中年の危機、子育て、お仕事…。30代以上の大人にはいろんな悩みが尽きません。
そこで星読みテラスでは、大人の悩みに効く「冥王星」を大特集!
中年期に訪れる突然の試練やジェネレーションギャップに対して冥王星をどう活用すればいいのか、星読み初心者さん向けにわかりやすく紹介します。
30代後半〜40代前半の方は、近頃、人生で想定外の出来事が起きていませんか?
「仕事で未経験の業務を任され、毎日バタバタだー!!」
「会社をリストラされてしまった!」
「キャリアに本腰を入れようと思ったタイミングで赤ちゃんを授かった!」
「仕事や子育て、さらには介護も加わって休む暇もない!!」
そういった出来事に戸惑っている方も少なくないはず。
また、「私の人生このまま終わってしまうのかな…」という焦りを感じている方もいるかもしれませんね。
こういった現象は、星読みでは「中年の危機」と呼ばれていて、30代後半から誰にでも起こりうることです。
なぜ、生き方を試されるような出来事が起こるのでしょうか。
それは、人生を根本から変えてしまう強力なパワーを秘めた冥王星が関係しているから。
今回は、冥王星による中年の危機の正しい乗り越え方について、くわしく紹介します。
Contents
星読みで読み解く「中年の危機」って?
中年の危機には星同士が緊張関係になる
中年の危機(ミドルエイジ・クライシス/ミッドライフ・クライシス)とは、一般的に、中年期を迎えた人が
- 仕事や子育ての悩み
- 親の介護や死別
- 自分自身の老い
などに直面して、不安や焦りを感じることです。
中年期に試練が訪れるこの現象は、星読みの観点から説明することもできます。
30代後半〜40代前半は、自分が生まれた時に与えられた星と今この瞬間に宇宙を運行している星が、ちょうど厳しい位置関係(角度)になる時期なのです。
2つ以上の星が特定の意味のある角度をもつことを、星読みでは「アスペクトを形成する」と言い、アスペクトから行動や心のパターンがわかります。
同世代のお友達の太陽星座はバラバラなのに、みんな同じ時期に中年の危機を迎えるの?
中でも一番長いのは冥王星で、太陽を一周するのに約248年もかかる、あまり動かない星なんじゃ。
つまり、同世代はみんな同じ冥王星(冥王星星座)を持っている=ホロスコープ上の冥王星が特定の位置に集中しているから、同じような時期に中年の危機を迎えるんじゃな。
中年の危機の冥王星・天王星・海王星にあらわれるアスペクトは、このの2つです。
スクエア(90度) | 不安定・衝突・葛藤 |
オポジション(180度) | 緊迫したムード・対立 |
それぞれのチャートの星を呼び分けるために、頭文字の「n(ネイタル)」「t(トランジット)」をつけて書いてみたぞ。
中年の危機に関わる星 | アスペクト |
n冥王星とt冥王星 | スクエア(90°) |
n天王星とt天王星 | オポジション(180°) |
n海王星とt海王星 | スクエア(90°) |
これら3つの星の中でも、特に注目したいのが冥王星です。
なぜ冥王星なのか理由を説明しましょう。
中年の危機では「冥王星」がもっとも強烈
星読みの世界には「アスペクトを形成する星の組み合わせは、同じ星どうしの場合にもっとも強い影響が出る」という原則があります。
例えば、n太陽とt冥王星がスクエアになる時より、n冥王星とt冥王星(同じ星どうし)がスクエアになる時のほうが、その影響がより強烈に現れやすいということです。
そして、星はそれぞれ太陽からの距離が異なりますが、天王星・海王星・冥王星は太陽から特に遠いゾーンにあり、中でも一番遠いのが冥王星です。
このことから、冥王星は私たちにとって普段は意識の彼方にあり手が届かない存在で、自分の中で目覚めにくい星と位置づけられています。
しかし、深く眠っているような冥王星さえも目覚めさせる、鮮烈なパワーを持つ存在が一つだけあります。
それこそが、同じ冥王星なのです。
しかも、中年の危機ではn冥王星とt冥王星がスクエアという位置関係にあり、これはアスペクトの中でもっとも摩擦が起こりやすく相性が良くないものです。
だから冥王星どうしがスクエアになる時期は、中年の危機の中でもすっごく重要なんだね!
中年の危機はいつから始まる?何年続く?
中年の危機が始まる時期は、ほとんどの人の場合で30代後半からとなっています。
また、冥王星のスクエアが続く期間は4〜5年程度です。
n冥王星とt冥王星がスクエアになっているホロスコープを、実際に見てみましょう。
2つのチャートを1つにまとめたホロスコープを「二重円(ダブルチャート)」と呼びます。
下の二重円は、内側がネイタルチャート、外側がトランジットチャートとなっています。
[アスペクト表]
内側のネイタルチャート(1980年9月1日生まれの人)の冥王星は天秤座の20°にあり、外側のトランジットチャート(2019年10月1日の宇宙)の冥王星は山羊座の20°にあります。
この2つの冥王星が作る角度をアスペクト表で確認すると、ぴったり90°=スクエアとなっています。
つまり、このネイタルチャートの持ち主は、2019年10月1日現在、中年の危機の真っ只中にいるということです。
スクエアの影響が現れるのはぴったり90°の時だけではなく、その±6°(84〜96°)も許容範囲(オーブ)でアスペクトの力が働くと言われています。
このため、1980年9月1日生まれの人の場合、中年の危機の始まりと終わりは次のような時期になります。
許容範囲(90°±6°) | トランジットチャート | 年齢 |
始まり(84°) | 2016年1月1日頃 | 35歳 |
終わり(96°) | 2021年1月25日頃 | 40歳 |
2019年10月1日現在
n冥王星が天秤座の26°の人は、中年の危機が始まるタイミングにいます。
逆に、n冥王星が天秤座の14°の人は、中年の危機が終わるタイミングにいます。
中年の危機に何が起こる?
n冥王星と、t冥王星がスクエアになる中年の危機には、具体的にどんなことが起こるのでしょうか。
冥王星は、今あるものを根本から破壊し、まったく新しいものを再生しようとする星です。
羽化した蝶がもう二度とさなぎにならないのとおなじように、元には戻らない決定的な変容を意味します。
また、冥王星には有無を言わせない強力な力があるので、個人の意志では回避できない変容と言えるでしょう。
仕事ではより高いステージへ進もうとする
冥王星の強力な変容の力を受けて、一念発起して起業したり、資格を取得してキャリアアップを目指したりすることがあります。
単なるスキルアップではなく、より高いステージに進んで理想の仕事や働き方を叶えたいと切望するようになるでしょう。
「このままで終わりたくない」という気持ちがふつふつと湧いてきて、安定よりも挑戦をとりたくなるのです。
一方、自分が望んでいないのに環境が変わって、挑戦せざるを得なくなった、そんな人もいます。
「会社からリストラされた」「家庭の都合で今の働き方を続けられなくなった」などのケースです。
あまりに突然のピンチに困惑するかもしれませんが、この試練が良い意味でターニングポイントになる可能性も多いにあります。
家庭ではあらゆることのバランスをとる
女性の社会進出や晩婚化が進んだ現代社会では、30代後半以降に妊娠・出産することも珍しくなくなってきています。
妊娠・出産の経験そのものが試練になることもあれば、子どもがきっかけで予期せぬキャリアの転換を迎える人も多いでしょう。
「出産前の働き方では仕事と子育てを両立できなくなり、会社員からフリーランスになった」
「子育てが一段落してこれからは自分のキャリアを築こうと計画していたのに、想定外でもう一人子どもができた」といったケースです。
このほか、育児の課題や子どもとの関係に悩んだり、家族の介護や死別などが試練となることもあります。
社会貢献への意識が芽生える
30代後半〜40代前半は「そろそろ人生の折返し地点」という気持ちが芽生える年代です。
残された人生をどう生きるのかと考えたとき、「このまま終わってしまうのかな…それはイヤ!」という焦りや葛藤が試練となることがあります。
誰かに認められたり、誰かの期待に応えたりすることで一応の満足や安心を得ていた人が、これまでの役割を超えて、自分に挑戦したくなるのです。
自分の人生を歩むことに必死だった人が、30代後半以降になると余裕が生まれて視野が広がり、地域や社会に貢献したくなることもあるでしょう。
お金を一気に失う可能性も
冥王星には「究極、0か100か」「リセット」というキーワードもあり、収入や貯蓄などが一気に減る、一度ゼロになるという試練に見舞われる人も少なくありません。
特にお金は仕事と連動するので、冥王星の変容の力によって働き方を変えざるを得なくなると、安定収入がぱったり途絶えてしまう人もいるでしょう。
また、家や車など大きな買い物で大金が出ていったり、災害や事故など予期せぬトラブルで修繕費や医療費がかさんだりすることも!
手元のお金が少なくなると将来が不安になりますが、「起業のための投資で一時は貯金を使い果たしたけど、数年後に事業が成功して投資額の何倍ものお金が入ってきた」というケースもあります。
でも冥王星に振り回されっぱなしじゃイヤ!中年の危機の先にある「ご褒美」を手に入れたいよ〜。博士、どうすればいいの??
中年の危機を乗り越える方法
中年の危機は恐れなくていい!
冥王星がスクエアになる中年の危機はたしかに「試練」ですが、これは見方を変えれば、普段は眠っていてどうにもできない底力を覚醒させるチャンス。
苦労が耐えない時期かもしれませんが、試練にきちんと向き合えば、これまでの人生とは比べ物にならないほど頑張れたり磨かれたりして、生まれ変わることができるのです。
そして、中年の危機が終わって50代頃になると、今度はn冥王星とt冥王星がお互いにフォローしあい良さを引き出すトライン(120°)になるタイミングがやってきます。
中年の危機に試練と向き合って得たものがここで開花して、50代以降の人生の基盤や生きがいとなるのです。
乗り越えるには「火星」を使おう
では、中年の危機はどうやって乗り越えればいいのでしょうか。
自分の意志でコントロールすることが難しい冥王星を覚醒させる方法として、占星術の中でも新しい「ハイヤーオクターブ」という考え方が役に立ちます。
音楽の「低いド」と「高いド」(1オクターブ違う音)がちょうど倍の周波数でリンクしているように、星と星の間にも互いに響き合う関係があるのです。
冥王星の場合、オクターブの関係にあるのは「火星」。
つまり、中年の危機を乗り越えるには火星の力を使えばいい、ということです。
火星には外へ向かって自分を表現するモチベーション、建設的な怒りという意味があります。
試練に直面して苦しい時、「こんな人生で終わりたくない!」「自分はこんなもんじゃない!」という火星のパワーを意識してみてください。
これまでの自分に良い意味でNOを突きつけることが、眠っていた底力を引き出す起爆剤となり、人生を決定的に変える変容の流れに上手く乗っていけるのです。
心理学では「自分を変えたかったら怒りの力を使え」と言われておる。
今までとらわれていた役割を突破していくには、「もうこれはやりません」と建設的に否定する力が必要なんじゃな。
また、中年の危機は「手放し」も重要なキーワードとなります。
冥王星は「0か100か」「リセット」という極端な性質を持っていますが、これはムダなものは潔く全部捨てたほうが、後で入ってくるものが大きいということです。
だから、中年の時期に予期せぬ試練が起きて「人生プランが台無しになってしまった」「収入がゼロになってしまった」という人も、そんなに悲観しなくても大丈夫。
本当に望む自分に生まれ変わるためには、周囲の期待に応えるためにやってきたことや安心・安定のために中途半端にキープしていたことを手放したほうがいいのです。
中年の危機まとめ
中年の危機の真っ只中で悩んでいる人は、あなたの中の火星を意識してみてください。
想定外の出来事に見舞われたなら、状況を悲観するだけでなく「このまま流されちゃっていいの?」と自分に問いかけて、底力を目覚めさせましょう。
これまで人の意見を優先して自分を主張できなかったなら、周囲のことを考えすぎるのをやめて、「自分はこうしたい」「いやなものはいや」と表現するようにしましょう。
中年の危機に頑張った経験は、きっと豊かな人生につながっていきますよ。