命式や運勢の流れを読む基礎知識を
きちんと学び身につけられる
この記事では四柱推命の【特殊星(神殺)】の1つである【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】について詳しく解説します。
特殊星(とくしゅせい)とは、命式の中にある天干や地支の特定の組み合わせからわかる傾向に名前をつけたものです。
咸池/桃花殺は、明るく社交的でカリスマ性を持つとされる特殊星。
その成立条件や、咸池/桃花殺が命式にある場合の読み解きを有名人の命式を例に解説します。
Contents
四柱推命|特殊星【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】とは?人を惹きつける星
【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】は、強い魅力をもたらす反面、使い方次第でプラスにもマイナスにもなる星です。
特殊星は、約3000年以上の歴史を持つ四柱推命が蓄積してきた「この組み合わせを持つ人はこういう傾向が強そう」というデータがもとになっています。
咸池/桃花殺が命式にある場合、気遣い上手で相手を喜ばせることが得意なため、男女問わず好かれることが多いと言われています。
一方で、人目を惹くオーラの持ち主で気さくな性格だからこそ、異性トラブルにつながってしまうことも。
モテるタイプだからこそ、誠実な対応を心がけることが大切です。
たとえ命式に咸池/桃花殺がなかったとしても、巡る運気と咸池/桃花殺の組み合わせになることでその作用を受けることもできます。
咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)が命式にある場合
咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)は、プラスとマイナスの両方の作用をもつ特殊星ですが、命式のどこにあるかによって与える影響やパワーが変わってきます。
年柱にある場合は、祖父母や年長者から目をかけてもらいやすいでしょう。
愛情を受けることを当たり前と思わず、感謝の心を忘れずにいることが開運のポイントです。
月柱にある場合は、上司や先輩に可愛がられ、チャンスをもらえそうです。
チャンスに備え、努力を怠らず実力をつけておくことで、「えこひいきをされている」とやっかまれるなどの事態を防ぐことができるでしょう。
日柱にある場合は、恋多き人生を送る人も多いかもしれません。
愛されることに甘んじて我儘になるのではなく、パートナーに対して誠実に愛を返していくと安定した関係を育めますよ。
時柱にある場合は、誰からも愛されるチャーミングさがあなたの魅力として備わっていそうです。
その魅力を自分のためだけでなく「世のため人のため」になることに活かしていくと、大きく運が開けるでしょう。
また、命式に咸池/桃花殺が2つや3つあるなど数が多いとその分、作用が増すとされています。
月柱・年柱にある場合、効果は薄れるとされているんだ。
咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)が運気で巡る場合
巡る運気の十二支とあなたの年支または日支が咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)の組み合わせになることで、咸池/桃花殺の後押しを受けることもできます。
運気には、10年周期の大運、1年周期の年運、1ヶ月周期の月運、1日周期の日運などがありますが、期間の長いほうが影響力は強くなります。
大運(10年) > 年運(1年) > 月運(1ヶ月) > 日運(1日)
運気で咸池/桃花殺が巡ると、あなたの魅力が増し、お誘いが増えるでしょう。
「やってみたい」と思っていたことへの誘いであれば、積極的にのっていくと想像以上の成果が得られるでしょう。
チャンスを掴めるよう、日頃から準備をしておくことも大事です。
一方で、もしそのお誘いが一時的な快楽などへの誘惑であればいったん立ち止まって、受けるべきかしっかりと考えましょう。
あなた自身や他の誰かを傷つけたり、悲しませるような内容であれば、ときにはきっぱりお断りすることも必要です。
見極める力をつけておくと、運気をうまく乗りこなせるよ!
あなたの命式に【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】はある?咸池/桃花殺の調べ方
あなたの四柱推命の命式に【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】があるかどうかを一覧表で確認してみましょう。
咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)を持つかどうかは、年支または日支を基準にして、他の地支との関係で算出します。
下記表のいずれかの組み合わせとなっている場合、咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)を持ちます。
年支または
日支 |
条件
|
年支または
日支 |
条件
|
子
|
地支が「酉」
|
午
|
地支が「卯」
|
丑
|
地支が「午」
|
未
|
地支が「子」
|
寅
|
地支が「卯」
|
申
|
地支が「酉」
|
卯
|
地支が「子」
|
酉
|
地支が「午」
|
辰
|
地支が「酉」
|
戌
|
地支が「卯」
|
巳
|
地支が「午」
|
亥
|
地支が「子」
|
たとえば、下記の命式の場合、年支が「巳」かつ月柱の地支が「午」のため、「咸池/桃花殺が月柱にある」ことがわかります。
命式の他の部分も読めるようになりたいという人は、四柱推命協会の無料講座もチェックしてみてくださいね。
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咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)に影響を与える条件
咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)を持つかどうかは、年支または日支を基準にして、他の地支との関係で算出しますが、他の星との兼ね合いで力がもたらされる作用が変わるとされています。
咸池/桃花殺のある柱に吉とされる特殊星がある場合や、その柱が天中殺となっている場合は、粋で風流を好むようになり、芸能界や花柳界での活躍が見込まれます。
また、命式内に「子」「卯」「午」「酉」の4つが全てそろうことを「正桃花」と呼び、そのパワーが最も強まるとされています。
もし、咸池/桃花殺がある柱の十二運星が【沐浴(もくよく)】の場合、気の迷いや自分への甘さが強くなり、異性に対してだらしなくなりがちなどの凶作用として働くこともあります。
実例解説|有名人の命式で【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】がある場合を読み解こう
命式から読み解けることはたくさんありますが、生まれ持った性質や強みを読み解くときに重要視されるのは、日干(にっかん)・通変星(つうへんせい)・十二運星(じゅうにうんせい)の3つです。
日柱の【十干(じゅっかん)】である日干からは、あなたの基本的な性格やコアな本質がわかります。
そして、【通変星(つうへんせい)】からはあなたが持っている才能や能力が、【十二運星(じゅうにうんせい)】からはあなたのエネルギーの質や強さを読み解けます。
その上で、あくまでも補助的に使われるのが特殊星です。
【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】を持つ二代目中村獅童さんの命式を読み解く
ここでは、二代目中村獅童さんの命式を使って咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)への理解を深めていきましょう。
特殊星はあくまでサポートとして用いるため、まずは日干支や中心星を確認します。
命式から何を知りたいかによって、着目する場所は変わりますが、今回は次の順番で進めていきます。
四柱推命 命式の読み解き『特殊星編』 3STEP
STEP1:本質やコアを表す日干支を確認する
STEP2:才能の中心を表す中心星を確認する
STEP3:特殊星と組み合わせる
STEP1:その人の本質や日干支を確認する
二代目中村獅童さんの日干支は戊申(つちのえさる)です。
自然界における象徴として、戊は「山」、申は「秋の始まり」を表します。
よって、戊申は秋の始まりの山にあたります。
ぜひどんな人なのか想像をふくらませてみてくださいね♪
そこから想像をふくらませていくと「内側に持つクリエイティブな世界を実現していくために着実に歩み続ける人」でしょうか?
あなたはどんなイメージを持ちましたか?
STEP2:才能の中心を表す中心星を確認する
二代目中村獅童さんの中心星は食神(しょくじん)です。
食神は、表現力・アピール・アイデアを大切にする「表現の星」の中で、物事に対して正面突破で取り組んでいくことを好む「正統派の星」です。
感じたことを素直に表現していくので、子ども心を大切に楽しいことが好きで、おおらかな明るいタイプと言えるでしょう。
STEP3:特殊星と組み合わせる
さらに日支が申で、同じく月柱の地支が酉なので、実は月柱に咸池/桃花殺を2つ持ちます。
日干支の戊申、中心星の食神を組み合わせると二代目中村獅童さんは、自分の中にあるクリエイティブな世界を実現するために、感じたことを素直に表現し楽しんでいくタイプだと考えられます。
その過程で、咸池/桃花殺の後押しを受け、たぐいまれな存在感を放ち、周囲から愛され、巡ってきた機会を逃さず活躍していくでしょう。
あなたなりの読み解きをしてみましょう!
歌舞伎役者の一族に生まれながら、父親が役者の道を選ばなかったことで、歌舞伎を習う環境にはいなかった二代目中村獅童さん。
しかし、6歳のときに自ら祖母に頼んで日本舞踊と長唄の稽古をはじめます。
8歳で初舞台を迎えますが、師匠や付き人はおらず、サポート役は母親のみだったとか。
最初から環境に恵まれていたわけではないですが、上手にチャンスを活かしていますね。
その後、なかなか役をもらえずロックバンドの活動にのめりこみましたが、やはり演じることへの思いが強くなっていった中村さん。
家族の反対を退け、歌舞伎と並行して役者としてもオーディションを受け続けます。
その結果、2002年公開の映画『ピンポン』で準主役を勝ち取りました。
この映画で5つの新人賞を獲得した中村さんは、その後も多数の映画やドラマで大活躍をされています。
歌舞伎役者としては、古典はもちろん「歌舞伎を見たことのない人々に歌舞伎を知って欲しい」という思いから、新しい挑戦を数多く実施。
「表現したい」という欲求に素直に、多彩な役を演じ分ける二代目中村獅童さん。
一方で、その性格は茶目っ気たっぷりでもあるそうですよ。
その素直でまっすぐな思いで周囲を動かし、活躍されている姿から、星を上手に使いこなしているのが伝わりますね。
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【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】が恋愛/結婚、金運に与える影響を解説
ここでは、【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】がもたらす作用を場面ごとに解説します。
咸池/桃花殺が命式にある場合、もしくは運気で巡る場合、恋愛や結婚、金運に与える影響を読み解いていきましょう。
【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】の恋愛・結婚傾向
咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)を命式に持つ人は、非常に魅力的で容姿も整っている人が多いでしょう。
恋愛においては、とてもモテるタイプとも言えます。
社交的で明るい性格の持ち主であることが多く、興味を持った相手には自分から積極的にアプローチしていきます。
サービス精神旺盛で、人を喜ばせることが好きなため、あっという間に恋が実ることも多いのでは。
燃え上がるのがはやい一方で、気持ちが冷めてしまうのもはやめかもしれません。
若いうちは恋愛を楽しみ、結婚に至るまでは時間がかかる可能性も。
長く関係を続けていくためのポイントは、マンネリを防ぐことにありそうです。
記念日にはお洒落をしてデートする、たとえ一緒に暮らしていてもだらしない姿は見せないなど新鮮な気持ちを保つ工夫ができるとよいでしょう。
【咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)】の金運傾向
咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)を持つ人は、人に愛されることがお金を呼び込みます。
そもそも存在感のあるオーラを放ち、印象に残るタイプが多い咸池/桃花殺を持つ人。
加えて人付き合いが得意で顔が広いため、「任せてみよう」「声をかけてみよう」と思ってもらいやすいでしょう。
期待に応えられるよう普段から努力をしておくと、チャンスを活かして経済的な豊かさを得られそうです。
だからこそ、不義理なことをしてしまうと一気に運気が下降する可能性も。
感謝を忘れず、信頼を大事にしていくことが金運UPにつながりますよ。
【まとめ】咸池(かんち)/桃花殺(とうかさつ)は存在感と魅力をもたらす特殊星
そもそも特殊星とは、命式の中にある天干や地支の特定の組み合わせからわかる傾向のことでした。
桃の花が持つ甘い香りのように、人々を惹きつける魅力を持ち、華やかなオーラを醸し出す咸池/桃花殺。
その強い引力で多くの人から愛される反面、誘惑を受けることも多いため、凶星とされることもあります。
いずれにせよ特殊星は、命式を読み解くときのあくまで補助的に使うものです。
日干や通変星、十二運星をメインに解釈しつつ、自分の道を進んでいくヒントとして活かしていきましょう。
命式や運勢の流れを読む基礎知識を
きちんと学び身につけられる