春分は季節の始まりを表すとともに、1年間のスタートです。社会はどんなムードになるの? 私たち一人ひとりはどのように受け止めればいいの? ホロスコープをスイスイ読めちゃう講座でも講師をつとめるやなかえつこ先生がこの1年をより良く過ごすヒントをお届けします。
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2022年の春分は3月21日【1年を読み解く大切な日】
2022年3月21日に迎える春分のホロスコープ、春分図についてお伝えします。
春分図は、春分から1年間の社会のムードを表すホロスコープです。
この1年を読み解く上でとても重要なホロスコープであり、皆さんがこれからどのように過ごせば良いのか、ということを教えてくれます。
さて、そもそも春分とはなんなのでしょう?
占星術では、太陽が牡羊座に入った瞬間のことを春分と言います。
この図のとおり、春分は、冬という陰の時期が終わり、陽のエネルギーに移行する変わり目でもあります。
極まった陰が陽に転じるその瞬間です。
光が眩しく輝き、エネルギーに満ちあふれる時期となります。
そして、春分で太陽が入る牡羊座は12星座の中のトップバッター。
ここからまた新たなサイクルが始まります。
一年のスタートという意味で、春分を占星術の元旦と表すことも増えてきました。
皆さんも一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。
春分図を読む前にお伝えしたいこと
そして、本題に入る前にお伝えしたことがあります。
今回の春分図について、分かりやすくお伝えするために、言い切る表現をしていますが、これは「絶対にそうなる」ということではありません。
また、どこか別の場所で占星術をもとにした予言のような発信をご覧になったとしても、「それが全てではなく、不安になる必要はない」ということも、加えてお伝えしておきたいと思います。
たくさんの情報があるこの時代だからこそ、フラットで客観的な視点で捉え、その中からフィットするものを自分や生活に取り入れていくことがとても大事です。
2022年3月21日の春分図とは?
ではさっそく、2022年日本(東京)の3月21日0:33ごろの春分図を見てみましょう。
ちなみに今回の内容は、日本の社会のムードに限定した解釈となります。
【ASCとMCのポイント】
・ASCは射手座24度
【射手座24度】サビアンシンボル「家のドアにとまっている青い鳥 」
安定した生き方が確立した後の柔軟な態度
・MCは天秤座13度
【天秤座13度】サビアンシンボル「しゃぼん玉をふくらませている子供たち」
たくさんの知恵のシャボン玉を、世の中に広げていく
・チャートルーラー(ASCの支配性)は木星
緊張も少しづつ緩んでいく
【太陽と月のポイント】
・北半球(ホロスコープ下側)に天体が集合し、10ハウスの月がシングルトン(月がひとりぼっち)
国民の意識は外向きだけれど足止め感がある
・月と太陽がインコンジャクト(150度)
国と国民の意識のずれ
・月と冥王星がスクエア(90度)
国民はまだ動けずにいる
・太陽と冥王星がセクスタイル(60度)
国が生まれ変わるタイミング
【3から4ハウスのポイント】
・3ハウスのステリウム(1つのハウスに3天体以上が集合)
交通や通信の需要の高まり
・3ハウスで木星・海王星・水星のコンジャンクション(0度)
スピリチュアルブーム、情報過多による混乱
・ICとカイロンがコンジャンクション(0度)
集合意識が癒しを求める
【2ハウスのポイント】
・水瓶座の2ハウスに、金星・火星・土星が滞在
経済状況の厳しさ、財政支出の増加
・金星・火星のコンジャンクション(0度)に天王星がスクエア(90度)
性別や恋愛の価値観の変化
読者アンケートでいただいたオススメ勉強方法をまとめています♪
【チャートルーラーは木星】見通しは明るい!
まず最初に注目したいのはチャートルーラーです。
チャートルーラーはアセンダントの星座の支配性で、ホロスコープの顔、主役となる天体です。
今回の春分図のアセンダントは射手座。
射手座の支配星は木星で、春分図のチャートルーラーは木星ということになります。
木星は、拡大や善きことを象徴し、古来から大吉星などと言われる幸運の星。
チャートルーラーだけを見ると、ここ数年の緊張も少しづつ緩んでいくことが期待できそうです。
スピリチュアルなムードの到来
そして、主役の木星は3ハウスに滞在しています。
木星は、「情報」を表す水星、「フワッと軽くする」ことを表す海王星と重なり合うことから、私たちに届く情報はこれまで以上に明るく前向きなものとなりそうです。
また「全てが溶け合う時空を超えた世界」を表す海王星、「情報」の水星、「拡大」の木星が、「見えない世界」を表す魚座、そして「身近な範囲」を表す3ハウスに滞在していることで、身近なスピリチュアルも流行りそうな予感。
これまでのように、とっつきにくい高尚なものとしてではなく、たくさんの人がライトに接することができる、そんなスピリチュアルなムードが到来しそうです。
今まで学んできた人も、基礎知識が必要とされる場面もありそうなので、スピリチュアルを基本からもう一度学ぶと良い時期にもなるでしょう。
3ハウスには魂の傷を癒す星であるカイロンもあり、ホロスコープの一番下の部分、私たちの精神の一番深い部分(IC)に重なっています。
国民全体の集合的無意識はまだまだ癒しを求めていて、瞑想・マインドフルネスなどの考え方もまた盛り上がってくるかもしれません。
溢れる情報に惑わされないように
一方で、3ハウスの木星・海王星は、魚座という本領発揮ができる星座にいることから、いささか情報が多すぎる状態にもなりかねません。
インターネット上は今でも十分情報が溢れかえっていますが、今年は爆発的に増えそうですね。
海王星は、夢と現実の境目をなくす働きもあります。
良い意味で使うことができれば、夢を現実化できるエネルギーにもなりえます。
一方で、私たちが手にする情報には、本物ではないもの、嘘や虚偽の情報も含まれる可能性が高くなる、とも読めます。
情報の混乱、とも読めますね。
手に入った情報をしっかりと吟味し、無闇に拡散しない、などの対策も必要となってきます。
交通や通信の需要が高まりそう
もう少し大きな社会の流れに目を向けてみましょう。
3ハウスは、国内の交通関連、インターネットなどの通信、本などの出版物を含めた情報網を表すエリアでもあります。
春分以降は、国内での移動も活発になっていきそうですね。
この1年は、交通網・情報網のあり方が問われそうです。
3ハウスは「身近な範囲」という意味を持っているので、そこに「交通・情報」がプラスされ、例えばUber eatsなどの配達、宅配業界も引き続き活性化しそうです。
3ハウスには木星・太陽・水星・海王星が滞在し、たくさんの天体がぎゅうぎゅうに入っている様子。(グランドコンジャンクション・ステリウム)
車やバイクが渋滞している、そんなイメージもわきます。
需要の高まりに伴って、配達間違いなどの混乱が起こりやすくなるなんてこともありそうです。
私たちも、便利なサービスとは賢くつきあっていきたいところです。
わたしたちの意識は外向きになるものの…
また、今回の春分図を見ていると、前回2021年の冬至図同様に全体的に北半球(ホロスコープの下半分)に星が集まっていることがわかります。
南半球(上半分)は社会的でオフィシャルなことを表すのに対して、北半球(下半分)は、プライベートで身近なことを表します。
国のトップを表す太陽も北半球にありますから、国は内政に精一杯と読めます。
一方で、他の星たちからぽつんと孤立している月は国民を表します。(シングルトン)
月は10ハウス、社会活動を行うハウスにあり、国民の関心はそろそろ社会活動に力を入れたいな…と思っていることを表しています。
チャートルーラーの木星の影響もあり、私たちは「また幸せになれる」というような信頼が戻ってきた感じがあります。
国民の気持ちは外向きになってきているのでしょう。
ただ、その他の星が北半球に集中していることから、どことなく身近で現実的なことに足止めされている、そんな感じにも読み取れますね。
加えて、冬至に引き続き、家庭や地元のこと、身近な人間関係が、現実的な課題として目の前に置かれそうです。
国と国民の見ている方向にずれがある
一方、国民の心情を表す月と、国を表す太陽はインコンジャクト(150度)という「共通点を持たない」関係性にあります。
国民は国のやることを真正面から受け止めるのではなく、少し斜に構えてじっと見つめている状態。
交通網や情報網に対しての国の態度を、距離を取りながら観察している、そんな様子が伺えます。
太陽は、国・権力者などを表すので、私たち国民はそういった権力的なものに対して、少し冷ややかなそんな目を持ち始めたとも言えます。
更に国民である月は天秤座の最終度数(天秤座29度)にあり「それって本当に平等?」と見極めようとしているようです。
ただ一方で、国民を表す月に対しては、山羊座の冥王星が葛藤を伴う角度(スクエア 90度)で圧力をかけています。
国や権力者の言うことを跳ね返すまでには至らず、揺れ動いている様子が見て取れます。
国と国民の気持ちの方向性が揃ってくるのは、もう少し先になるのかもしれません。
性別や恋愛に対する価値観の変化が進む
そのほかの配置も見てみましょう。
3ハウスの次に目立っているのが、金星・火星・土星が滞在する2ハウスです。
2ハウスは国のお金を表す場所でもあるため、女性や年長者に関する大きな出費が考えられます。
土星があることから、春分以降も経済状況に関しては引き続き厳しそうです。
火星・金星には天王星からの影響も強く(スクエア 90度)、特に火星・天王星の組み合わせは、不穏なムードをイメージさせます。
個人に置き換えると、子ども・教育に関することでの急激な変化がありそう。
育児中の人はなかなか落ち着かない状況が続くかもしれません。
ちょうど新学期のスタートの時期でもあり、例年以上にバタバタしそうです。
補助金が出るなど国のお金を動かすような流れが生まれてもおかしくない星の配置。
そう言った状況に関して、世の中的に議論が湧き上がるようなこともあるかもしれません。
また、性別や恋愛に関する価値観の変化もありそうです。
リアルな人との接触が減ったことにより、火星・金星の位置する水瓶座的な進化が否応なく進むと言った感じです。
男性・女性といった区別よりも、私たちは人間だよね。というムードが一段と高まることが予想されます。
様々な考え方を受け入れることが豊かさにつながる
2022年春分図の目指す先を表すMCは天秤座13度です。
この度数は、「しゃぼん玉をふくらませている子供たち」と言うサビアンシンボルが割り当てられています。
シャボン玉のようにいろいろな知恵をふわっと広げていく度数です。
私たちを表す月も同じ天秤座の最終度数(数え度数で天秤座30度)。
私たちはこれまでも根底からひっくり返されるような体験をして、十分賢くなってきました。
そして自分たちなりの哲学も持ち始めているところです。
自分の考えを持ちながらも、たくさんの知恵のシャボン玉を、世の中に広げていくことができるということを示しています。
春分図のアセンダントは、射手座24度で、サビアンシンボルは「家のドアにとまっている青い鳥 」です。
家のドア、つまり私たちの身近なところに、幸せの青い鳥がいることに気が付きます。
これは、安定した生き方が確立した後の柔軟な態度を表します。
この数年、私たちは変化に対応しながら生活してきました。
変化の中でも、精神性を高め、自分の生き方や考え方を模索した人もいたでしょう。
そんな私たちだからこそ、考え方の違いや信じるものが違う他者に対して、闇雲に否定するのではなく、柔軟な姿勢をもつことができるようになってきたのではないでしょうか。
そんな柔軟な姿勢こそが大切だよと、改めて今回のチャートが教えてくれます。
チャートルーラーの木星が滞在している魚座は、高い受容性を持つ星座です。
様々な考え方を受け入れ、物事には色んな解釈があることに気づくことが、あなたの人生を豊かにしていくことにつながるでしょう。
最後の変容が促される
月に対しては、冥王星からの圧力(スクエア 90度)があるので、2022年春分以降も「まだまだ!もうちょっと!」と揺さぶりは続きます。
雛がかえる直前のような最後の変容が促されています。
頑張りましょう!
冥王星は太陽と協調的な関係(セクスタイル 60度)にあります。
日本の国自体も、国そのものが生まれ変わるようなタイミングに来ていているかもしれません。
そして、それは春分以降、割とスムーズに進んでいくのではないかと思います。
【まとめ】春分から1年間の過ごし方
それでは、2022年の春分図から読み解ける1年間の過ごし方のヒントをまとめておきましょう。
- 春分以降、私たちに届く情報はこれまで以上に明るく、前向きなものとなりそう。スピリチュアルを基本からもう一回学ぶと良い時期です。
- これまでも根底からひっくり返されるような体験をし続けてきた私たち。2022年春分以降も「まだまだ!もうちょっと!」と揺さぶりは続きます。最後の変容を促されていると捉えましょう。
- 考え方・信じるものが違う他者に対して、闇雲に否定することなく、柔軟な態度を持ちましょう。そんな姿勢が、あなたの人生を豊かにしていくことにつながります。
以上です。
素敵な春分になりますよう、お祈りしています。