冬至〜春分の3ヶ月間、社会はどんなムードになるの?私たち一人ひとりはどのように受け止めればいいの?
星読みテラスを監修する西洋占星術師・かげした真由子先生が、この冬をより良く過ごすヒントをお届けします。
かげした真由子(かげした・まゆこ)
太陽双子座、月乙女座。愛称「まゆちん」。サウンドクリエイター、ベンチャー企業の立ち上げ、保険営業マンの秘書などを経てタロット占い師に。2008年より占い師・心理セラピストとして独立。現在までの鑑定数はのべ1万4千件。2018年からは星よみ協会の無料講座制作にたずさわる。一人ひとりが安心して自分らしく生きるための占い活用を日々研究しつつ、占い師の先生として後進の育成に取り組む。著書『命日占い』『命日占い〈未来編〉』(サンマーク出版)は累計10万部のベストセラー。
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冬至はいつ?2019年は12月22日!冬至図でこの先3ヶ月を読む
冬至とは【太陽が冬至点(山羊座)に入る日】
2019年の日本(東京)は、12月22日の13:20に冬至を迎えます。
冬至は「日の出から日没までの時間が1年でもっとも短い日」として知られていますが、星読みの世界では太陽が冬至点(山羊座)に入る日であり、その瞬間のチャート(ホロスコープ)を冬至図と呼びます。
冬至図を見ると、冬至〜春分の3ヶ月間の社会のムードを読み解くことができます。
春分図は春分から1年間のムードを占うのに用いますが、夏至図・秋分図・冬至図からは約3ヶ月のムードを読みますよ
四季図 | 太陽が入るサイン |
春分図 | 牡羊座 |
夏至図 | 蟹座 |
秋分図 | 天秤座 |
冬至図 | 山羊座 |
四季図は特定の個人の資質ではなく、「日本という国の情勢、国を取り巻くムード」をあらわすチャートとなります(場所を東京で算出した場合)。
2019年12月22日の冬至図とは?ホロスコープを確認しよう
これは2019/12/22 13:20(東京)の冬至図です。
山羊座に太陽が入った瞬間の図なので、太陽が山羊座の0度にありますね。
このチャートは、いわば「今年の冬が生まれた日」。
2019/12/22〜2020/3/19(冬至〜春分の日の前日)ごろの社会のムードを読み解くことができます。
【2019冬至図】天体が山羊座に集合!けじめをつける流れがくる
冥王星と土星がMCで重なり【問答無用でけじめをつける】展開へ
まず、太陽、木星、土星、冥王星と4つの天体が山羊座に集まっていますね。
しかも、太陽以外は動きが遅くて長期的な展望に影響を与える天体ばかりです。
これは、この冬は山羊座カラーが非常に濃い季節になること、そして山羊座カラーは冬の3ヶ月だけでは終わらないことを物語っています。
特に注目のポイントは、冥王星と土星が「MC」という地点で重なっていること。
冥王星と土星が重なるのは、約31年に一度の珍しい現象です。
冥王星は「大いなる変容」「0か100かという究極さ」という意味があり、土星はシビアな要素を持っているので、この組み合わせはなにかしら白黒はっきりつけさせるという働きがあります。
しかも、この現象は最終到達点といわれるMCで起きています。
つまりこの冬は、「そろそろけじめをつけよう」という流れが、冥王星の大きなエネルギーの影響で問答無用な形でやってくると読めます。
けじめをつける流れは、個人レベルではなく、世の中の動き、例えば政治や情勢にみられると考えます。
もちろん、個人レベルで変化を感じる方もいるでしょう。
「大きなものの変化に個人がどう対応していくか」が問われそうです。
山羊座に天体が集中し【役割・責任と丁寧に向き合う】ことが大切
次に、山羊座にこれだけの天体が密集している点に注目しましょう。
山羊座は責任や管理能力を問うサインで、シビアさを求めるところもあり、冬至からの3ヶ月間、社会にはそういったムードが流れるでしょう。
私たちに与えられる課題は「自分の役割や責任と丁寧に向き合っていく」ことになりそうです。
特に、目的意識を表す太陽、発展的要素を表す木星が山羊座に同時に滞在していることは、真正面から意識的に現実に向き合うとより良い成果につなげていける、と教えてくれているようです。
また、天体が密集しているのは第8ハウス、第9ハウスなので、このあたりにも読み解きのヒントがありそうです。
第8ハウスは「深い関係性」、第9ハウスは「高度な学問」「法律」「宗教」に関わる室です。
これは、見えないところで結ばれている信頼関係を大切にして、自分の持ち場で足場を固めることが確実な成果につながっていくのではないかと解釈できます。
AscとMCが地のエレメントで【現実的で自立したムード】の冬に
四季図を読み解くうえで、Asc(アセンダント)、MCはとても重要とされています。
AscとMCは、冬がどんな時期になるかをあらわす「顔」のようなものです。
AscもMCも「地」のエレメントなので、この冬は現実的で自立したムードがただようでしょう。
2020年は、東京オリンピック・パラリンピックという大きな祭典がありますね。
冬至からの3ヶ月間は、「祭りの前の地固め」のような時期でもありつつ、そのために「白黒はっきりつけて不要なものは省いていく」流れが来ている、とも考えられます。
2019年の冬至はAsc・DSC・MCに重要な天体が接近する
2019年の冬至図は、「この冬、日本はとても重要な局面を迎えるかもしれない」ということを物語っています。
なぜなら、チャートの骨格である「アングル」に重要な天体が近接していたり、重なっていたりするからです。
アングル | 意味 |
---|---|
Asc(アセンダント) | 看板的代表イメージ |
DSC(ディセンダント) | 対人関係、相互関係 |
MC(メディウムコエリ) | 社会的な権威、組織、最終イメージ |
IC(イムムコエリ) | 家庭環境、基盤 |
重要なポイントは次の3つです。
- Ascに天王星が近接する
- DSCに蠍座の月が重なる
- MCに冥王星(と土星)が重なる
Ascに天王星が近接して【技術革新で暮らしが変わる予兆】を感じる
天王星は、変革や進歩的な革新を表します。
2019年の冬至図では、天王星が「国の顔」であるAsc近くにあるため、この冬から私たちの暮らしのムードが技術革新によって変わっていくのかもしれません。
スマホや携帯電話の業界などで話題になっている5Gなどの影響かも。
ただし、天王星はまだAscとぴったり重なっているわけではなく、誤差があり離れています。
変化が顕著にあらわれるというより、変化の予兆を感じる冬となるでしょう。
DSCに蠍座の月が重なり【技術革新で世論を無視できないムード】
DSCは対人関係や相互関係をあらわし、2019年の冬至図ではDCに蠍座の月が重なっています。
国全体で考えた場合、月は国民、民意、世論をあらわします。
そして、この世論を表す月のちょうど向かい側には先ほどの天王星があり、180°はお互いを無視できない関係です。
現代社会は、技術革新によって世論を無視できないムードに拍車がかかっているようにも見えますね。
一昔前は大きな力を持つ組織や一部の権力者が世論を左右していたと言われていますが、IT技術が身近になった今は、誰もが自由に意見を発信できるようになりました。
世論をどう扱うか、世論がどう出来上がるか、といった状況が変化しつつあるようです。
またAscは牡牛座ですが、「牡牛座の支配星がどのハウスに位置しているか」も重視します。
牡牛座の支配性は金星であり、その金星は第10ハウスに滞在しています。
第10ハウスは、大きな力で束ねる影響力がある立場を表すエリアです。
そして、金星は独創性を表す水瓶座にあり、今までとは違った新鮮なエンターテインメントや芸術、またはそういった女性リーダーの出現、と読み解くことができます。
こういったことから、メディアやエンターテインメントを制すものは影響力を得るといったストーリーが見えてきます。
世の中を動かしていく「大きな力」は変化を遂げていることがわかります。
2019年冬至から3ヶ月は【努力】と【変容】がキーワードになる
ここまで、2019年の冬至からの3ヶ月間について日本の全体的なムードについて述べました。
最後に、このような社会のムードに対して私たち一人ひとりはどのように過ごせばいいのかを考えておきましょう。
【努力・責任・役割】を前向きなイメージに書き換えよう
「地」のエレメントに天体が集まりエネルギーが高まるこの時期、個人に求められることはずばり「努力」です。
努力・責任・役割という言葉を聞くと、「時代遅れ」「辛そう」といったイメージを持ってしまうかもしれません。
しかし、努力してこそ手に入る成果がありますし、責任があるから自由もあります。
役割は、自分のやりがいや社会貢献にもつながっていきますよね。
このように、努力・責任・役割に対するイメージを前向きに書き換えていくことは大事ですし、2019年の冬至図がそういった豊かな視点を持つことを促しているとも考察できます。
長期的展望で【変容】を受け入れよう 冥王星のプレッシャーがあるかも
2019年の冬至において、MCという「最終到達点」という地点で土星と冥王星とが約31年ぶりに重なる影響は大きいと思います。
土星は、過去から積み重ねてきたものであり、未来への積み重ねでもあります。
そして冥王星は、古いものを変容させていく力を意味します。
つまり、この冬は長期的展望を考えて、変容せざるをえないことには抵抗しないことが肝心です。
また、長期的視点を持って物事を着実に積み重ねていくための仕組みに「テコ入れ」をしておくべき時期であるといえます。
…というより、私たちの意思にかかわらずテコ入れせざるを得ない状況になりやすいでしょう。