2021年2月12日、水瓶座で新月を迎えます。星読みテラスを監修する西洋占星術師・かげした真由子先生が、今回の新月の解説と過ごし方のポイントをお届けします。
2021年2月12日4:05、水瓶座で新月を迎えます。
新月と満月はワンセットで、新月にまいた種が満月に実ると考えます。
次回2月27日の乙女座満月に向けて、どのような種を蒔くタイミングなのでしょうか。
読み解いていきましょう。
Contents
2021年2月12日の新月は「風の時代」を肌で感じる節目
昨年12月22日に「風の時代」の訪れを表すグレート・コンジャンクションが水瓶座で起きましたが、2021年2月21日の新月は同じ水瓶座で起こります。
「風の時代」の到来を、より肌で感じる節目のようです。
2021年2月12日 新月のホロスコープを徹底解説!
2021年2月12日水瓶座新月の日はホロスコープ上の10天体のうち、6つの天体が水瓶座に集まっています。
水瓶座は知的で理性的、全体性を重んじるサイン(星座)。
水瓶座らしいムードが強調される新月となりそうです。
ともすれば感情を見過ごしてしまうような理性の過剰な強ささえ感じる新月です。
1月は緊急事態宣言が発令され、閉塞感が否めない時期となりました。
大なり小なりストレスを感じていた方も多いと思います。
終わりの見えないコロナ禍の中で、「不安になったところで仕方ない」と、
自らのいらだちや不安、怒りさえもなかったことにしようとしている面が、私たちにあるのではないでしょうか。
心理占星術の分野で有名なリズ・グリーンは著書『占星学』の中で、水瓶座を以下のように表現しています。
風の元素 思考タイプ
……水瓶座はクールで超然としており、しばしば人間関係の関わり合いの一部を成す感情的な表現を嫌うとされている。
これを言い換えると風のタイプは感情に問題があるということである。出典:リズ・グリーン『占星学』(青土社/2019)
水瓶座の魅力でもあるクールな「理性」。
そのエネルギーが過剰すぎるともいえる今回の新月です。
「理性で感情をなかったことにしてしまう」ことが水面下で起きている…と考えるのが自然なように思います。
水瓶座の理性的な態度は、大変成熟した大人の姿ともいえます。
また今回、感情を表す「水」のサインがほぼないことも、「過剰すぎる」と思ってしまう要因なのかもしれません。
おそらく今は、過剰すぎるほどの理性の力で乗り切ることがベストなのでしょう。
しかし2/27の次の満月には、感情的要素を表す魚座に太陽が入っています。
私たちが抱えたさまざまな感情は、次の満月に向かって開放されようとしているようです。
さて、チャートをもう少し細かく見ていきましょう。
これらのチャートの特徴から、2021年2月12日の新月の日は「周囲のムードを読み取るがゆえ人間的な感情を抑圧する」雰囲気を感じます。
【水瓶座24度の新月】経験を冷静にシェアする
2021年2月12日の新月が起こる水瓶座24度(数え度数)のサビアンシンボルは、「自分の経験により教えている男」。
この度数は、自分の体験や過去を冷静に誰かに伝える姿を表しています。
感情的に駆り立てることを避け、淡々とシェアしていくのです。
【北半球に集合する天体】プライベートに集中する
2021年2月12日水瓶座の新月には、すべての天体が北半球に集中しています。
このホロスコープから、自分自身や家族、プライベートなことに集中するような雰囲気が読み取れます。
【金星と木星の0度】善意で空気を読み取ろうとする
2021年2月12日の水瓶座新月に重なる金星と木星の0度(コンジャンクション)は、「場の空気を読むこと」に卓越したムードを感じます。
水瓶座の金星・木星が位置する、数え度数13度のサビアンシンボルは「バロメーター」。
読み取る力の強さを表しています。
その金星と木星がぴったりコンジャンクションしていますから、読み取ることが善い行いであるかのような雰囲気さえ感じられるのです。
一方、水瓶座と牡牛座はサイン同士が葛藤の関係を示しています。
牡牛座にある火星と天王星が怒りのスイッチとしたら、理性的すぎる水瓶座に牡牛座が怒りを覚えているかのように見えます。
「場の空気を重んじるがゆえに、自分をなんとか納得させようとする」といったことが、ひとりひとりの中で起こることもあるでしょう。
【土星と天王星が90度】【土星とカイロンが60度】過去を乗り越え癒しに
まるでネガティブなことばかりのように思える2021年2月12日水瓶座新月の日ですが、そうではありません。
課題を表す土星の配置からポジティブな側面も見えてきます。
2020年からの変化の中で培ってきたたくましさを、うまく活かす兆しも現れているのです。
土星と天王星の90度(スクエア)はこれまでのパターンを超えられることを物語っています。
また土星とカイロンの60度(セクスタイル)は、努力の結果が私たちの癒しにつながることを教えてくれています。
空気を読む力と怒りの熱量を活用し、「みんなで乗り切ろう」というエネルギーとして消化することが出来るのではないかと思います。
カイロンは医療を表す小惑星でもあります。
何かしらよいニュースを運んできてくれるかもしれません。
【水星と火星が90度】【水星とドラゴンヘッドが120度】情報の健全化
2021年2月12日の水瓶座新月には、水瓶座の水星と牡牛座の火星が、摩擦や葛藤を表す90度(スクエア)の角度を取っています。
一方で、小社会を表すといわれる双子座のドラゴンヘッドは、水瓶座の水星と120度(トライン)=創造的な角度を形成しています。
混乱しがちな情報化社会ですが、多少なりとも健全な情報のやり取りが期待できると言えます。
【まとめ】理性は感情を適切に表現するためにあることを忘れない
今回の2021年2月12日の水瓶座新月で私たちが覚えておくべきは、「感情は消え去ったわけではない」ということ。
私たちは怒りや哀しみ憤り、不安といったさまざまな感情を長く味わっているのですが、今はまだ表面に出すことは得策ではないようです。
しかし、抱えてきた思いは次の満月に向かって開放されていきます。
ですから、圧力鍋のように強い力で気持ちを抑え込まなくてもいいのです。
自分自身の心の声を聞き、内観し、もしくは誰かとの会話の中で健全に自分の気持ちを表現しておくことがとても大切な気がします。
理性は感情をなかったことにするためではなく、感情を適切に表現するために使う、ということを忘れずにいましょう。
そうすることで次回の満月には無理なくエネルギーを放出していけるでしょう。