4大小惑星と呼ばれる小惑星の中の1つである「ベスタ」。
ベスタとはどんな星なのか?また、占星術にとってのベスタとはどんな意味をもつのかなどを紹介します!
ホロスコープでベスタを読み解くと、人生における重要な使命や達成したい目的に対し、あなたがどのように自分自身をかかわらせ、努力していくのかがわかります。
あなたが並外れた集中力をもって献身的になるのは、どのようなことを通してでしょうか?
この記事ではベスタを紐解いて、12星座別に特徴をお伝えしていきます。
Contents
- 占星術のホロスコープの小惑星ベスタとは【使命・献身・性への意識】
- 【12星座別】ベスタで見るあなたの強い使命感や献身性の資質
- 【牡羊座のベスタ】自らが先駆けとなり使命へ突き進む
- 【牡牛座のベスタ】一定のペースで着実に目標へ向かう
- 【双子座のベスタ】多彩な情報を目的達成の手段とする
- 【蟹座のベスタ】心を満たし、身内のために尽くす
- 【獅子座のベスタ】自己表現を理想への原動力とする
- 【乙女座のベスタ】純度の高いエネルギーを他者へ捧げる
- 【天秤座のベスタ】周囲との調和が目的地への推進力
- 【蠍座のベスタ】自己と対象を融合させ、深く打ち込む
- 【射手座のベスタ】高い理想を掲げ、広い視野でとらえる
- 【山羊座のベスタ】一定の制約の中で、己を律し貢献する
- 【水瓶座のベスタ】理想と自由の追求を根本のエネルギーとする
- 【魚座のベスタ】あらゆるものを統合し、大海原を満たしていく
- 【まとめ】ベスタを自己の癒しと人生を導く指針として活かそう
占星術のホロスコープの小惑星ベスタとは【使命・献身・性への意識】
ベスタは英語表記でVestaと書き、ヴェスタとも表記されます。
火星と木星の間を約3.6年の周期で運行する小惑星で、1807年に発見されました。
4大小惑星の中では3番目の大きさです。
占星術の小惑星ベスタの意味は「強い使命感や献身性」
ホロスコープを読み解くうえで、特に私たちに深く関わってくるのは、惑星と呼ばれる太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星の10天体ですが、
ベスタが属す小惑星も私たちに大きな影響を与えています。
占星術におけるベスタは、修練や鍛錬を通した個人の研鑽、性に対する恐怖や抑圧と関連しており、
「使命」「責務」「献身」「犠牲」「集中」「精神的な修養」「仕事」「孤独」「性的解放」「性的恐怖」
などの意味をもちます。
自分という個の内面への集中や、使命との関わり方を表すため、
「どのように自分を統合し、純度を高めていくか」「どのように目的や理想への意志を貫くか」
を読み解くことができるのです。
犠牲をいとわない「無私」の行為の前には、まず「私」が確立されていなければなりません。
つまり、仕事や義務、使命をまっとうするために、まず己の内側に集中して純度を高めることをベスタが指し示しているということです。
また、ベスタは精神を集中する内面的な修行や、身体を浄化する肉体的な鍛練を司っています。
自分の内に宿る性的なエネルギーと向き合うことも、この天体の重要なテーマです。
ヒンドゥー教やヨガの思想では、尾てい骨にある第1チャクラに、根源的な生命と性のエネルギーであるクンダリーニが眠っているとされています。
クンダリーニエネルギーのチャネリングを通して、ベスタの抱える性的なコンプレックスの解放が起こります。
性的なエネルギーを純化し、昇華することで、生命が本来持っている創造性を取り戻すことができるのです。
ホロスコープでベスタが目立つ位置にある場合は、エネルギーを一点に集中させ、自分の行動全体を目標へ向けていくのが得意な人と言えるでしょう。
神聖な炎の守護神であり、処女神でもあるベスタは、乙女座と蠍座に深い親和性を持っています。
それぞれ性的に純粋な状態である乙女座と、性の交わりを象徴する蠍座という両極を兼ね備えた、二面性のある存在と言えるでしょう。
性は、本来私たちの身体とは切っても切り離せないものです。
しかし、乙女座の内的な精神性と蠍座の外的な性衝動の2つが分離して解釈されてしまったことで、世間の中で性的なものはタブーとされ、
人々は性的な欲求に対し罪悪感を抱くようになりました。
性に対する2つの側面を象徴するベスタの理解を深めることは、あなた自身が持つ性のエネルギーの傷を癒し、回復することにつながっていくでしょう。
小惑星ベスタとギリシャ神話のつながり
ギリシャ神話において、ベスタは、農耕の神クロノスと大地の女神レアの間に生まれました。
自分の子に権力を奪われるという予言を恐れたクロノスは、生まれた子どもたちを次々に飲み込んでしまいます。
しかし、末っ子のゼウスに倒され、父クロノスは子どもたちを吐き出しました。
第一子であるベスタは最初に飲み込まれ、最後に吐き出されたと言われています。
ベスタは、ゼウスに自分が永遠に処女でいることを誓いました。
そのため、ポセイドンやアポロンから求婚されても、ベスタがその申し出を受けることはありませんでした。
ベスタの誓いを受けたゼウスは、ベスタに対して人間たちが住む家々の中心に座すことを認めました。
このことは、結婚の喜びを諦める代わりに栄誉を受けられるという献身性や自己犠牲の精神を表しています。
こうしてベスタは、神話での登場こそ少ないものの、ギリシャ人の日常生活では馴染み深い存在となり、家の中心であるかまどに祀られる神となりました。
家族という小宇宙の中心であるかまどの火の女神ベスタは、生命の象徴であり、インスピレーションの源として神聖視されていたのです。
ホロスコープで小惑星を読み解くメリット
小惑星とは惑星と呼ぶには小さい天体を表し、発見されたのも比較的新しく1800年以降とされています。
小惑星の多くは火星と木星の間に存在していて、これまでに発見された数は数十万個を超えていますが、占星術で扱う小惑星は限られています。
中でも私たちに大きく影響を与える小惑星は
- セレス
- パラス
- ベスタ
- ジュノー
この4大小惑星で、火星と木星の間に軌道をもつ小惑星は、「個人天体」と「社会天体」をつなぐ役割があるのです。
10天体ほど私たちに強い影響力はないものの、10天体だけでは読み解けない細やかな部分まで読み解けるのが小惑星です。
読者アンケートでいただいたオススメ勉強方法をまとめているわよ♪
【12星座別】ベスタで見るあなたの強い使命感や献身性の資質
あなたのホロスコープでは、ベスタはどこの星座にありますか?
4つのエレメントで分けても、あなたがどのようにあなた自身を統合し、献身や理想にかかわらせていくのかがわかります。
火(牡羊座・獅子座・射手座):想像に霊感をうけたようになることを通して
地(牡牛座・乙女座・山羊座):身体的な修行、研鑽を通して
風(双子座・天秤座・水瓶座):学びや、アイデアの共有を通して
水(蟹座・蠍座・魚座):溶け込み、結びつくことを通して
さらに12星座別で見ていくと、より細かくどのようなアプローチで自分の使命感や意志を形にし、行動していくのかを知ることができます。
それでは12星座別にチェックしていきましょう。
【牡羊座のベスタ】自らが先駆けとなり使命へ突き進む
牡羊座のベスタは、他者に支配されず自発的でいることを通して、理想へ突き進んでいくタイプです。
もともと自分という「個」を第一に置く牡羊座の性質により、ベスタのエネルギーがより引き出される組み合わせと言えるでしょう。
自分の軸を大切にし、集中することで、定めた目標へまっすぐ向かっていきます。
性的な活動においても、自分の個性を大切にする傾向があるでしょう。
牡羊座のベスタにとって、性的な事柄とアイデンティティは密接に結びついています。
性的に一つになることにより、深いインスピレーションを得られることがありそうです。
牡羊座のベスタは一点への集中力に優れていますが、バランスを崩した場合には、視野が極端に狭くなってしまうことがあるかもしれません。
【牡牛座のベスタ】一定のペースで着実に目標へ向かう
牡牛座のベスタは、安定した空間にしっかり根付くことで、重要な任務を遂行していきます。
身の回りのものや環境に独特のこだわりを持ち、安心して過ごせる場所を求めます。
また、身体感覚を大切にし、五感をフルに活用することで、自分自身を整え集中することができるでしょう。
常に一定のペースを保ち、継続的に目標へ向かっていくタイプです。
性的な活動においては、自然に湧き上がる本能を重んじます。
身体的な官能や、心地良さを大事にする人です。
相手との触れ合いを通して安心感を得たいと思っています。
ただし理想やこだわりが強いあまり、自分や相手の身体的な特徴に対して、劣等感や欠落感を抱きやすい側面もあります。
【双子座のベスタ】多彩な情報を目的達成の手段とする
双子座のベスタは、言葉やネットワークを駆使して、なすべきことをスピーディーにこなしていきます。
目的のためならあらゆる知識を貪欲に追い求め、得られた情報を他者と共有することも得意です。
自分の内面に向き合うときも、言葉や知識の助けを借りながら掘り下げていくでしょう。
性的なことに対しては、実体験よりも知識を優先させがち。
好奇心が旺盛なので、あれこれ試してみたくなることも。
一方で、心と心の深い繋がりで生まれる感情や感受性といった側面に関しては、少し鈍感かもしれません。
他者との性的な関わりのなかで、言葉だけでなく心身の触れ合いも大切なコミュニケーションであることを学んでいくでしょう。
【蟹座のベスタ】心を満たし、身内のために尽くす
蟹座のベスタは、自分が必要とされているという感覚を得られたときに、強い喜びと使命感を抱きます。
家族や仲間と共感の輪を広げることで、自分の内側も感情の水で満たされていきます。
自分や他人の区別なしに、まわりの幸せのためならどこまでも献身的になれる強さを持っている人です。
女性性や家庭といった、ベスタと蟹座に共通するテーマが色濃く表れるでしょう。
蟹座のベスタは、愛されているという精神的な充実感を通して性をとらえています。
相手から求められたいという欲求が強く、感情的な結びつきを思うように得られなかったときには疎外感を覚えることもあるかもしれません。
【獅子座のベスタ】自己表現を理想への原動力とする
獅子座のベスタは、インスピレーションと創造の炎を燃え上がらせるように使命を果たします。
自己表現により自分の内面を引き上げていき、自らが課した厳しい課題に対しても強い意志をもって取り組んでいけます。
また、たとえ困難な仕事であっても、他者から頼られれば断れないタイプです。
創造性を自由に発揮できる環境で、華やかなパワーを外に押し出すことができる人です。
獅子座のベスタは、性的なことに対してはロマンティックなものに惹かれます。
性的な活動は、喜びをともなう自己表現であると考えています。
自分に注目してほしい、称賛されたいという密かな欲求が、性的な場面で表れることもあるでしょう。
【乙女座のベスタ】純度の高いエネルギーを他者へ捧げる
乙女座のベスタは、細部に至るまでのこだわり、集中、完璧さをもって貢献することを目指します。
他者への奉仕精神や責任感が強く、相手へどれだけ貢献できたかが、そのまま自分への評価につながっています。
何ものとも混じらない、純度を極めた完璧さは乙女座のアイデンティティであり、ベスタの両極の一端を通して強く発揮されるでしょう。
また、自分の体や身なりを清潔に整えることで、モチベーションをアップさせます。
乙女座のベスタは、性的な事柄においても、相手に対する意識を強く持っています。
性的な行動を、パートナーのための義務を通してとらえることも。
相手に対する思いやりをもって、やさしく接しようと努めるでしょう。
【天秤座のベスタ】周囲との調和が目的地への推進力
天秤座のベスタは、まわりとの調和のなかで、他者と積極的に関わっていくことで、自己同一性を獲得します。
船のバランスを取りながらみんなでオールを漕ぐように、他人と一緒に働くことで目的地を目指していくでしょう。
人付き合いのなかで調整弁となり、ときには存在すら忘れられるほど、周囲の欲求に自分を合わせることができる人です。
そのため、自分個人の意志を過度に抑圧してしまうこともあるでしょう。
性的なことに対しては、平等さやギブアンドテイクな関係を求めます。
お互いが対等な立場であることを大切にし、一方が他方に与えるだけのアンバランスな状態は好みません。
【蠍座のベスタ】自己と対象を融合させ、深く打ち込む
蠍座のベスタは、深い洞察力をもって内面を見つめ、激しい集中力をもって物事に取り組みます。
究極的な深みを追求し、対象と溶け合おうとする蠍座のエネルギーは、ベスタの使命感やセクシュアリティと密接に結びついており、仕事の面でも性的な場面でも発揮されます。
自分で選択した責務に没頭することは、蠍座のベスタにとって自分自身に磨きをかけるものであり、同時に理想への献身でもあるのです。
性的なことに対しては、神聖さや素晴らしさを深く理解する一方で、羞恥心や罪悪感から過度に自分を抑圧してしまう傾向があります。
性的に一つになる肉体的な喜びは、蠍座のベスタの炎の中で昇華され、精神的な神聖性として深く心に刻み込まれるでしょう。
【射手座のベスタ】高い理想を掲げ、広い視野でとらえる
射手座のベスタは、信じるものや理想のためならば、困難な試練でも使命感と楽観性をもって乗り越えていける人です。
視野を広く持っており、さまざまな世界から得たインスピレーションを、高度な学問や研究へ取り組むエネルギーに昇華することができます。
高い冒険心と真実の追求を通して、射手座のベスタのアイデンティティである自由な精神性が磨かれていきます。
ただし、他者の信念や考え方への視点が欠けると、自分一人で働きすぎて疲労してしまうこともあるかもしれません。
射手座のベスタは、性的なことに対して「自分はこうありたい」というビジョンを持っています。
そして、人類全体の性の意識に対しても、未来のより良い可能性を信じています。
性的な抑圧や過去のトラウマからの解放がもたらす豊かさを知っている人と言えるでしょう。
【山羊座のベスタ】一定の制約の中で、己を律し貢献する
山羊座のベスタは、伝統を重んじ、計画的に実行することで、理想へ向かってコツコツと向かっていきます。
定められた規則の中で、忠実さと実直さをもって貢献していくことができる人です。
計画の実現や達成を通して、己の内面も磨かれ、純度を増していくでしょう。
ときには責任感の強さから、自分だけではなく他者に対しても、厳しい態度を取ってしまうことがあるかもしれません。
自分の社会的な地位を危うくする恐れがある場合には、人との感情的または個人的な関わりを避ける傾向があります。
性的なことに対しては、相手に対する責任と敬意を忘れません。
行動と、それに付随する結果を常に意識しているため、軽はずみな関係を持つことはないでしょう。
【水瓶座のベスタ】理想と自由の追求を根本のエネルギーとする
水瓶座のベスタは、自由と理想の実現を第一に掲げて、みんなのために知性の力を働かせます。
突拍子もないアイデアから、革新的な発明をすることもあるでしょう。
重力から解き放たれたような未来へのまなざしを貫くことが、水瓶座のベスタにとって自分を高めることに繋がります。
自分という個の意識がやや希薄で、権威に対する反抗心も秘めています。
真の自由のためなら、自分一人の身など省みないことも。
性的なことに対しては、奇抜なことを好む傾向があります。
既成概念にとらわれない変わった考え方をしているので、なかなか他人から理解されにくいかもしれません。
恋人がいるからといって、一人の相手に束縛されることも好まないでしょう。
【魚座のベスタ】あらゆるものを統合し、大海原を満たしていく
魚座のベスタは、他者への奉仕や癒しを通して、使命を果たそうとします。
大海のようにどこまでも他者と溶け合える魚座が目標を達成しようとするとき、犠牲となる「自分」という意識は希薄なまま、その献身性は限りなく純粋に研ぎ澄まされていきます。
魚座のテーマである拡散と、ベスタのテーマである自分自身への集中は、一見すると真逆の存在です。
しかし、理想と現実、すべてを融合し一点へ集めたエネルギーが拡散するとき、その影響力は計り知れないものとなるのです。
魚座のベスタは、性的な関わりを通じて他者を癒します。
肉体的な触れ合いを精神的なものに昇華させるエネルギーは、まさしく「愛」そのものと言えるでしょう。
【まとめ】ベスタを自己の癒しと人生を導く指針として活かそう
占星術でのベスタの意味を知ることで、あなたがどのように自分のエネルギーを統合して純化し、明確化した目標に焦点を合わせて努力していくのかがわかります。
自分の内面にある傷や葛藤をみつめて癒していけば、大切な使命へ向かう神聖なエネルギーに昇華できるのです。
あなたの中の聖なる炎を育み、輝かせながら、自分らしい人生を力強く歩んでいきましょう。