夏至から秋分までの3ヶ月間、社会はどんなムードになる? 私たち一人ひとりはどのように受けとめたらいい?
星読みテラスを監修する西洋占星術師・かげした真由子先生が、より良く過ごすヒントをお届けします。
Contents
2023年の夏至は6月21日【力を合わせて打開策を見出そう】
今年も6月21日の日本時間23:57、夏至がやってきます。
夏至は「太陽の力が最も強まる日」とされ、陽の光を浴びた植物の枝葉が青々と繁り、成長のピークを迎える節目でもあります。
占星術でも、春分、夏至、秋分、冬至は社会のムードを読み解く上で大切な節目とされており、夏至図はここから約3ヶ月の社会のムード」を読み解くことができるのです。
この「夏至図」は「蟹座」というエリアに太陽が入った瞬間を切り取った図を用い、日本のムードを読み解くため、東京でホロスコープを出力します。
こちらが2023年の夏至図ですが、太陽の位置を確認してみてください。
「蟹座の0度」に太陽があり、まさに蟹座に太陽が入った瞬間をとらえています。
夏至図は、2023年の夏が生まれた瞬間をあらわしているのです。
では、2023年の夏至図の特徴をピックアップしつつ、夏至からの約3ヶ月の日本のムードを読んでみましょう。
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2023年6月21日の夏至図|夏至のホロスコープのポイント
こちらのホロスコープが、2023年6月21日の夏至図です。
- ASCは牡羊座6度
サビアンシンボル「一辺が明るく照らされた四角」
細部より大局を捉える、環境の原理に関心が表れる、自分が入った環境の中で役割を持つ - チャートルーラは火星(5ハウス・獅子座)
勢い、情熱、戦い、トラブル、主張などが夏至から秋分までのキーワードとなる - 1ハウスに滞在するカイロンと木星
木星と月のスクエア(90度):子供/女性に関係する問題が大きくなる
木星と土星のセクスタイル(60度):道徳教育などの見直し
木星とドラゴンヘッドのコンジャンクション(0度):何を集団の「善」とするのか
カイロンと火星のトライン(120度):難問に立ち向かう力、チャンスをとらえる
カイロンと水星のセクスタイル(60度):治癒力、癒しのスキル - 2ハウスに滞在する天王星
財政に関する変化
天王星と火星のスクエア(90度):市場の異常性、経済的な大きな不安 - 3ハウスに滞在する水星と太陽
交通、通信に関するテーマが色濃く現れる
太陽とICのコンジャンクション(0度):内側に向くエネルギー
太陽と土星のトライン(120度)誤差7度:手堅さ - 4ハウスに滞在する太陽(※5度前ルールを採用した場合)
政権が地に落ちる、国土、農業に関するテーマ、野党のリーダーが強い
蟹座の太陽と獅子座の月がミューチュアル・レセプション:国民感情が政治に反映されやすい - 5ハウスに滞在する月と金星と火星
子供、教育、エンタメに関するテーマ
金星と火星のコンジャンクション(0度):演劇界の利益、魅力的な表現者
火星と天王星のスクエア(90度):エンタメ/芸能関係者、学校関係のトラブル、揉め事 - 11ハウスに滞在する冥王星
立法、通貨、国際的な友好関係に関する破綻、友好関係にある国の大きな変化 - 12ハウスに滞在する土星と海王星
詐欺的トラブル
夏至図は、毎月の満月・新月リーディングとは少し趣が違います。
満月や新月に関しては、個人の意識や、気分の移り変わりをもとに解釈していきます。
なぜなら「月」は、私たちの気分や感情のサイクルを表すからです。
一方、夏至図に関しては、東京を基準にして算出したチャートで夏至からの約3ヶ月(秋分まで)の日本のムードを読み解くことができます。
心理学的な表現をすると「日本に住む人の集合的無意識の動きを読む」と言うこともできます。
つまり夏至図は、私たち日本人の意識と同時に、日本社会全体のムードを表すのです。
2023年の夏至から秋分の間、社会はどのようなムードに包まれ、私たちはどのように過ごしていけば良いのでしょうか?
夏至のホロスコープから詳しく読み解いていきましょう。
読者アンケートでいただいたオススメ勉強方法をまとめています♪
【夏至図読み】2023年夏至のテーマをホロスコープで読み解く
今回の夏至図を含め、四季図(春分図、夏至図、秋分図、冬至図)を読み解く上で、最初にチェックするのはアセンダントのサイン(星座)です。
さらに、そのアセンダントのサイン(星座)の支配星がどこに位置しているのか?も重要になります。
これらが夏至からの3ヶ月を象徴するテーマを教えてくれるからです。
2023年の夏至図のアセンダントは牡羊座にあります。
牡羊座の支配星は、火星。
つまり、今回の夏至の主役は火星となります。
この火星に注目して、さらに詳しく夏至図を見ていきましょう。
「子供」「女性」というキーワードが取り上げられそう
2023年夏至の主役である火星は、戦いの星とも呼ばれる天体。
そのため、夏至からの3ヶ月を象徴するテーマは、勢い、情熱、戦い、トラブル、強い主張というキーワードを持ちます。
さらに、今回の火星は5ハウスに位置しています。
また、5ハウスには火星だけではなく、金星と月も同席している点にも注目してみましょう。
国のムードを読み解く上で5ハウスは、娯楽、芸術、スポーツ、出産、子どもを表します。
金星は女性や子供、月は家庭や女性を表す天体です。
そういったことから、夏至からの3ヶ月は「育児や子供に関することで社会的なトラブルが話題になる」というひとつの解釈が成り立ちます。
2023年4月1日に首相直属の組織で、「こども家庭庁」なるものが発足したのをご存知でしょうか。
子どもや若者の意見を聞き、厚労省が行っていた保育や母子保健、児童虐待対策や、内閣府が行ってきた子ども・子育て支援、少子化対策などを担い、子ども政策の司令塔機能をこども家庭庁に一本化するというものです。
この「こども家庭庁」が、あらゆる育児や子供に関するトラブルをどこまで解消してくれるのか、どこまで期待できるのか。
まだ見えないところがありますが、動きはそれなりに活発化していくと読めます。
夏至図を読み進めていくと、これらに関する救いはあります。
5ハウスに滞在している火星は、癒しと傷の小惑星カイロンと120度をとっており、トラブルが生じたとしても、その問題に立ち向かう可能性を示しているようです。
また、このカイロンは1ハウスに滞在しています。
1ハウスは、夏至から3ヶ月の出来事を読み解く上での重要なエリアで、カイロンだけではなく、発展と幸福の木星が滞在していることも救いになっています。
一方、その木星は、月が葛藤の角度(90度)を形成しています。
月は家庭、木星は拡大要素をあらわす天体です。
これらが葛藤の角度を形成しているため、子供や女性、家庭に関することで何かしら問題が大きくなる可能性を示しています。
問題が表面化しつつ、救いがないわけではないことは、ここからも読み取れます。
さらに1ハウスの木星は、他の星とも関係性をとっています。
です。
これらの配置は、とてもポジティブに捉えることができます。
木星は、善悪の「善=よきこと」をあらわす天体です。
その善の星・木星が、課題や試練を表す土星と関係していることから、世間は「モラルの見直し」に意識が向くことが考えられるでしょう。
加えて木星は、小社会を象徴するドラゴンヘッドと重なっています。
私たちが住む地域やコミュニティの中で、手と手を取り合っていくことも考えられます。
「自分さえ良ければいい」という意識ではなく、「社会にとって善い(良い)ことを考えたい!」というムードが高まり、子供の健全な成長を大勢の人たちと一緒に願い合うことができそうです。
いずれにせよ「女性」「子供」「家庭」というキーワードは、この夏のトピックスになってくるでしょう。
そして、そのテーマで何かしら問題意識が高まったとしても、立ち向かうヒントが見出せそうです。
チャートはいつでも打開策を与えてくれるもの。
癒しと傷の小惑星カイロンも、技術力の水星と生産的な60度を形成し、救いを与えてくれます。
私たちには問題から立ち直る治癒力があることも教えてくれていますよ。
以上のようなことが、2023年の夏至の主役である火星、看板となる1ハウスにある天体から読み解くことができました。
それ以外の星の配置、特徴も見ていきましょう。
ここでしか語らない星を読み解くコツをお伝えしています♪
国の動向は?経済的な変動は必須
あらためて夏至図のアセンダントを見ると、「牡羊座6度」とあります。
牡羊座6度には「一辺が明るく照らされた四角」というサビアンシンボルが充てられており、物事の細部より大局を捉えるようなことを表しています。
社会では、一つひとつ起こる出来事が取り沙汰されるだけではなく、どういった構図の中でそれが起こっているのか?など、物事の大局に意識が向きそうです。
景気の良し悪しや、国の経済的なことも気になりますが、国の財政を象徴する2ハウスには変革の天王星があるため、経済的な変動は必須だと読めます。
また、その天王星が火星と葛藤の角度(90度)を形成しており、市場の異常性や経済的な大きな不安と読み取ることができるでしょう。
少し前に木星が豊かさを象徴する牡牛座へと移動したので、景気の回復は長い目で見ると見込めますが、夏の間は変動する金融的な政策に振り回されがちとも言えます。
私たちにどのような影響があるのかわかりますよ。
そして、国の動向を読み解く上で、太陽は国のリーダーシップをあらわす天体です。
その太陽は3ハウスにあり、5度前ルールという占星術のセオリーを採用すると、4ハウスに滞在する太陽ともいえます。
これは「地に落ちた政権」と解釈することができ、国のリーダーに私たちの未来を委ねきれない実情を物語っています。
また、ホロスコープを見てみると、太陽は蟹座、月は獅子座にあります。
太陽が国のリーダーであるなら、月は国民感情です。
2023年の夏至図で注目すべきは、蟹座の太陽と、獅子座の月がミューチュアル・レセプションだということです。
ミューチュアル・レセプションとは、2つの天体のサインの支配星が、お互いに入れ替わっている状態を示します。
本来、獅子座の支配星は太陽、蟹座の支配星は月ですが、今回の夏至図では、その支配星が入れ替わっている状態になっていますね。
ミューチュアル・レセプションにより、互いの持っている力をより高めることになります。
これは国民感情が政治に反映されやすいことを物語っているので、私たちは諦めずに「国を良くしていこう!」という気持ちを持ち続けることが必要になってくるともいえます。
さて、日本を取り巻く諸外国の様子はどうでしょう。
11ハウスは、友好関係にある国の変化を物語るエリアですが、ここに冥王星が滞在しており、さらに海王星と関係性(60度)をとっています。
冥王星は、戦争と関わりのある天体であるため、平和を願うばかりです。
いずれにせよ、日本と関係性の高い国々には大きな変化が訪れようとしているようです。
今後の時代の流れをこちらでチェックしておきましょう。
12ハウスの星も見ておきましょう。
12ハウスには、土星と海王星が滞在しています。
12ハウスは隠し部屋のようなもので、そこに2つもの天体が滞在しているということは、「秘密裏に進めていることがある」ことを物語っています。
土星は試練、海王星はごまかしを象徴しているため、知らないうちに国民にとって不利な法案が可決されていたり、サイバー犯罪的なことが多発したり…といったことも否めません。
「楽しさ」に貪欲になろう
さて、さまざまな星の配置を夏至図から読み解いてきました。
夏至図をリーディングするといった、マンデン占星術という社会の動向を星から読み解く営みは、どうしてもハードな解釈になりがちです。
しかし、今回のチャートは楽しげというか、面白い側面もあります。
先ほど、5ハウスは「育児や子供」というキーワードで解釈しましたが、このエリアはエンターテインメント、すなわち人々を楽しませる娯楽をも示しています。
ここに子供を表す金星、女性の月、戦いの火星が揃って滞在しているのも興味深い点です。
例えば、多くの人が夢中になれるようなアート作品や、エンタメ作品が登場するのではないか?という読みも可能です。
さらに、この5ハウスにある火星は金星と0度であり、この組み合わせは人を引きつけるエネルギーを放ちます。
そういったことから、演劇界の利益が上がり、魅力的な表現者が出現するとも読み解けます。
ただ火星は同時に天王星と葛藤(90度)ですから、エンタメ、芸能関係のトラブルも考えられるということも書き添えておかねばなりません。
いずれにせよ、この時期「楽しむこと」に関して貪欲である姿勢は、悪いことではなさそうです。
初めてでも簡単に楽しく星が読めちゃう記事もチェックしてみてくださいね。
キーとなるのは”自己主張”
さて、そろそろ2023年の夏至図から、個人的な指針の落とし所を見出していきましょう。
やはり、ここでもチャートルーラー=主役の火星が重要です。
火星は私たちが大切なものを守り、自分の尊厳を守るために「主張する力」を象徴しています。
つまり「自分を主張すること」が夏からの3ヶ月、個人的な指針になってくるでしょう。
というのも、情報網を表す3ハウスには、水星と太陽が滞在しており「通信、コミュニケーション」に関するテーマが色濃く現れる時期とも言えるからです。
「情報を制するものが成功する」「情報弱者、強者」という言葉も耳にすることが増えました。
ただ、「たくさんの情報を集めたもの勝ち」ではなく、そもそも自分自身が「どのような質の情報を求めるのか?」という価値観を設定しておくほうが大事なのではないでしょうか。
そのために、表現するか否かに関わらず、自分なりの主張を持っておくことが大事になってくると思います。
ネットや世論がいかなるものであったとしても、あなたの考え、感性があるはずです。
それをしっかり持っておくことは、夏至からの3ヶ月の間に起こる変化を受け止めていくうえで要になってくるでしょう。
夏至図のチャートを見ると、太陽はICと重なっています。
これは、内側に向くエネルギーを示しています。
私たち一人ひとりの目的意識でもある太陽。
外側にどんどん溢れ、広がる情報網のなか、自分の内面である「自分軸」の根っこをどこに張り巡らすか?を問われているようにも見えます。
太陽は土星とクリエイティブな角度でもあるので、しっかりとした根っこをはるチャンスでもありますよ。
【まとめ】夏至から3ヶ月の過ごし方
それでは、2023年の夏至図から読み解ける3ヶ月の過ごし方のヒントを、3つにまとめておきましょう。
- 「子供」「女性」「母親」というテーマにおいて論争がおきたり、問題意識が高まりそう。
知らないうちに国民にとって不利な法案が可決されていたり、サイバー犯罪的なことが起こることも。
しかし、打開策も同時に生まれます。
1人でなんとかしようとするのではなく「力を合わせて世論をつくること」が大事。 - 誰かを楽しませたい!というエンタメが盛り上がりそう。
- ネットや世論がいかなるものであったとしても、あなたの考え、感性が大事だし、試されるかも。
以上です。
素敵な夏至になりますよう、お祈りしています。
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