命式や運勢の流れを読む基礎知識を
きちんと学び身につけられる
この記事では四柱推命の【特殊星(神殺)】の1つである【天乙貴人(てんおつきじん)】について詳しく解説します。
特殊星(とくしゅせい)とは、命式の中にある天干と地支の特定の組み合わせからわかる傾向に名前をつけたものです。
200種類以上あるといわれる特殊星の中で、1番吉作用が強いとされる天乙貴人。
その成立条件や、天乙貴人が命式にある場合の読み解きを有名人の命式を例に解説します。
Contents
四柱推命|特殊星【天乙貴人(てんおつきじん)】とは?吉作用が強い星
【天乙貴人(てんおつきじん)】は、すべての災厄や悪いことから守ってくれるという作用を持ち、特殊星の中で最も尊い星です。
特殊星は、約3000年以上の歴史を持つ四柱推命が蓄積してきた「この組み合わせを持つ人はこういう傾向が強そう」というデータがもとになっています。
天乙貴人が命式にある場合は、目上の人からの引き立てで運が開け、社会的な成功や良縁に恵まれやすいとされています。
さらに、他に凶作用を持つ星があったとしてもその星が及ぼす悪い影響を打ち消すという働きも。
天乙貴人を持つ人は、生涯にわたって平和で安定した人生を送るでしょう。
たとえ命式に天乙貴人がなかったとしても、巡る運気と天乙貴人の組み合わせになることで吉作用を受けることもできます。
天乙貴人(てんおつきじん)が命式にある場合
天乙貴人は吉作用をもたらす特殊星ですが、命式のどこにあるかによって与える影響やパワーが変わってきます。
年柱にある場合は、はやい段階から才能をのばすサポートを受けやすいでしょう。
親や教師などの勧めで興味のある分野を見つけ、整った環境でその道を極めていくことに集中できそうです。
月柱にある場合は、社会的な活躍が見込まれます。
どの分野を選んだとしても、高いレベルで成果を残し、金銭的にも恵まれるでしょう。
日柱にある場合は、あなたを理解し、支えてくれるパートナーを得ることができるでしょう。
パートナーからの後押しを受け、自分らしく輝いていけますよ。
時柱にある場合は、後世に残る何かを成し遂げられそうです。
あなたが形作ったものが、後輩や子どもたちに引き継がれ、次世代にも影響を与え続けるでしょう。
また、命式に天乙貴人が2つや3つあるなど数が多いとその分、サポートを受けられる環境や状況が増すと考えられます。
天乙貴人(てんおつきじん)が運気で巡る場合
巡る運気の十二支とあなたの日干が天乙貴人の組み合わせになることで、天乙貴人の後押しを受けることもできます。
運気には、10年周期の大運、1年周期の年運、1ヶ月周期の月運、1日周期の日運などがありますが、期間の長いほうが影響力は強くなります。
大運(10年) > 年運(1年) > 月運(1ヶ月) > 日運(1日)
運気で天乙貴人が巡ると、物事がスムーズに進みやすくなります。
思わぬ助けを得られたり、今までの頑張りが認められるなど嬉しい成果を得られそうです。
マイナスな出来事にも遭遇しづらくなりますが、もしネガティブなことが起きたとしても最終的にはプラスに転じるので大丈夫。
振り返ったときに「あの経験のおかげで今がある」と思えるでしょう。
あなたの命式に天乙貴人(てんおつきじん)はある?天乙貴人の調べ方
あなたの四柱推命の命式に【天乙貴人(てんおつきじん)】があるかどうかを一覧表で確認してみましょう。
天乙貴人(てんおつきじん)を持つかどうかは、日干を基準にして地支との関係で算出します。
下記表のいずれかの組み合わせとなっている場合、天乙貴人(てんおつきじん)を持ちます。
日干
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条件
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日干
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条件
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甲
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地支が「丑」または「未」
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乙
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地支が「子」または「申」
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丙
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地支が「酉」または「亥」
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丁
|
地支が「酉」または「亥」
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戊
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地支が「丑」または「未」
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己
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地支が「子」または「申」
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庚
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地支が「丑」または「未」
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辛
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地支が「寅」または「午」
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壬
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地支が「卯」または「巳」
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癸
|
地支が「卯」または「巳」
|
たとえば、下記の命式の場合、日干が「甲」かつ月柱の地支が「丑」のため、「天乙貴人が月柱にある」ことがわかります。
命式の他の部分も読めるようになりたいという人は、四柱推命協会の無料講座もチェックしてみてくださいね。
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天乙貴人(てんおつきじん)に影響を与える条件
天乙貴人(てんおつきじん)を持つかどうかは、日干を基準にして地支との関係で算出しますが、他の星との兼ね合いで力が弱まったり、発揮されなくなることもあります。
天乙貴人がある柱の十二運星が「沐浴」「衰」「病」「死」「絶」のいずれかの場合、吉作用が弱まるとされています。
また、その柱が天中殺となっている場合は吉作用は発揮されません。
月柱が天乙貴人ですが、月支が未なので、生月天中殺となり吉作用は発揮されないということですね。
実例解説|有名人の命式で天乙貴人(てんおつきじん)がある場合を読み解こう
命式から読み解けることはたくさんありますが、生まれ持った性質や強みを読み解くときに重要視されるのは、日干(にっかん)・通変星(つうへんせい)・十二運星(じゅうにうんせい)の3つです。
日柱の【十干(じゅっかん)】である日干からは、あなたの基本的な性格やコアな本質がわかります。
そして、【通変星(つうへんせい)】からはあなたが持っている才能や能力が、【十二運星(じゅうにうんせい)】からはあなたのエネルギーの質や強さを読み解けます。
その上で、あくまでも補助的に使われるのが特殊星です。
【天乙貴人(てんおつきじん)】を持つ天海祐希さんの命式を読み解く
ここでは、天海祐希さんの命式を使って天乙貴人への理解を深めていきましょう。
特殊星はあくまでサポートとして用いるため、まずは日干支や中心星を確認します。
命式から何を知りたいかによって、着目する場所は変わりますが、今回は次の順番で進めていきます。
四柱推命 命式の読み解き『特殊星編』 3STEP
STEP1:本質やコアを表す日干支を確認する
STEP2:才能の中心を表す中心星を確認する
STEP3:特殊星と組み合わせる
STEP1:その人の本質や日干支を確認する
天海祐希さんの日干支は【甲辰(きのえたつ)】です。
自然界における象徴として、甲は「大樹」、辰は「春の終わり」を表します。
よって、甲辰は「春の終わりの大樹」を象徴します。
ぜひどんな人なのか想像をふくらませてみてくださいね♪
STEP2:才能の中心を表す中心星を確認する
天海祐希さんの中心星は【偏財(へんざい)】です。
偏財は人脈・財産を大切にする「財の星」の中で、物事に対してあまり人が思いつかないような方法で取り組んでいくことが得意な「型破り派の星」です。
お金や人を柔軟に大きく動かしていけるので、多趣味多才だったり、気遣いが得意で柔軟性のあるタイプと言えるでしょう。
STEP3:特殊星と組み合わせる
日干支の甲辰、中心星の偏財を組み合わせると天海祐希さんは、スケールの大きな夢の達成に向け、多くの人と協力しながら柔軟に対応し、活躍していけると考えられます。
その過程で、天乙貴人の後押しを受け、周囲からのサポートにより夢の実現に向け、よりパワフルにまっすぐと進んでいけるでしょう。
あなたなりの読み解きをしてみましょう!
宝塚音楽学校に主席で入学し、史上最速で月組トップスターとなった天海祐希さん。
芸名の「天海」は、副校長の「スケールが大きいほうが良い」という勧めで決めたそうです。
さらに次の仕事へと向かうモチベーションは、自分の今までの仕事への悔しさとのこと。
「そのときのベストを尽くしても、成長した自分が過去の自分を振り返ってみたら悔しい。だから人間は成長するんだ」という考えの持ち主です。
宝塚退団後もテレビや映画、舞台などで大活躍を遂げている様子から、星を上手に使いこなしているのが伝わりますね。
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天乙貴人(てんおつきじん)が恋愛/結婚、金運に与える影響を解説
ここでは、天乙貴人がもたらす作用を場面ごとに解説します。
天乙貴人が命式にある場合、もしくは運気で巡る場合、恋愛や結婚、金運に与える影響を読み解いていきましょう。
【天乙貴人(てんおつきじん)】の恋愛・結婚傾向
天乙貴人を命式に持つ人は、目に見えないものを感じ想像できるタイプだと言われています。相手の気持ちを汲み取ったり、考えを察することが得意です。
そのため、恋愛においても和やかで落ち着いた関係を育んでいくでしょう。
激しく燃え上がるような恋とは縁遠いかもしれませんが、一途で誠実なお付き合いを長く続けていきそうです。
結婚後は、穏やかな家庭を築いていきそうです。
相手への感謝を忘れず、こまめに態度で示します。
子どもに対しても、意見を尊重し対等な存在として付き合っていくため、深い信頼関係を結べるでしょう。
また、天乙貴人は良縁をもたらすとされています。
特に目上の人からのサポートを受けやすいため、天乙貴人が運気で巡る場合、会社の上司や先輩からの紹介でお付き合いに発展するなんてこともありそうです。
【天乙貴人(てんおつきじん)】の金運傾向
天乙貴人を持つ人は、生涯を通じてお金に困ることはないでしょう。
謙虚に努力を続けられるので、どのジャンルを選んでも一定の成功を得られます。
さらに周囲からのサポートを受けやすいため、目上の人からの引き立てでチャンスをもらったり、失敗したときも速やかにリカバリーできるよう助けてもらえるでしょう。
お金を使うのも上手なので、自己投資や資産運用を通じて財産をどんどん増やしていけそうです。
天乙貴人が運気で巡る場合、収入UPが見込まれます。
「宝くじにあたる」というような臨時収入ではなく、これまでの努力が実ってベースの給与が上がるといった展開になりそうです。
【まとめ】天乙貴人(てんおつきじん)は特殊星のなかで最強の吉星
そもそも特殊星とは、命式の中にある天干と地支の特定の組み合わせからわかる傾向のことでした。
200種類以上ある特殊星のなかで最も吉作用が強いとされる天乙貴人。
すべての災厄から守ってくれ、他の星がもつ凶作用を打ち消します。
命式のなかに天乙貴人を持つと、平和で安定した生涯が送れるとされています。
一方で特殊星は、命式を読み解くときのあくまで補助的に使うものです。
日干や通変星、十二運星をメインに解釈しつつ、自分の道を進んでいくヒントとして活かしていきましょう。
命式や運勢の流れを読む基礎知識を
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