命式や運勢の流れを読む基礎知識を
きちんと学び身につけられる
この記事では、四柱推命の五行説に基づく五行の関係性である【相剋(相克)】(そうこく)の意味と相性について解説します。
五行説とは「木、火、土、金、水」の5要素によってこの世の全てが成り立つという考え方です。
この5つの組み合わせによって、さまざまな関係性が生まれます。
今回は【相剋(相克)】の関係性とはどういう状態なのか、恋愛、結婚、仕事でどのような意味を持っているのか、お伝えしていきます。
身近な相手との関係を知り、上手にいかしていきましょう。
Contents
五行の【相剋(相克)】とは【加工して活かす関係】を表す
五行の木、火、土、金、水は組み合わせによって、3種類の関係性があります。
- 【相生(そうしょう)】 一方の五行がもう一方の五行と力を与えあう
- 【比和(ひわ)】 同じ性質をもつ五行が集まって力を増す
- 【相剋(そうこく)】 加工して活かす
【相剋(そうこく)】の関係になる場合、一般的に一方の五行がもう片方の五行を「剋する=攻撃する」ことから片方のエネルギーを弱めてしまう関係とされます。
優しい四柱推命では、剋される側が行き過ぎてしまわないように、剋す側が制御する役割を持つととらえています。
木を切ることはエネルギーを弱めることだけど、そのお陰で木は必要な場所に養分を集中させることができるね。
五行の相剋を調べる|相剋(相克)表
下の図の中央部分が相剋(相克)の関係を表します。
矢印の元になっている五行が、矢印の先になっている五行を剋します。
反対に矢印の先になっている五行は、矢印の元になっている五行に剋される、という関係です。
木と土(木剋土) | 木は土の養分を吸い取る |
土と水(土剋水) | 土は水を汚す |
水と火(水剋火) | 水は火を消す |
火と金(火剋金) | 火は金属を溶かす |
金と木(金剋木) | 金物は木を切る |
五行【相剋(相克)】5つの関係性
【相剋】には、木剋土(もくこくど)、土剋水(どこくすい)、水剋火(すいこくか)、火剋金(かこくきん)、金剋木(きんこくもく)という5つの関係性があります。
それぞれの特性を理解することで、個性や相性を読み解く際のポイントをつかむことができます。
それでは、それぞれの関係性について詳しくみていきましょう。
五行相剋【木剋土(もっこくど)】木は土の養分を吸い取る
五行における【木】とは樹木や草花などの植物、【土】とは万物を育む大地の象徴です。
木は大地に根を張り、土から養分を吸い取ることによって成長していきます。
この様子を、木が土の力を奪うと捉え、「木は土を剋している」と言います。
【加工して活かす関係】として捉えなおすと、【土】が持つ養分を【木】が形を変えることで新たな役立て方が生まれると考えられます。
たとえば、土の中の養分を得て成長した植物を食べることで動物や人間が栄養を得られます。
また、樹木や草花が枯れれば土の養分になるので、お互いが必要な存在として発展していけるとも言えるでしょう。
五行相剋【土剋水(どこくすい)】土は水を汚す
五行における【土】とは万物を育む大地、【水】とは川や海、雨などの液体の象徴です。
水はどこまでも自由に流れようとしますが、土は水をにごらせて、せき止めます。
水の流れる力を土が抑えることから、「土は水を剋している」と言えます。
【加工して活かす関係】として捉えなおすと、【水】が持つエネルギーを【土】がコントロールすることで活用できると考えます。
たとえば、土が堤防の役割を果たして、ダムのように水をせき止めることによって、水供給を安定的に確保し、観光資源になることもあります。。
水の氾濫をおさえ、ほどよく管理している状態です。
このように、【土】が【水】を制御することで、【水】の良さを引き出すことができます。
五行相剋【水剋火(すいこくか)】水は火を消す
五行における【水】とは川や海、雨などの液体、【火】とは太陽や灯火などの燃える火の象徴です。
燃えさかる火に水をかけることで、火を弱めたり消すことができます。
火の燃え上がる力を水が制御することから「水は火を剋している」と言います。
【加工して活かす関係】として捉えなおすと、【水】が【火】の勢いをコントロールすることで火事にならず、火を使うことができます。
たとえば、制御できるからこそ私たちは火を闇夜を照らす明かりや料理に使う道具として利用してきました。
また、川や湖の水面に太陽や灯火が映りこむことで美しい情景を描くように、
水は、【火】が持つ新しい魅力を【水】が生み出すこともできると言えるでしょう。
五行相剋【火剋金(かこくきん)】火は金属を溶かす
五行における【火】とは太陽や灯火などの燃える火、【金】とは鉄の塊や鉱石、宝石や貴金属などの象徴です。
金属はそのままだと非常に硬いですが、火の熱は金属を溶かし形を変えることができます。金属の硬さが火の熱により損なわれることから「火は金を剋している」と言えます。
【加工して活かす関係】として捉えなおすと、【火】が【金】を変形させることで、新たな価値を生み出すと考えられます。
たとえば、金属を熱で加工することにより、斧やのこぎりなどの道具に生まれ変わります。
また、燃える火を使って刀を鍛えて強くしたり、太陽が宝石を照らして美しく見せるといった【金】が本来もつ良さを【火】が引き出すこともできるのです。
五行相剋【金剋木(きんこくもく)】金物は木を切る
五行における【金】とは鉄の塊や鉱石、宝石や貴金属など、【木】とは樹木や草花などの植物の象徴です。
のこぎりや斧などの金属は、木の枝を落としたり切り倒すことができます。
このことから、【金】が【木】の力を奪うと捉え「金は木を剋している」と言います。
【加工して活かす関係】として捉えなおすと、【金】が【木】の形を変えることで、新しい役割を与えると考えられます。
たとえば切り倒した木を、木材に加工することで、住居や家具など長く多くの人に愛されるものに変えてきました。
さらに、不要な枝を剪定することでエネルギーを必要な場所に集中させることができます。
【金】は【木】をあるべき方向に導いていく存在とも言えるでしょう。
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五行【相剋(相克)】の相性|恋愛・結婚・仕事の相性を読み解こう
五行における【相剋(相克)】の関係性を知ることによって、恋愛や結婚、仕事の相性を読み解くこともできます。
命式で相性を知る方法は複数ありますが、ここでは1番わかりやすい例として日干から読み解く相性を解説します。
日干は、基本的な性格や揺るがない本質をあらわします。
まずはあなたの日干と相性を知りたい相手の日干を、命式で確認しましょう。
日干が持つ五行の性質は下記の通りです。
木 | 甲、乙 |
火 | 丙、丁 |
土 | 戊、己 |
金 | 庚、辛 |
水 | 壬、癸 |
それでは相剋の関係にある場合の恋愛・結婚、仕事における相性を読み解いていきましょう。
五行相剋【恋愛・結婚】の相性
恋愛・結婚相手と五行相剋の関係の場合、剋す側が剋される側を上手にリードしてサポートすると、新たな魅力を引き出し良い関係性を築けます。
剋す側は、一歩引いて相手をよく観察することがおすすめ。
ついつい頑張りすぎてしまう相手にストップをかけたり、異なる目線でアドバイスできるのが相剋の関係性ならではの強み。
剋される側は、剋す側の言葉を素直に受け入れることを意識してみましょう。
あなた自身も気づいていなかったような魅力が引き出されて、新しい世界を見ることができますよ。
一方で、剋す側の干渉が強くなりすぎていないか注意が必要です。
お互いを別の魅力をもつ存在として尊重し、対等に意見を言い合える状態だと双方の成長に繋がります。
相剋の関係のうち、「甲己・庚乙・丙辛・壬丁・戊癸」の組み合わせを【干合】といい、特に相性の良い関係とされます。
五行では剋しあう関係ですが、精神的な結びつきの強い組み合わせです。
五行相剋【仕事】の相性
仕事相手と五行相剋の関係の場合、考え方の違いがお互いにおもしろく新鮮に感じられ、新たなものを生み出すことができる関係性です。
一緒に物事に取り組むと、剋す側は、新しい提案がどんどん浮かんできます。
剋される側にない発想の提案が多く、剋す側は提案を受けることが面白く感じるでしょう。
一方で、剋す側からの提案の数が多くなりすぎてしまったり、強制力が強くなりすぎると剋される側は辛くなってしまうことも。
剋す側は剋される側の様子をみてペース配分を考えると、心地よい関係を長期で築くことができますよ。
相剋の関係のうち、「甲己・庚乙・丙辛・壬丁・戊癸」の組み合わせを【干合】といい、特に相性の良い関係とされます。
五行では剋しあう関係ですが、お互いに肩を組むような相性として非常に良いビジネスパートナーとなれるでしょう。
【まとめ】加工し活かすことで相剋の相手と良い関係性を築こう
四柱推命の五行説に基づく相剋(相克)について解説しました。
加工し活かす関係である相剋。
剋される側が行き過ぎてしまわないよう制御する役割を剋す側が担うことで、剋される側が持つ力を上手に引き出し、新しい魅力に繋げられます。
相剋の相性を知ることで、恋愛・結婚、仕事での人間関係の傾向を知り、対人関係をよりスムーズにしていきましょう。
動画とワークで四柱推命を実践的に学べるよ。
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