命式や運勢の流れを読む基礎知識を
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この記事では、四柱推命の【日居中殺(にっきょちゅうさつ)】の意味について解説します。
日居中殺に該当するのは、命式の日柱に甲辰(きのえたつ)または乙巳(きのとみ)がある場合です。
命式に日居中殺がある人の特徴や開運につながる行動を知ることで、日居中殺のスペシャルな個性を上手に活かしていきましょう。
Contents
四柱推命|【日居中殺(にっきょちゅうさつ)】とは
日居中殺とは、生まれながらに持つ天中殺の1つで、命式の日柱に甲辰(きのえたつ)または乙巳(きのとみ)の組み合わせがある場合を指します。
日居中殺を持つ人は、自分を高めていくことで理想の世界を生み出していけるカリスマ的パワーを秘めた存在だとされています。
では、なぜ日居中殺を持つとそのように言われるのでしょうか。
まず天中殺とは何かを説明した上で、日居中殺が特別な個性を持つとされる理由を解説していきます。
天中殺とは?|生まれながらに欠けている要素
そもそも四柱推命では、生まれた日の【干支(かんし)】によって自分の生まれ持った性質や運気の流れを読み解いていきます。
干支とは【十干(じゅっかん)】と【十二支(じゅうにし)】の組み合わせです。
十干は甲乙丙丁戊己庚辛壬癸の10種類、十二支は子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥の12種類あることから、最初から1つずつ組み合わせると十二支が2つ余ります。
この余った十二支が天中殺です。
たとえば、甲から順番に並べた十干と、子から順番に並べた十二支を組み合わせていくとします。

そうすると、十二支のうち、最後の「戌亥(いぬい)」が余ります。
つまり、甲子・乙丑・丙寅・丁卯・戊辰・己巳・庚午・辛未・壬申・癸酉の干支を持つ人たちは、「戌亥」の要素を持たない=「戌亥」が天中殺ということです。
同じように、甲から順番に並べた十干と、先ほどの続きである戌から順番に並べた十二支を組み合わせていきます。

そうすると今度は、十二支のうち「申酉(さるとり)」が余ります。
よって、甲戌・乙亥・丙子・丁丑・戊寅・己卯・庚辰・辛巳・壬午・癸未の干支を持つ人たちは、「申酉」の要素を持たない=「申酉」が天中殺です。
これを順番に繰り返していくと、下記の表のようになります。


日居中殺とは?|東方と西方が欠けている状態
日居天中殺は、東方と西方が欠ける天中殺とされています。
天中殺とは十二支が欠けている状態のことではないのでしょうか?
十二支は方角も表しているから、流派によって「東方と西方が欠ける」という表現をされることもあるんです。
順番に説明してきますね♪
天中殺とは、十干と十二支を組み合わせていったときに余る十二支のことでした。
甲辰(きのえたつ)・乙巳(きのとみ)は「寅卯(とらう)」の要素を持たない=「寅卯」が天中殺になります。
さらに、日居中殺は甲辰・乙巳が命式の日柱にある状態、つまり日柱が天中殺の状態になっているということです。
この年柱、月柱、日柱、時柱の4つの柱は「影響を与える範囲」と「人生における年齢域」を示していますが、「物事の流れ」を示すという考え方もあります。
柱 | 影響を与える範囲 | 人生における年齢域 | サイクル |
---|---|---|---|
年柱 | 親や目上の人との関係 | 0歳〜29歳くらい | 始まり |
月柱 | 仕事 | 30歳〜59歳くらい | 経過 |
日柱 | プライベートや恋愛 | 60歳〜80歳くらい | 終わり |
時柱 | 子どもや目下の人との関係 | 80歳くらいから | 次のサイクルへ |
あなたの命式に【日居中殺(にっきょちゅうさつ)】はある?|日居中殺の調べ方を解説
日居中殺が命式にあるか確認してみよう
日居中殺となる条件は、甲辰(きのえたつ)または乙巳(きのとみ)が日柱にあることです。
命式の日柱の干支を確認することで、日居中殺を持つかどうかがわかります。


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【日居中殺】を持つと生きづらいって本当?特徴と開運(陽転)のコツ
四柱推命で【日居中殺(にっきょちゅうさつ)】を持つと、自分の中に天中殺があるため、運気の天中殺の影響は受けづらいとされています。

一方で、日居中殺を持つ人は持っていない人に比べて生きていく上で乗り越えるべきものが多いとも言われています。
その反面、うまく活かすことで大きく運が開ける可能性も秘めている日居中殺。
ここでは、日居中殺を持つ人の特徴と、開運につなげるための活かし方を解説します。
日居中殺を持つ人の特徴とは?理由とあわせて解説
日居中殺を持つ人は、「寅卯」の要素を持たない=「寅卯」が天中殺です。
つまり、「寅卯」が司る東方の分野が欠けているということを指します。
さらに、日柱にあることで、日干支が天中殺になっているので、日干支が司る西方の分野が欠けている状態です。
つまり、日居中殺によって、東方が司る「友人・母親・兄弟」と、西方が司る「現実世界・家庭」の分野が欠けているということです。
つまり、四柱推命において「欠けている」ということは、その分野において制限や枠が取り払われるというプラスの側面もあると考えるんだ。
運気の天中殺については、こちらで詳しくお伝えしていますよ♪
日居中殺を持つ人は、自分の考えと現実世界のギャップに葛藤しやすいとされています。
そもそも日居中殺である甲辰・乙巳が持つ十二支「辰巳」は、精神世界を司ります。
つまり、目に見えるものよりも内側の本質を追求したり、精神性を高めていくことに関心を持ちやすいタイプです。
一方で、日居中殺によって東方と西方が欠けていることにより、現実世界で上手くいかないという経験を味わいやすいとされています。
その結果、「頭では理想の世界を描けるのに現実でそれを実現できない」というジレンマに陥りやすいと言えるでしょう。
下の記事で寅卯天中殺のことも知っておくと、自分の性質と付き合いやすくなると思うよ。

日居中殺を持つ人の開運(陽転)のポイント
日居中殺が命式にあることで、社会とのつながりである仕事や家庭といった現実の行動において、枠がないという特徴を持ちます。
それゆえに、みんなにとっての当たり前や世間の常識といった枠に自分を無理に当てはめようとすると、「うまくいかない」という葛藤を抱えやすくなります。
そこで、本質を追求していく力を活かして作り上げた理想の世界の実現に力を注ぐことが、道を拓くポイントです。
枠の外にいるからこそ気づける、今の世の中の価値観のおかしい部分を指摘し、正していくことが、ジレンマの解消につながります。
自分も完璧ではないのに、批判をするのはなおさら難しいかもしれない。
でも、日居中殺を持つ人が声を上げることで、他の人が現状に疑問を持つきっかけを与えられるんだ。
生まれながらの天中殺は、下の記事でも紹介していますよ。

【日居中殺】を持つ人の恋愛/結婚運・仕事運に与える影響を解説
ここでは、日居中殺が日柱にある人の恋愛や結婚、仕事に与える影響についてお伝えしていきます。
不完全の状態が完全と言われることもある日居中殺。
その特性を理解して、プラスに活かしていきましょう。
日居中殺を持つ人の恋愛・結婚の傾向
日居中殺を持つ人は、自分とは異なる価値観やバックグラウンドを持つ人との相性が良いでしょう。
同世代というよりは年齢差が大きい相手だったり、職業や国籍が異なる相手などもおすすめです。
新しい当たり前を作っていくタイプだからこそ、違うルールで生きてきた人など今までの常識に縛られていない相手を選ぶと、安心感を得られます。
東方と西方が欠けているがゆえに、仕事と家庭の両立が難しいとされることもある日居中殺。
たしかに「一昔前まで言われていた結婚観」という枠に当てはめようとすると、上手くいかないと葛藤することもあるかもしれません。
ポイントは、お互いが理想を諦めず新しいパートナーシップを一緒に作り上げていくこと。
たとえば、女性が仕事にもっと打ち込みたいと思うなら男性が専業主夫になるといった選択肢もあるでしょう。
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日居中殺を持つ人の仕事の傾向・適職
日居中殺を持つ人は、終わりがない分野を突き詰めていくような仕事だとモチベーション高く続けられるでしょう。
職人のように特定のスキルを磨いていったり、研究者として探求を続けていけるものがおすすめです。
たとえば、技術革新が頻繁におこるIT業界や、工芸や芸能といった芸術分野なども良いでしょう。
高い精神性を活かせる宗教や精神世界との相性も良いと言われています。
現状に疑いの眼差しを持てるからこそ、思ったことを自由に発言できる環境だと持ち味を発揮しやすいでしょう。
業務改善のアドバイスをするコンサルタントや批評家など、批判的思考が求められる仕事だと生き生きと取り組めそうです。

【まとめ】日居中殺は問題提起によって理想の世界に近づけていく存在
【日居中殺(にっきょちゅうさつ】とは、命式の日柱に甲辰(きのえたつ)または乙巳(きのとみ)があることでした。
東方が司る「友人・母親・兄弟」と、西方が司る「現実世界・家庭」の領域が生まれながらにして欠けている日居中殺。
本質を見抜く力に優れ、高い精神性を持つがゆえに、自分が思い描く理想と現実社会の間にギャップを感じやすいとも言われています。
理想と違う現実に対し無理にあわせようとせず、疑問を感じたら勇気を持って声をあげることが、日居中殺を命式に持つ人が道を拓く始めの1歩です。
自分を磨く努力を怠らずに改善や改革を続けていくことで、仲間が増え理想の世界の実現に繋がるでしょう。
動画とワークで四柱推命を実践的に学べますよ♪
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