秋分〜冬至の3ヶ月間、社会はどんなムードになる? 私たち一人ひとりはどのように受けとめたらいい?
星読みテラスを監修する西洋占星術師・かげした真由子先生がより良く過ごすヒントをお届けします。
かげした真由子(かげした・まゆこ)
太陽双子座、月乙女座。愛称「まゆちん」。サウンドクリエイター、ベンチャー企業の立ち上げ、保険営業マンの秘書などを経てタロット占い師に。2008年より占い師・心理セラピストとして独立。現在までの鑑定数はのべ1万4千件。2018年からは星よみ協会の無料講座制作にたずさわる。一人ひとりが安心して自分らしく生きるための占い活用を日々研究しつつ、占い師の先生として後進の育成に取り組む。著書『命日占い』『命日占い〈未来編〉』(サンマーク出版)は累計10万部のベストセラー。
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2021年秋分は9月23日|太陽が天秤座入り|陰へ転換する節目
2021年の秋分は9月23日。
その年によって日付は前後しますが、天秤座に太陽が入った瞬間のホロスコープを秋分図と言います。
東洋的な思想では、「陽(+)」のエネルギーから「陰(ー)」のエネルギーへとシフトしていく時で、「季節の変わり目」とも呼ばれます。
秋分は「実りの秋」という季節の始まりを表していて、これまでの成果を受け取る節目とも言えます。
そしてその実りを手にして、冬を越す準備に入ります。
冬を越して、春(春分)がやってきて、また新しいスタートを切る…という循環で1年が回っているのです。
2021年秋分図とは? ホロスコープから先3ヶ月を読み解こう
秋分は2021年の秋が誕生する日。
秋分のホロスコープから、先3ヶ月の国の情勢、社会の動きを読み解くことができます。
2021年秋からの国民の集合的無意識を読むと言ってもいいでしょう。
どのようなムードが日本に訪れ、その中で私たちはどのような意識を持てばいいのか、解説していきます。
おもに日本に限定しての解釈となることをご理解くださいね。
読者アンケートでいただいたオススメ勉強方法をまとめています♪
エネルギッシュなムードあふれる秋【苦手分野に取り組む】
2021年9月23日秋分のホロスコープを見ての第一印象は、「エネルギッシュ」です。
というのも、太陽と火星という能動的な星が、1ハウスという国民性をあらわす目立った場所に滞在しているからです。
個人のホロスコープで同じような配置の人がいたら、「目的に向かって迷いなく進む人」と解釈できるよう、国のムードも非常にエネルギッシュです。
2021年9月23日と同じように、過去、秋分のタイミングで太陽が1ハウスに位置していたのは、1992年と2017年。
どちらもアメリカ大統領選の余波があるような時期でした。
秋分の太陽が滞在する天秤座は、パートナーシップや相手を意味します。
日本にとって日米関係は無視できないものですので、国全体のパートナーシップが我が国のアイデンティティやムードにも大きく影響することを物語っているのかもしれません。
また、この秋のテーマを表す看板でもあるASC(アセンダント)は、乙女座のほぼ真ん中の度数である16度。
これはちょうど、180度(オポジション)の関係にある魚座のエネルギーが入り込む度数なんです。
乙女座というのは、常識的で堅実なやり方や手段を表しますが、魚座は一旦それらを無にするところがあります。
つまり、「これまでの枠組みを超えて成長する時」とも言えます。
また、ASC乙女座のルーラー(支配星)である水星は、経済のエリアである2ハウスに滞在し、国民の心情をあらわす月と180度(オポジション)を形成しています。
「これまでの枠組みを超えて成長する」には、おもに経済的なことでの取り組みが必要になってくる、と言えるでしょう。
というと、なんだか大変そうに聞こえますが…。
1ハウスにある太陽と火星にもあらわれているように、チャート全体からはエネルギッシュさが読み取れます。
このエネルギッシュな太陽は、火星の影響を受けていますから、勢いや行動力がありそうです。
個人の意識としても、この秋は「自分の可能性を試したい! 挑戦したい!」という意識が高まるとも言えます。
さらにこの太陽と火星の重なりは、土星とドラゴンヘッドでグランド・トライン(大三角)を形成。
ドラゴンヘッドは天頂近くにあり、未来を切り開くよう国全体に呼びかけているように見えますね。
グランド・トラインを形成する土星は、私たちがこれまで置き去りにしてきたことに取り組むよう促しているように見えます。
またこのグランド・トラインには、ドラゴンテイルがエネルギーを流し込み、カイト(凧の形)を形成しています。
ドラゴンヘッドとテイルの軸は過去から未来への架け橋のようなものです。
置き去りにしてきた苦手分野に取り組むことで、大きな発展が望めそう、もしくは希望を抱けそうな形です。
苦手分野に取り組みやすい時期とも言えるでしょう。
個人の意識の持ち方に置き換えてみると、ヒントになりそうですね!
金星と火星もエネルギッシュ【若者・女性に注目】
2021年9月23日の秋分図では、太陽と火星の重なりだけでなく、実は金星と火星の様子からも「エネルギッシュ」と表現しました。
金星と火星は、ミューチュアル・レセプションになっています。
ミューチュアル・レセプションとは「お互い自分の家に招待し合っている」ような関係で、金星と火星とが、お互いの魅力の“美味しいとこ取り”を出来る状態になっているんです。
情熱担当の火星は、ただ勢いの良さを発揮しているだけではなく、金星の調和のエネルギーを受けてよりバランスの取れたものになっています。
一方、金星の「周りと馴染む調和力」は、ただ穏やかなだけではなく、火星のエネルギッシュさも加わっているんです。
なんだかちょっと無敵感があります!
金星は調和力、火星は行動力だとすると、様々な課題があらわれたとしても、その課題にうまく取り組めるようなムードをあらわしていると言えます。
別の切り口から表現すると、金星は女性、火星は男性を表しますので、男女が手を取り合っているようにも見えます。
恋愛をするのにいいタイミングと言えそうです。
また、金星は若者を表します。
若い世代(特に若い女性)が活躍するとも考えられますね。
さらに金星は、進化の天王星と緊張感のある180度(オポジション)を形成しています。
若者のアイデアや行動は突飛すぎて世の中にすぐには馴染まないかもしれませんが、彼らの新しい発想が未来を切り開く可能性にあふれている…ということを感じさせるタイミング。
金星は美を司りますから、日本を代表する芸術家やエンタメに関わる人物(女性である可能性が高い)が、大きな話題にのぼるかもしれませんね!
国民をあらわす月【根本的な改革が必要】
国のムードを読み解くときに重要なのが、国民そのものや国民の心情をあらわす月です。
2021年9月23日秋分の月は、関係国の財政をあらわす8ハウスにあります。
自分が保護を受けている相手(たとえば同盟国など)の事情によって金銭的な課題を背負ってしまうかもしれませんし、逆に恩恵を受け取れる、とも言えます。
経済のエリアにある水星が月に180度(オポジション)と言う緊張の角度をとっていることからもそう言えます。
いずれにせよ「経済」というキーワードが、秋から冬のテーマになってくることが色濃くあらわれていると言えるでしょう。
ただ、この月と水星の緊張した関係性を、木星がメディエーション(調停)という角度で和らげています。
木星は、国民の健康や日々の仕事をあらわす6ハウスにあります。
木星は発展をあらわす星ですので、健康や日々のお仕事に関しては、何かしら緩和の方向へ向かいそうです。
国として見た時、救いになりそうですね。
しかし、まだまだ根本的な解決に至りません。
水星と月の緊張した関係を木星が和らげつつも、冥王星が90度(スクエア)の角度でガッツリと見張っています。
冥王星は「根本的なシステムの変化」を求めています。
つまり、国民が抱えている経済的ストレスを解消するには、国として根本的な改革が必要ですよ、ということを物語っているのでしょう。
海王星が7ハウス【なぁなぁになりやすいパートナーシップ】
広大な意識の広がりをあらわす海王星が、一対一の関係をあらわす7ハウスにあります。
これは国レベルで言うと、国交のある国の動向が読みづらいということも言えますが、個人レベルではパートナーシップ、一対一の人間関係において「なぁなぁ」になりやすい傾向を表しています。
大切な約束を結ぶときは、丁寧に慎重に取り組む必要がありそうです。
【まとめ】秋分から冬至までの過ごし方
さて、これまでお伝えしてきたようなムードの中、私たちはどのように過ごしていけばいいのでしょうか。
導き出されたことを、ポイントとしてまとめておきましょう。
【1】若い世代(15歳から25歳)の感性やひらめきに目を向けてみる。年上の世代にもヒントになることがありそう
【2】経済的なことに取り組む。将来につながる経済的な取り組みとは何か、しっかり見極めていきましょう
【3】少し開放的なムードが流れ込みます。芸術や恋愛を楽しむ心の余裕を持ちましょう
以上です!
素敵な秋分の日になりますよう、お祈りしています。