ハウスシステムとは、ホロスコープを12個の部屋(ハウス)に分けるためのルール(分割法)のことです。
ハウスの分割法には、さまざまな種類があるため、どれを使ったらよいか最初は悩むかもしれません。
悩んだ時は、日本でもっともメジャーなプラシーダス法を選ぶのがおすすめです。
この記事では、プラシーダス、コッホ、ソーラーサインハウスシステムなど、代表的なハウスシステムについて、詳しく解説していきます。
どれを選んでも決して間違いではないから、安心しておくれ。
Contents
ハウスシステムの設定で迷ったらまずは「プラシーダス」を選ぼう
ホロスコープを作ってみようと作成ツールを開いたものの、「ハウスシステム」という設定項目で手が止まってしまった…という方はいませんか?
作成ツールを開くと、「プラシーダス」「コッホ」「ソーラーサイン」など、ホロスコープの専門用語がたくさん並んでいます。
ハウスシステムの設定で迷ってしまったら、まずは標準的な「プラシーダス(プラシーダス法)」を選んでみましょう。
プラシーダスは、現在の日本で最も一般的に使われているハウスシステムです。
多くの占星術の書籍や占いサイトでも、基本的にはこのプラシーダスが基準として採用されています。
多くの人が使っているスタンダードなハウスシステムを通して、まずはご自身の星の配置を確認してみてくださいね。
ホロスコープを出してみることで、あなたの基本的な性格や内面の動き、人生で起こる具体的な出来事などを、しっかりと読み解いていくことができるでしょう。
ハウスシステムの種類と区切り方の違い|四分円と等分円を解説
占星術のホロスコープを作成すると、サイトやアプリによってハウスの境界線(カスプ)が微妙に異なることがあります。
これは「計算の間違い」ではなく、「天球(空)をどう区切るか」という計算ルールが異なるからです。
ホロスコープのハウスシステムは、大きく分けて2つの系統に分類できます。
- 四分円システム…ASC、MCなどの軸を基準にする
- 等分円システム…星座(サイン)とハウスが1対1で対応する
四分円システム
現代占星術の現場で最も広く用いられているのが、「四分円システム」です。
このシステムの大きな特徴は、2つの要素を重視するところです。
ひとつ目は、天体が地平線(ASC)から昇り、天頂(MC)を通って沈むまでの「時間」です。
そして、ふたつ目が「天体の通っていく場所(緯度・経度)」です。
これを具体的にホロスコープに落とし込むとどうなるか、見てみましょう。
ホロスコープの円をASC・MCを軸に、4つのエリア(クアドラント)に分けます。
そこからさらに、時間や空間の捉え方に基づいた、システムごとの独自のルールによって、それぞれのエリアを3分割していきます。
これで12ハウスに分割されました。
四分円システムには、代表的な「プラシーダス」や「コッホ」などが含まれます。
「その人が生まれた瞬間、その場所の天空図」を正確にホロスコープ上に描くため、個人の複雑なこころの状態や、人生の展開を具体的に読み解くのに適していますよ。
等分円システム
一方で、古代から脈々と受け継がれてきたのが、「等分円システム」です。
四分円システムの複雑な算出方法に対して、「星座(サイン)とハウスを1対1で対応させる」というとてもシンプルな構造を持っているのが特徴です。
ホロスコープの円を、特定の基準点から30度ずつ均等に区切っていくため、四分円システムのような「場所や時間によるハウスの歪み」が発生しません。
そのため、星座そのものが持つ本来のエネルギーを、純粋に読み解くことができるのが特徴です。
等分円システムの代表的なものには「ホールサイン・ハウス」や「イコール・ハウス」があります。
古代の知恵を大切にする「古典占星術」の分野では、長く愛され、用いられてきました。
サインの変化とハウスの解釈を重ねてシンプルに読み解きたい人には、特におすすめのハウスシステムです。
【比較表】代表的な3大ハウスシステムの特徴と使い分け
ここでは、プラシーダス、コッホ、ソーラサインについて詳しく解説します。
プラシーダス
プラシーダスは、現代の西洋占星術において、もっとも広く活用されているハウスシステムです。
17世紀イタリアの修道士プラシーダス・デ・ティティスにちなんで命名されたと言われていますが、考案者については諸説あります。
プラシーダスは、特に現代の心理占星術において、標準として用いられています。
ASC・MCを基準とする四分円システムで、「時間」を基準に分割するのが特徴です。
また、北欧のような高緯度(特に北緯66度以上)ではハウスが極端に潰れてしまい、計算不能になる場合があるというデメリットがあります。
コッホ
コッホは、20世紀にドイツのヴァルター・コッホによって提唱されたと言われています。
プラシーダスと同じ四分円システムですが、出生地の「緯度」や「地平線」の動きをベースに空間を分割するのが特徴です。
これで高緯度地域でも大丈夫だね♪
ソーラーサインハウスシステム
ソーラーサイン・ハウスシステムは、太陽が滞在する星座を1ハウスと考える方式です。
このシステムは、出生時間がわからない場合に、よく用いられます。
また、プラシーダスやコッホのような複雑な計算を必要としないのも特徴です。
さまざまな用途で使われているんじゃ。
| システム名 | 主な用途・目的 | 得意分野・おすすめ |
|---|---|---|
| プラシーダス | 心理占星術、個人の成長、トランジットのタイミング | 初心者、現代的な心理分析、個人の一般的な運勢、中緯度での誕生 |
| コッホ | キャリア分析、社会的達成、具体的な出来事 | 進化占星術、才能や強み、職業の深掘り、ヨーロッパの伝統を重視する場合 |
| ソーラーサイン | 出生時間不明の鑑定、大勢の人に向けた記事 | 時間不明時、社会的な顔、雑誌占い |
出生時間がわからない時は「ソーラーサインハウスシステム」を使おう
「母子手帳が見当たらない」「生まれた時間がどうしても分からない…」という人は、ホロスコープの設定で悩む場合も多いです。
そんな時にぜひ活用してほしいのが「ソーラーサインハウスシステム」です。
これは、あなたの生まれた瞬間の「太陽」がいる星座を1ハウスとし、そこから反時計回りに、星座を一つずつハウスに配置するシステムです。
正確な出生時間が不明な場合でも、誕生日さえ分かればホロスコープの全体像を算出できるため、時間がわからない時の頼れるシステムとして、人気です。
このシステムは、「自分らしく生きるためにはどんな環境が理想か」「社会の中でどう振るまうと輝けるか」といった大枠のテーマを読み解くのに適しています。
もし自分のホロスコープを出してみたいけれど時間が分からないという方は、ぜひこのソーラーサインハウスを活用して、星からのメッセージを受け取ってみてくださいね。
また、私たちがよく目にする雑誌やWebサイトの「今週の運勢」など、12星座占いの多くも、このソーラーサインハウスシステムをベースに作られていますよ。
月は他の星に比べて移動スピードが速いから、同じ日でも生まれた時間が違えば月星座が変わる可能性があるわ。
7度以前ならひとつ前の星座、22度以降はひとつ先の星座も見ておくと良いぞい。
少しマニアックなハウスシステム【上級編】
現代占星術の主流から一歩踏み出し、より専門的あるいは歴史的な視点を持ちたいときに選ばれるシステムがいくつかあります。
ここでは、ホールサイン・ハウス、イコール・ハウス、レジオモンタナスの3つのハウスシステムについて解説します。
それぞれの特徴を知ることで、目的によってハウスシステムを使い分けることができるようになるなど、自分の星読みのスタイルを広げるヒントになるはずですよ。
ホールサイン・ハウス
ホールサイン・ハウスは、ヘレニズム占星術などの伝統的占星術で用いられる最も古いハウスシステムの一つです。
その特徴は、アセンダント(ASC)が含まれる星座を丸ごと1ハウスとし、隣の星座を順に2ハウス、3ハウス…と割り当てるという非常にシンプルな方式で計算します。
カスプの境界線の複雑さに悩まされることなく、星座が持つ純粋なエネルギーや人生の節目ごとの大きなテーマをざっくりと捉えたいという場合におすすめです。
イコール・ハウス
イコール・ハウスは、アセンダントの度数を起点に、どのハウスも公平に「30度」ずつ12等分する手法です。
全12ハウスが均等な幅を持つシンプルな構造を持つのが特徴です。
プラシーダスなどの四分円システムで起きがちな「高緯度地域でのハウスの歪み(極端に狭くなる等)」を避けたい場面で、用いられることが多いです。
デメリットとしては、社会的な到達点を表すMCが10ハウスに入らないことがある点があげられます。
社会的な役割や仕事について読み解く場合には、他の手法も併用して解釈に幅を持たせるなど、工夫できるとよいでしょう。
どう解釈すればいいんだろう…。
レジオモンタナス
レジオモンタナスとは、15世紀のヨハネス・ミュラー(レギオモンタヌス)によって提唱された四分円方式のハウスシステムです。
主な用途としては、高い精密さが求められる「ホラリー占星術」等において、古くから王道の手法として活用されてきました。
また、プラシーダスと同じく、高緯度での変形に課題を抱えています。
【Q&A】ハウスシステムの「よくある疑問」を解消
Q&A【1】システムを変えたら星が隣のハウスに移動しました。どっちが本当の私ですか?
「どちらも本当のあなた」です。
ハウスシステムを変えるのは、同じ景色をマップアプリでみるか、紙の観光地図で見ているかの違いのようなものです。
ハウスシステムの特徴を知り、目的に合わせて、よりしっくりくる方式を使い分けられるとよいでしょう。
Q&A【2】「インターセプト(入り口のない星座)」が出ました。計算ミスですか?
計算ミスではありません。
ホロスコープにおいて、あるハウスの中に1つのサイン(星座)が丸ごと入った状態を「インターセプト」と呼びます。
プラシーダスなど「時間」や「空間」によって分割する方式のハウスシステムを使った場合にとてもよく見られる現象です。
Q&A【3】星が部屋の境界線(線の上)ギリギリにあります。どっちのハウスで読めばいい?
ハウスの影響は、カスプの5度前くらいから発生していると考えられ、一般的に「5度前ルール」と呼ばれています。
カスプのすぐ近くに天体がある時は、その天体が次のハウスにも関係していると考えます。
Q&A【4】ソーラーサインハウスシステムは当たりますか?
ソーラーサインハウスシステムは、プラシーダス等の他のハウスシステムと比べ、読み解けるテーマが異なると考えるのがポイントです。
「社会の中でどう生きるか」「どんな環境で自分らしく輝けるか」といった、人生の大きな方向性やテーマを読み解く場合には、ソーラーサインハウスシステムが適しています。
私たちが日頃よく目にするテレビや雑誌の12星座占いも、このソーラーサインハウスシステムをベースに作られています。
時間がわからない方や大枠の方向性を知りたい方には、ソーラーサインハウスシステムを使うなど、目的に合わせて使い分けるのも良いでしょう。
一方、正確な出生時間を使うプラシーダスは、個人の内面や心理的な傾向、人生で起こる具体的な出来事まで細かく読み解くことができます。
出生時間がわかる方で詳しく読み解きがしたい場合は、プラシーダス法を用いるのがおすすめです。
【まとめ】自分にあったハウスシステムを使いこなそう
これまで解説したように、ホロスコープのハウスシステムには、さまざまな種類があります。
これは、計算方法の違いであり、どの方法が正解ということはありません。
最初は、プラシーダスなどの一般的な設定で、ハウスの読み解きの理解を深めていけると良いでしょう。
その先で、いろいろなハウスシステムを比較検討できるとさらに学びが深まるはずです。
それぞれのペースで、自分にぴったりのハウスシステムを探究していきましょう。






































