星読みテラスを監修するかげした真由子(まゆちん)先生が、月星座を通して心のクセに気づくヒントを教えてくれました!
「もっとちゃんとしなきゃ…」「これくらいやらないと認めてもらえない気がする」
そんなふうに、つい無意識に頑張ってしまう。
実はそれ、月星座がくれる心の免罪符なのかもしれません。
今回は「月星座がくれる安心のパターン=免罪符」を12星座別に紐解き、心のクセを手放すヒントをお届けします。
Contents
月星座とは?月と太陽の違い
月星座とは何でしょうか。
一般的な星占いに書いてある星座は、太陽星座のことで、生まれたときに太陽が位置していた星座を表しています。
そして太陽星座と同じように、月星座とは、生まれたときに月が12星座のどこに位置していたかを示すものです。
太陽は12星座をぐるっと一周するのに約1年かかるのに対して、月は太陽よりもずっと速く動き、およそ29.5日で一周します。

そのため、同じ誕生日でも生まれた時間が違えば月星座が変わることがあります。
太陽と月はどちらも星読みにおいては、「わたし自身」を形作る主役級の存在です。
ですが、この2つの天体はまったく違う役割を持っています。
太陽が男性性であり、陽のエネルギーを表しています。
一方で、月は太陽を補完する存在として、女性性と陰のエネルギーを表しています。
さらに、太陽は目的意識を象徴し、月は潜在意識を象徴しています。
このように太陽と月を対比させると、月をよりイメージしやすくなります。

太陽が「目的意識」なら、月は「潜在意識」。
太陽が「魂の意図」なら、月は「魂の器(である身体)」。
太陽が「未来を切りひらくエネルギー(未来)」なら、月は「それを支えながらより広く遠くへ太陽を押し出すための土台(過去)」。
月の私は船だと考えると分かりやすいですね。

太陽は約1年かけて12星座をめぐる天体であり、そのリズムに沿って、私たちはおよそ1年かけて自己実現という名の航海をします。
この旅で羅針盤の役割を担っているのが、太陽。
太陽は、「まだ見ぬ世界へ行こう」「新しい挑戦をしてみよう」と、未来へ向かうビジョンを掲げる存在です。
一方で、実際にその旅路を支える船のような存在が月です。
船はその日の天気や波の状態に応じて航路を調整し、燃料を補給しながら進んでいきますが、私たちの心も日々変化しながら、安心・安全を求めて動いています。
月は「心の反応」や「無意識のパターン」をつかさどり、感情や癖のように日々変わりやすいものを象徴します。
太陽が目的地を設定する船長ならば、月は日々の航行を支える船。
太陽は「未知の世界を切り開こう」とする冒険者で、月は「これまでの経験から安心できる居場所を守る」存在でもあり、どちらも人生の航海をするうえでとても大事なものです。

でも実は他にも、月や金星など、他の星の星座からも、ひとりひとりの自分らしさや才能、運勢が分かるから、チェックしてみてね♪

月は安心のパターンを記憶している過去の貯蔵庫
占星術には「年齢域」という考え方があり、月は0歳から7歳頃までの乳幼児期を象徴するとされています。
この時期に私たちは、社会や人との関わりを通して「安心して生きる方法」を学んでいきます。
たとえば、「こう振る舞えば怒られない」「こうすれば愛される」といった反応が、無意識のうちに心のなかに蓄積されていきます。
つまり、月は過去の経験の貯蔵庫のようなものであり、生まれてから今に至るまでの経験、感情の記憶、そして身につけてきた安心して生きる術が、全て月に蓄積されているのです。

月は免罪符として機能する
このように月は、安心感を得るための行動パターンを形作ります。
「こうすれば怒られない」「こうしたら周りに受け入れてもらえる」といった体験を重ねて、「安心して生きるための行動パターン」を無意識に学び、繰り返すようになります。
それはいつしか、心の安全装置として、自分の内側にしっかり刻み込まれていきます。
ここで注目したいのが、7歳頃までに育まれる「罪悪感」。
罪悪感とは、「期待に応えられなかった」「誰かをがっかりさせた」などと感じることで生まれる、自分を責めるような感情です。
「これをすれば、私がここにいてもいい。愛される。」というような罪悪感を使って、周りの期待通りにふるまうことで安心感を蓄えるのが月の免罪符の役割です。
誰かの期待に応えようとして「いい子」を演じてきた人は、「期待通りに動けば、安心できる」と信じて、その振る舞いを無意識に続けているかもしれません。
「私はこれを頑張るから、お母さん愛してください」「安心感を私にください」そんな思いを、心のどこかで抱えている人もいるでしょう。
このような「条件付きの安心」が心の奥で働いていると知ると、ちょっとざわざわするかもしれませんが、この「ざわざわ」がまさに「月」が働いている証拠なのです。
あなたの月星座がどんな「安心のかたち」や「心のクセ」をつくっているのか、ここから一緒に読み解いていきましょう。
月星座を調べる方法
ホロスコープでは月はこの三日月のマークで表されています。

月星座を調べるには、あなたが生まれた時のホロスコープを用意してください。


月星座別・心のクセの傾向
それでは、月星座別の心のクセをみていきましょう。
これらは過去に安心を得るために、月の免罪符として身につけてきたものです。
牡羊座:一番でいなきゃ、強くなきゃ
牡牛座:我慢しなきゃ、何事も確保しなきゃ
双子座:忘れられないようにしなきゃ、色んな人と上手にお話ししなきゃ
蟹座:愛されなきゃ、私が守らなきゃ
獅子座:特別な存在でいなきゃ、目立たなきゃ
乙女座:完璧にやらなきゃ、問題を解決しなきゃ
天秤座:波風立てないようにしなきゃ、美しい状態を保たなきゃ
蠍座:本物でなきゃ、じっくり深く洞察しなきゃ
射手座:生きる意味を見出さなきゃ、希望を持っていなきゃ
山羊座:成果や実績を出さなきゃ、ルールを守らなきゃ
水瓶座:独創的でいなきゃ、社会を変えなきゃ
魚座:愛さなきゃ、許さなきゃ
月を使っているか、太陽を使っているかを見分ける方法
さきほども「月」は無意識の自分、そして「太陽」は意図する自分だと説明しました。
月は、生まれてからおよそ7歳までの体験をベースにした心のクセを司る天体です。
そのため、7歳以降に発達する本質的な成長や進化を導く力は、月にはありません。
つまり、月のパターンで生き続けていても、魂が本来目指す太陽の生き方にはつながらないのです。
もちろん、月の性質をもとにした行動がスキルや能力として伸びることはあります。
たとえば、月が射手座にある人は、「学ぶこと」や「自由な探求」が安心の条件になりやすいため、自然と語学の勉強に熱心になり、結果的に英語が堪能になるケースもあるでしょう。
でも、そうした行動が「安心したい」「不安を回避したい」という気持ちから生まれているなら、それは免罪符としての月を使っている状態なのです。
月と太陽のどちらを使っているのかを見分ける一番のヒントは、行動の動機が「不安」か「意図」かという点です。
「これをやらないと叱られる気がする」「ここにいてもいい理由がほしい」「こうしないと認められない」
そんなふうに、不安や心配から行動しているなら、月が主導権を握っている状態です。
一方で「これをやっていると、力が湧いてきたりワクワクする!」「やりきってみせたい!」「使命感がある!」といった情熱や意図を感じる行動なら、太陽を使っている可能性が高いのです。
これは、月の乙女座が不安から「もっと整えなきゃ」と暴走してしまっている状態です。
でも、「誰かに伝えたいな」「おもしろい話を共有したいな」と自然に動けているときは、太陽の双子座らしさが前向きに働いているのです。
月は「無意識」で動くので、コントロールが難しい天体です。
よく暴走するのは火星だと思われがちですが、実はイライラ・不安・傷つきやすさの根っこには月が関係していることが多いのです。
月は、過去に怖かったことや傷ついたことを記憶しているため、その記憶された恐れを回避しようとして、意図せず動いてしまいます。
大切なのは、「今わたし、不安から動いてない?」と気づくこと。
そして、気づくことができたら、そこから意図的に太陽を選びなおすことができます。
また、自分の月がどんなときに暴走しやすいのかも知っておけば、もっとラクに扱えるようになります。
月は魂のゴールを教えてはくれないけれど、その旅を支える大切な船です。
だからこそ、月を否定するのではなく、太陽とともに自分らしい人生を歩むために、上手に使っていきましょう。


月に寄り添うということ
では、月が暴走モードに入ってしまい、意図的に太陽を選びなおしたいときはどうすればいいのでしょうか。
まず大切なのは、「どうすれば月が納得してくれるのか」、つまり月の安心を保ちながら太陽へと舵を切るための説得材料を探すことです。
ここでひとつ気をつけてほしいのは、月に無理に言い聞かせて従わせようとしないこと。
月の性質を受け入れて認め、一緒に進んでもらえる関係性を築くことが大切なのです。
月は、あなたが無意識に身につけてきた安心のパターン。
だから、月は決して悪者でも、不要な存在でもありません。
むしろ、あなたが日々安心して生きていくために、大切な役割を果たしているのです。
月蠍座の人は、本物でなきゃ、じっくり深く洞察しなきゃという心のクセがあるのよね。
でも太陽牡羊座は、向上心が高く、実行力があるの。もっと行動してみたい、挑戦して発揮することを願っているのね。
太陽と月がぶつかってしまうと、太陽が「じっくり観察していたら前に進めないよ!」と月の慎重さを否定してしまいます。
すると、月もまた反発し、暴走モードに入ってしまうのです。
だからこそ大切なのは、まず月の力をちゃんと受け入れてあげること。
「あなたの力は本当に素晴らしい。私の人生にとってすごく必要なんだ」と、月に優しく語りかけてあげましょう。
そのうえで、「あなた(月星座)の力をこんな形で使ってくれたら、もっとみんなの役に立てるよ」と、太陽の目標に沿う形でお願いしていきます。
たとえば、地の星座(牡牛座・乙女座・山羊座)の月を持つ人は、具体的で実用的な案をすると安心します。
「あなた(月星座)の能力をこういう風に使うと、わたし(太陽)の意図が叶うよ」と、月に呼びかけることで月も動きやすくなりますよ。
こうすることで、双子座と乙女座が手を取り合って、使命に向かえるようになります。
太陽と月がお互い対話できるようになると、あなたの内なるチームが統合され、前に進む力がぐっと増していきます。
初心者さん向けの記事もあるわよ♪

月との対話をはじめよう
先ほど、月が免罪符のように働き、安心の条件や心のクセのようなものを月星座別にお話しました。
こうした月のクセに気づくことは、自分の内面を知るうえで大切な第一歩です。
ですが、心のクセに気づくだけでは、まだ心の深い部分までは届きません。
なぜなら、月のクセの背景には、誰かに認められたい、受け入れてもらいたいという繊細な感情が根づいているからです。
そうした想いを抱えたままでは、自分を責めたり、無意識に誰かの期待に応え続けたりと、本来の自分らしさから離れてしまうこともあります。
だからこそ、心が本当に安らぐには、ただ「知る」だけでなく、その奥にある思いや欲求とじっくり向き合い、やさしく受けとめてあげることが必要なのです。
本当の癒しは、そこから月と対話をすることで始まります。
月は「愛されたい」「つながっていたい」と強く願っている存在でもあり、「がんばるから、愛してほしい」「ちゃんとしてるから、ここに居てもいいよね?」と訴えています。
だから、こう自分に伝えてあげましょう。
「私は、何かができてもできなくても、大切で尊い存在です。この世界で唯一無二の体験をしたい魂を持ったひとりの存在です。」と。
月牡羊座の人は「私は1番になってもならなくても価値のある尊い存在です。この世界で唯一無二の体験をしたい魂を持ったひとりの存在です」となります。
あなた自身が価値がある存在だということを、無条件に認めるということ。
これが、月との対話の第一歩です。
そしてその対話が、月の力を太陽の目標に重ねて生きていくために必要なことなのです。
でも実は他にも、月や金星など、他の星の星座からも、ひとりひとりの自分らしさや才能、運勢が分かるから、チェックしてみてね♪

魂視点で見た月
ここまでは、月星座の扱い方や心のクセといった実践的な側面についてお伝えしてきました。
ここからはもう一歩踏み込んで、魂の視点から月を見つめてみましょう。
月には、私たちが「本来はひとつだった」という、スピリチュアルでいう「ワンネス」の感覚を思い出させる役割があります。
魂の世界では、全ての存在が愛とつながりに満ちた完全な一体感の中で存在しているといわれます。
けれど、誕生という瞬間に、私たちはこの世に生まれ、バラバラの個として旅を始めます。
その瞬間から、私たちはワンネスから切り離されたことに対する不足を感じ、何かを求めるようになります。
「誰かに認められたい」「居場所がほしい」「つながりたい」、こうした求める心そのものが、月の本質的な働きなのです。
もしあなたが不安になったとしたら、それは月が「思い出して」と語りかけているサインかもしれません。
「本当はずっとつながっていたんだよ」「思い出せばいつでもその感覚に戻れるんだよ」と。
安心を求めて執着してしまうとき、それはあなたの魂がかつていた場所を無意識に思い出そうとしている瞬間なのかもしれません。
幸せなタンポポであることを思い出す

私たちは天からぴゅ〜っと飛ばされた綿毛のような存在。
どこかでちゃんと地面に根を張って、栄養を吸収し、自分らしい花を咲かせることができます。
そして花を咲かせたとき、ふと気づくのです。
「わたしって、しあわせなタンポポだったんだ」と。
月は、そのことを私たちに思い出させてくれる大切な存在。
だからこそ、恐れたり無視したりせずに、月と手をつなぎながら歩いていきましょう。
太陽の光がそっと月を照らすように、あなた自身がやさしく月を照らしてあげてください。
月はワンネスの疑似体験
月は、かつてすべてとつながっていた「ワンネス」の状態を、この世で思い出させてくれる存在です。
月が司るのは、家族、母性、プライベート、子宮…つまり「安心して戻れる場所」。
子どもがお母さんの胸に抱かれて安心するように、大人になっても私たちは不安を感じたとき、誰かとのつながりを求めて安心を得ようするのは、月の働きによるものです。
月は、私たちの心にある「帰巣本能」のような安心の拠点。
「愛されたい」「愛したい」という欲求を通して、私たちを「もともといた場所=ひとつだった感覚」へと導いてくれます。
そして、月は「懐かしさ」を通じて、過去の安心体験や、もっと遠い記憶である「宇宙に包まれていたような感覚」を呼び覚ましてくれます。
つまり月は、この世界にいながらにして「つながり」を思い出させてくれる装置のような存在なのです。
誰かに安心させてもらう必要はありません。
あなたの中に、宇宙とつながる窓がちゃんとあるのです。
親子にやさしい星からのメッセージが気になる方は、こちらの記事を読んでみて下さいね。

今、なぜ「月」を語るのか?
現代社会では、「未来に希望が持てない」と感じている人が増えているといわれています。
日本では特に、「自分が社会を変えられる」と思っている人の割合が、他の国と比べて低いという調査結果もあります。
それは、未来を切り拓く太陽の力を信頼できないこと、そしてその土台にある月のエネルギーが弱っているからかもしれません。
だからこそ今、月を癒すだけではなく、エネルギッシュでしなやかな月を育むことが必要です。
本来、月がもっているエネルギーはすごくパワフルです。
月は「時間の神さま」ともいわれるように、人生で経験したすべての出来事を包み込んで記憶してくれる存在でもあります。
そのため月の力を取り戻し、意識的に味方につければ、太陽の光はさらに遠くまで届くようになるのです。
月を上手に使いたいと考えても、過去の記憶から「あのときはこうだったな…」「うまくいくわけないよ」と過去の記憶がブレーキをかけてくることもあるでしょう。
でも、そのブレーキは、過去のデータをもとにあなたを守ろうとしてくれている月の働きでもあるのです。
だから、まずは「今の私は成長したからもう大丈夫。こわくないよ」っていってあげるだけで、過去のあなたは今のあなたのチャレンジを支えてくれるようになる。
ふとよみがえる昔の記憶や出来事には、当時は味わいきれなかった感情や意味が隠れているかもしれません。
それが良い思い出でも、そうでなくても、今のあなたに託されたものなんです。
それを受け取ることで月が本来の安心感を思い出していきます。
そのためには、日常の中で月の動きや自分の心の反応を観察する目を育てていくことが大切です。
「どんなふうに支えてくれるのか」を15のメッセージにしたのが「過去占い」です。
『過去占い』では、過去に起こった出来事の意味や答えを見出すことができるでしょう。

【まとめ】心のクセを手放そう
月は、私たちの「安心したい」「守られたい」という心のクセを形作る存在。
それは、過去に身につけた免罪符のように、「こうすれば受け入れてもらえる」「こうしなければ愛されない」と、無意識のうちに私たちの行動を導いています。
けれど本来、月は私たちを制限するものではなく、魂の旅を支えてくれる船のような存在です。
今回の記事では、月の性質を知り、自分の心のクセに気づくことの大切さをお伝えしてきました。
月のクセを理解し、否定するのではなく受け入れる。そして太陽と協力しながら生きることで、月は人生をともに進む強力なパートナーになってくれるでしょう。
ホロスコープを通して、あなた自身の心のしくみを知り、「本当の自分」とつながっていく旅がはじまります。