクソンの命日のホロスコープには次のような特徴があります。
1.木星ー海王星ーカイロン(小惑星)のグランド・コンジャンクション
2.出生ホロスコープスの太陽と冥王星がコンジャンクション(0度)(注釈※1)
3.命日ホロスコープスの太陽と冥王星がオポジション(180度)(注釈※2)
マイケルジャクソンとキング牧師のホロスコープに類似点あり
1.木星ー海王星ーカイロン(小惑星)のグランド・コンジャンクション
注目したのは、命日ホロスコープの水瓶座に集まる木星ー海王星ーカイロン(小惑星)のグランド・コンジャンクションです。
(3つ以上の天体が重なることをグランドコンジャンクションといいます。二つだけだとコンジャンクションです。)
カイロンは、最近の占星術では注目されてきた小惑星です。
魂の傷と癒しを表し、その人の人生においてのコンプレックス、乗り越えるべき傷を表すと言われています。
有名人のホロスコープで類似したホロスコープがあります。
それは、キング牧師の出生ホロスコープです。
黒人への差別の撤廃を訴える公民権運動の若き指導者、マーティン・ルーサー・キング牧師(1929年1月15日 – 1968年4月4日)。
演説 “I Have a Dream”(私には夢がある)はとても有名ですよね。
こちらがキング牧師の出生ホロスコープです。
(出生時間は不明)
キング牧師の出生ホロスコープには、マイケル・ジャクソンの命日ホロスコープと同じように、木星とカイロンの重なりが見られます。
さらに海王星とも僅かの誤差でトライン(120度)(注釈3)というアスペクトを形成しています。
木星とカイロンのコンジャンクション(0度)は、精神的な指導者、リーダーを表します。
- カイロン=癒しと傷
- 木星=広がり、善きこと、宗教性
を象徴することからそう解釈されます。
自分の痛みを引き受け、それを木星が表す拡大につなげていく結果、精神的なリーダーとなる人が多いのです。
マイケルジャクソンの命日ホロスコープでは、木星・カイロン・海王星が水瓶座にあります。
世界の人々が対等にやりとりができる平和な世界や、みんなが自分らしく生きていくことに対する祈りを表現しているのでしょうか。
一方、キング牧師の命日ホロスコープでは、牡牛座にある木星とカイロンは、誰もが豊かに、安心に生きていくことの大切さを語っているようです。
マイケルジャクソンの太陽と冥王星が語りかけるものとは?
2.出生ホロスコープスの太陽と冥王星がコンジャンクション(0度)
マイケルジャクソンの出生ホロスコープにも大きな特徴があります。
マイケルジャクソンは、太陽と冥王星が乙女座でコンジャンクションしているときに生まれています。(誤差3度)
太陽は、純粋な魂の輝きであり、冥王星は、死と再生を伴う大きな変容です。
太陽と冥王星が重なっているというとは、マイケルジャクソンは「純粋な自分」でこの世を生きるため、何度も自分が生まれ変わるような体験をするということなのです。
マイケルジャクソンの人生は華やかという言葉だけでは語られることはなく、どちらかというと波乱万丈として語られることが多いですよね。
マイケルジャクソンは生前、インタビューでこんなメッセージを残しています。
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「ぼくは子供が好きだ – ほんとに大好きだ。それに音楽も。
数多くの歌やすばらしいストーリーを書いて、それを表現したり最善をつくしたいと思ってる。
だから、僕には何も悩みがない。ほしいものを手に入れたし、自分にそれができるってことが、わかってるわけだからね。
ぼくの心の中で、ぼくを苦しめるものは何もない」
1977年のマイケルのインタビューより、「ロック伝説」ティモシー・ホワイト著
—————————
これがマイケルジャクソン自身の「純粋な自分」の部分ではないでしょうか。
一人の少年から、ジャクソン・ファイブというアイドルグループへの華麗な転身。
そして脱退し、一人のポップアーティストになるという変容。
同時にあった父や兄弟との別れ、孤独との戦い、数々のスキャンダル、病気、マスコミ(人間)への不信感、訴訟問題、薬物への依存という出来事など。
華やかさだけではなく、大きな葛藤を感じた人生だったでしょう。
そんな彼の人生は、目に見えない宿命に操られていたのかもしれません。
マイケルジャクソンの出生ホロスコープスの太陽と冥王星の重なり。
それは、「マイケルジャクソンにとっての純粋な生き方」を貫き通したが故の人生だったのではないでしょうか。
3.命日ホロスコープスの太陽と冥王星がオポジション(180度)
マイケルジャクソンが、50歳に命日を迎えた時、命日ホロスコープの太陽と冥王星はオポジション(180度)です。
出生の時とは対照的な位置関係となりました。
「マイケルジャクソンの純粋な魂=太陽」と、それを痛々しくも磨き上げようとする冥王星は引き離されました。
つまり、マイケルジャクソンは傷つかなくても、戦わななくても、永遠に純粋な存在になることができたのではないでしょうか。
マイケルジャクソンにとって、天国に旅立った日は、出生ホロスコープの冥王星に対し、命日ホロスコープの冥王星が1度の誤差で、創造性を表すトライン(120度)(注釈3)をとった日でした。
マイケルジャクソンの人生をドラマチックにし、ときには葛藤を与えたであろう冥王星は、彼を優しく天国に誘ったのかもしれません。
マイケルジャクソンが人生をかけて貫き通したこととは!?
マイケルジャクソンは私たちに「純粋なありのままの自分で生きることの大切さ」を人生を通して教えてくれました。
マイケルジャクソンは天に旅だった今もなお、彼が残した数々の素晴らしい作品を通して、伝説のアーティストとして生き続けています。
【補足】星の用語解説と関連リンク
※注釈1:コンジャンクション
コンジャンクションとは、天体が0度に重なるアスペクトのこと。
天体が強め合う関係にあり、最も強い影響力があると言われている。
※注釈2:オポジション
オポジションとは、天体同士が180度に位置しているアスペクトのこと。
天体同士がまっすぐに向かい合っており、お互いの働きがぶつかり合う関係。
「対立」だけでなく、高め合うという意味にも解釈できる。
※注釈3:トライン
トラインとは、天体同士が120度に位置しているアスペクトのこと。
天体同士がお互いにフォローしあい、それぞれの良さを引き出しあう関係。