タロットカードには、カードごとに異なるメッセージが込められています。
この記事では大アルカナ【女教皇(ハイプリーステス)】のカードを徹底解説♪カードの意味や、恋愛・仕事などお悩み別の解釈例をご紹介していくので、あなたのリーディングの参考にしてみてくださいね。
Contents
タロット占い【2:女教皇】リーディングで大切な3ポイント
【女教皇(ハイプリーステス)】世界観
タロットカードの世界観を知ることで、カードへの理解が深まり、リーディングの幅が広がります。
さっそく【女教皇】の世界観を見ていきましょう♪
こちらをまっすぐに見据え、知的で神秘的な雰囲気を漂わせている女教皇。冷静に物事を判断し、本質を見抜く聡明さを持つ女性です。
彼女が纏っている青色(水色)の衣服は高い精神性を、抱えている書物は、彼女に豊かな知恵や知識があることを表しています。彼女の思慮深さや真面目さは、豊かな知識や知恵から生まれてくるものなのです。
白と黒で塗られた背後の柱が目を引きますが、これは物事の二元性を表しています。光と闇、陰と陽、男性と女性など、物事には対立する原理があります。女教皇はその対立の間で冷静にバランスを取って直感力を磨きながら、静かに考えを巡らせているのかもしれません。
一方で、ときには考え込みすぎて情緒不安定になる、偏見を持ち独断するなど、潔癖で神経質な面が顔をのぞかせることも。でも、その鋭い洞察力や直感、知性によって、きっとあなたの可能性に気づかせてくれるでしょう。
あなたが今じっくり追及したいことは何でしょうか?
【女教皇(ハイプリーステス)】絵柄の意味
タロットカードの絵の中には、さまざまな象徴が描かれています。
一見何気なく描かれているような動物や植物、場所や服の模様など、実はその一つひとつに意味があるのです。
そしてその中には、タロットカードをパッと見た印象とは異なる、意外な意味合いが込められていることも。
象徴を知ると、キーワードから受け取る意味とは違った視点から、カードを読み解くことができるでしょう。
それでは、【女教皇】の絵柄に込められた象徴をご紹介していきます♪
タロットカードの絵柄・象徴 | 意味・解説 |
---|---|
数字の2(Ⅱ)の意味 | 数字の「2」は二元論や二元性、対立、2つのものの間や「バランス」を表しています。 |
タペストリー | 男女を象徴するザクロとヤシの木が描かれていて、処女性を象徴しています。 |
三日月 | 満ち欠けを繰り返す月のように、不安定な感情を象徴しています。女性性や感受性、女教皇が神秘的な存在であることを表します。 |
TORA(トーラ)の書 | 女教皇が抱えている巻物は、ユダヤ教の律法書です。彼女が聡明で知恵や知識が豊かであることを示しています。 |
白黒の2本の柱 | 白と黒の柱は、エルサレム神殿の柱とされています。それぞれBOAZ(ボアズ)とJACHIN(ヤキン)の頭文字が描かれていて、光と闇、男と女、静と動など、この世界が相反する2つのもので成り立っていることを表現しています。 |
気になる人はコチラを参考にしてね。
【女教皇(ハイプリーステス)】他のカードとの関係性
前後のカードの関係性を知ることで、カードの意味をストーリーのように捉えることができるため、リーディングの際にカードからのメッセージを読み解きやすくなります。
ウェイト版タロットは、私たちの魂の成長物語を表していると言われています。
大アルカナはその物語の章立てにあたるカード。
【愚者】から始まる22枚の大アルカナには、それぞれどんな物語が込められているのでしょうか。
ここではその物語の一部を味わいながら、他のカードとの関係性を見ていきましょう。
2番【女教皇】は知性あふれる女性の教皇の姿を描き、女性の精神性や神秘性、聡明さを物語るような存在です。豊かな知恵や知識のもと、冷静に、思慮深く物事を見つめています。
そんな【女教皇】の前のカードは1番【魔術師】。
創造力を発揮し、すべての始まりを意味する魔術師が生み出した物事が、次のステージへ向かうためには、女教皇の象徴する「二元性」の視点や知恵、知識が必要になります。この世界は、男と女、光と闇など2つのものによって均衡が保たれているからです。
また、【女教皇】に続くカードは3番【女帝】。
同じ女性を描いたカードながら、【女帝】と【女教皇】とは対比的。【女帝】は豊かな母性や実りを象徴する存在として女性が描かれています。
【女教皇】は女性の精神性や神秘性など精神世界を、女帝は女性の母性や外面性など物質世界を描くことで、女性の魅力をそれぞれ伝えているのです。
0番【愚者】から始まる大アルカナは、段階を経て21枚のカードを辿りながら最後の21番【世界】のカードへと到達します。
【世界】のカードは最高地点のゴールへ達したことを意味しています。
こうして大アルカナ22枚のひとつのサイクルが終わり、また新たなステージが始まることを表しているのです。
タロット占い【2:女教皇】リーディング上達のコツ
【女教皇】ブレインマップで解釈を広げよう
タロットカードの意味や解釈をなかなか覚えられない!と感じている方は多いかもしれません。そんなときに役に立つのがこのブレインマップです。
ブレインマップは、キーワードや解釈を広げていく「言葉の地図」のようなもの。そのカードの持つイメージをあなた自身の言葉で広げながら、カードが持つイメージを膨らませていくことができます。
例えば女教皇のカードの「洞察力」というキーワードから、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?「直感」「聡明」というキーワードが浮かんだら、そのキーワードを書き留めていきましょう。
このようにキーワードを広げていくことであなたの感覚にしっくりくるカードの意味を探しやすくなります。
ブレインマップに書かれたキーワードはほんの一部。このブレインマップを参考に、カードからあなただけのブレインマップを作ることもできますよ。
カードのイメージをオリジナルで広げて、タロットの世界をもっと楽しみたい方はぜひ使ってみてね♪
リーディングのコツや、占い結果の受け止め方について紹介しているよ♪
タロットカード【2:女教皇】の意味|タロットパレット解釈例
女教皇(THE HIGH PRIESTESS)を象徴するキーワード:静観
正位置の場合は、静観するエネルギーがストレートに現れるので、じっくり自分自身の内なる声に耳を傾け、異なる視点から冷静に物事を捉えたり、洞察力を働かせて本質を見抜いたりできそうです。
逆位置の場合は、静観するエネルギーが過剰になったり不足したりして、あなたの本来持っている才能がうまく発揮できないかもしれません。
逆位置が出ても、基本のキーワードは同じなので心配しなくても大丈夫です。あなた自身の現状を知って、捉え方を少し変えるだけで望む未来へと歩んでいくことができますよ。
それでは、それぞれの意味を解説していきましょう♪
大アルカナ【女教皇】正位置の意味・解釈
正位置のキーワード
静観・洞察力・直感・直観力・思慮深さ・冷静・聡明・知性・神秘性・知恵・英知・知識・バランス・理性・判断・内面・高い精神性
【女教皇】のカードの正位置は、洞察力や思慮深さ、冷静さや直感力を意味しています。内なる声に耳を傾けられる高い精神性を持っているため、内面が充実していて、鋭い観察眼や直感力も磨かれている状態です。
理知的に考えて物事の本質を見抜いたり、事態を冷静に受け止めたりできるので、選択に迷っていることがあっても大丈夫。今はいずれの視点からもバランス良く考えることができます。
何かを判断したり決断したりする良いタイミングといえそうですよ。冷静な分析力は備わっているので、あとはこれまで得てきた知恵や知識によって養われたあなたの「直感力」も大切にしてみてくださいね。
理屈や損得勘定よりも、今は自分自身とじっくり向き合うことを優先し、自分の本心を知ることが大切です。
大アルカナ【女教皇】逆位置の意味・解釈
逆位置のキーワード
情緒不安定、偏見、独断、潔癖、神経質、不安、冷淡、悲観、閉鎖的、批判、無神経
【女教皇】のカードが逆位置で出ると、あなたの冷静な判断が、無慈悲や無神経と受け取られたり、自分の考えに固執して周囲が見えなくなったりするかもしれません。強いこだわりから、他の人の考えを認められず、プライドが高く融通がきかないと思われる可能性も。
あなた自身も神経質で情緒不安定な状態に陥りやすいときです。でも悲観したり、心を閉ざしたりする前に、あなたの鋭い洞察力や判断力が裏目に出ていないか、少しだけ自分の言動や態度を振り返ってみてくださいね。あなたの冷静な伝え方が、他の人には厳しく感じられてしまうのかもしれません。
目に見えている世界だけで解決策を見出していくよりも、自分の内面の声にも耳を傾けてみて。そうして譲れない部分や、偏見や独断で進めていないかを見つめ直してみると、物事がスムーズに運び始めるでしょう。
続いて、恋愛・仕事・金運・人間関係のケース別解釈をご紹介していきます。
タロットカード【2:女教皇】恋愛・仕事・悩み別解釈例
大アルカナ【女教皇】恋愛|正位置の解釈
正位置の解釈
堅実な恋愛/母や姉のような存在/性格の良い女性/落ち着いた関係/ピュアな神聖さ/清い関係/内面の美しさ/精神的なバランス
【女教皇】のカードの正位置は堅実で落ち着いた恋愛を意味します。
片思いの人は、お互いに落ち着いた関係を育めそうです。相手はあなたのことを性格の良い女性だと思っていて、知的な内面の美しさにも好感を持っている様子。
ただどこか、母親や姉、頼れる先輩など、女性(異性)というよりは「尊敬のまなざし」で、ピュアな神聖さをあなたに見ている可能性も。落ち着いた関係は大切にしつつ、持ち前の洞察力や冷静な分析力で、まずは相手の好みや共通の話題を探ってみるのが良さそうです。
あなたから思い切って動くことで、関係が進展するかも。復縁を願う人は、相手の気持ちに変化の兆しは見えますが、まだ迷っているようです。焦らず冷静に相手の出方を待つのが良いでしょう。
両思いの人は、お互いに精神的なつながりをしっかりと感じられる関係性のようです。あなたは穏やかに相手を思いやり、支えようとする気持ちを持っているため、相手も居心地が良いと感じられるでしょう。
ただ、結婚など具体的な将来について、焦りは禁物です。今の穏やかで堅実な関係をより深めながら、あなたが何を大切にし、どうしたいのかについては、心の声に耳をすまし、冷静に見極めていくことが大切です。
そうすることで、今後も相手と精神的にバランスの取れた良い関係を続けていけるでしょう。
大アルカナ【女教皇】恋愛|逆位置の解釈
逆位置の解釈
情緒不安定/疑心暗鬼/感情的/依存的/性格の悪い女性/ヒステリックな態度/神経質になる
【女教皇】のカードの逆位置は、情緒不安定な恋愛を意味します。
片思いの人は、今は少し感情が安定していないため、焦りや不安を強く感じやすいようです。相手の言動から気持ちをあれこれ先回りして考えすぎたり、相手の悪い部分ばかり目についたり、一方的に「嫌われた」と思い込んだり。
相手はそんなあなたに少し距離を感じてしまうかもしれません。思いつきの行動や、逆に考え込んで慎重すぎる態度をとることで、後悔しないように、今は少し冷静になってくださいね。
まずは相手の価値観や考え方を分析し、あなたも自身が求める恋愛の形を見つめ直してみると良さそうです。
両思いの人は、相手に対して疑心暗鬼になりがちなとき。情緒不安定なため、将来のことへの不安や不満を一方的にぶつけたり、ヒステリックな態度をとってしまったりする可能性も。
相手に「感情的」「依存的」「性格が悪い」などと思われないよう、あなたの言動を振り返ってみましょう。寂しい気持ちがあっても、相手の言動に神経質になりすぎず、思いやりを持って、信頼してみてくださいね。
あまり悲観的にならず、平常心でいることが2人の関係性をより深めていくポイントです。今は適度な距離感を探ったり伝え方を工夫したりすることを意識してみましょう♪
大アルカナ【女教皇】仕事|正位置の解釈
正位置の解釈
冷静な判断力/効率的な進め方/思慮深い態度/評価を得る/目上の女性/情報分析力/直感で決断
【女教皇】のカードが正位置で出た場合、あなたの冷静な判断力や効率的な仕事の進め方、思慮深く真面目な態度などが、高い評価を得そうです。周囲からの取り立てでプロジェクト担当に抜擢される、商談がうまく進むなど、良い流れに乗れそうなときと言えるでしょう。
また職場や取引先などでは、目上の女性に縁があるかもしれません。女教皇をイメージするような人との出会いによって、仕事運アップのヒントが得られる予感です。
転職や独立を考えている人も、必要な情報を集め、客観的にリスクの分析ができそう。着実に知識や経験を身につけてきた人は、潜在能力を生かすタイミングがやって来たと言えます。
内なる声に耳を傾けて、あなたの本当の気持ちや直感を大切にしながら、決断していきましょう。
大アルカナ【女教皇】仕事|逆位置の解釈
逆位置の解釈
情緒不安定/感情的な物言い/軽率な行動/集中力の欠如/完璧主義/スキのなさ/排他的な態度
【女教皇】のカードが逆位置で出た場合、本来の冷静沈着なあなたらしさが現れにくいときです。情緒不安定なため、感情的な物言いや軽率な行動、集中力を欠いた仕事の進め方で、周囲にわがままだと思われたり、迷惑をかけたりしてしまうことも。
また逆に、完璧主義でスキのない仕事にこだわりすぎて、同僚などに排他的な態度をとってしまう可能性もあります。
本来のあなたは広い視野や豊富な知識、持ち前の冷静さで着実に仕事を進めていける人です。今は感情のコントロールに重きを置き、周囲を信頼して、落ち着いた態度を心がけましょう。そのためには自分自身の気持ちにじっくり向き合う時間を作ると良いですよ。
大アルカナ【女教皇】金運|正位置の解釈
正位置の解釈
正しいお金の使い方/お金の勉強がおすすめ/株や宝くじ/穏やかな気持ちでお金と付き合う
【女教皇】のカードの正位置は、あなたが鋭い洞察力や冷静な判断力を持つため、衝動的な買い物などとは無縁であること、良いものに正しくお金を使えることを表します。
さらに、お金の勉強もオススメ。冷静な分析力がますます磨けそうです。もしすでにお金の勉強をしてきた人は、これまで得てきたスキルや能力を伸ばすために投資を行った結果、巡り巡って実りある結果に結びつくかもしれません。
いずれにしても、金運をUPするポイントは、お金に対する冷静な判断力と直感力。穏やかな気持ちでお金と付き合っていけそうですよ。
大アルカナ【女教皇】金運|逆位置の解釈
逆位置の解釈
衝動的な買い物/冷静さや思慮深さの欠如/無駄遣い/収支計画を立てる
【女教皇】のカードが逆位置で出ると、そのときの気分によって、衝動的にお金を使ってしまいそうな予感です。今はいつもの冷静さや思慮深さでもって、的確な判断をすることが難しそうなため、株などの投資や大きな買い物については、あまりおすすめできません。
感情のコントロールが最優先です。予測や直感に頼ったお金の使い方は避けて、具体的な収支の計画を立てましょう。無駄遣いを減らすための計画をしっかり実行していくことで、だんだん金運が回復していきますよ。
大アルカナ【女教皇】人間関係|正位置の解釈
正位置の解釈
頼られ尊敬される存在/穏やかで良い人間関係/心を開く/相手を信頼し立てる
【女教皇】のカードが正位置で出た場合、あなたは周囲から、思慮深く理知的なイメージを持たれているようです。
状況の変化に冷静に対応し、ときには直感的に大切なアドバイスをしてくれる存在として、頼られ、尊敬されているかもしれません。あなた自身も配慮を欠かさないので、穏やかで良い関係を築けているようです。
でも、もし人間関係で悩むことがある場合は、もう少し心を開いて相手を信頼し、立ててあげると良いでしょう。周囲にとっては言わば「高嶺の花」であるあなたとの距離感がぐんと縮まり、より親しみやすい存在になるかもしれません。
大アルカナ【女教皇】人間関係|逆位置の解釈
逆位置の解釈
完璧主義でスキがない/神経質でとっつきにくい/批判的で厳しい/不安と焦り/頑固
【女教皇】のカードが逆位置で出た場合、あなたは周囲から、完璧主義でスキがなく、神経質でとっつきにくいイメージを持たれているようです。聡明で冷静なぶん、ときにはあなたのアドバイスが、周囲にとっては批判的で厳しい印象を持たれるかもしれません。
今は感情の起伏が激しく、つい自己中心的になって相手に譲らない、白黒つけたがって頑固になるなど、あなたの本来の真面目さや思慮深さも裏目に出てしまう予感。今は不安を感じても、焦って周囲と関わろうとせず、まずは自分の心とじっくり冷静に対話してみましょう。
頭がクリアになっていくほど、広い視野を取り戻し、自分の気持ちも客観視できるようになります。すると周囲にも伝えたいことがうまく伝わるなど、運気が回復していきそうですよ。
タロットカード【2:女教皇】アーサー・E・ウェイトの解釈
「ウェイト版タロットカード」を生み出した、アーサー・エドワード・ウェイト氏は、詩人・大英博物館学芸員・文筆家として活躍。著書も多く残している人物です。
ウェイト氏の文章は、宗教や歴史など西洋文化に馴染みがないととても難しく、「わかりにくい」と言われています。そこでタロットパレットではウェイト氏をもっと身近に感じられるよう、読み解いていきます。
ウェイト氏が各カードに込めた意味を翻訳文で確認しながら、タロットの世界を味わっていきましょう。
あれ?女教皇さん、手に何かの本を持っているよ?
たしかになんだかとっても神秘的な雰囲気をまとっている女性だね!
ウェイト氏が【女教皇】のカードに込めた意味
2 女教皇
女教皇の足元には月の三日月、頭には角のある王冠を乗せています。王冠の中央には球があり、胸には大きな太陽を表す十字架を掲げています。手にしている巻物には、大法、秘法、神の言葉を意味するTORA(トーラ)の文字が刻まれています。
この巻物の一部は彼女のマントで覆われていますが、これにはあることが暗示され、あることが口伝されるということを示しています。彼女は神秘的な神殿の白と黒の柱(JとB)の間に座っており、背後には神殿のタペストリーがあります。
タペストリーにはヤシの木とザクロの絵柄の刺繍が施されています。法衣はなだらかに流れるような豪華なもので、マントはきらめく輝きを放つ光をイメージさせます。
彼女はイシスの聖域の入り口にいる「内なる叡智」と呼ばれてきましたが、実際には「秘密の教会」であり、「神と人間の館」でもあります。彼女はまた、もはやこの世にいない「王子の二度目の結婚」を象徴しています。
彼女は「霊的な花嫁」であり、「母」であり、「星たちの娘」であり、「聖なるエデンの園」でもあります。彼女はつまり、借り物の光をまとった女王ではありますが、その光こそ、すべての光でもあります。
女教皇は、天上の母の乳によって育てられた「月」と言えるのです。
ある意味では、彼女は超自然的な母そのものでもあります。つまり彼女は輝かしく明るい反射の光ということです。教義における彼女の真の最高の名前が「シェキーナー」(共存する栄光)であるのは、この反射の光に通じています。
カバラ主義によると、「シェキーナー」は上位の世界にも下位の世界にも、両方に存在します。上位の世界において、「シェキーナー」は「超越した理解」という意味を持つ「ビナー」と呼ばれ、下位の世界から発せられるものを反射します。
下位の世界において、「シェキーナー」は「マルクト」と呼ばれます。マルクトとは「王国」、すなわち「祝福され栄光が宿る王国」として理解されています。
神秘主義的に言えば、「シェキーナー」は正義の人物の「霊的な花嫁」であり、その人物が法を読むとき、女教皇は神聖な意味を与える役割を担います。このカードは、大アルカナの中で、最も高貴で神聖なものであるということを示しています。
※ウェイト氏の著書である『The Pictorial Key to the Tarot』英語版原著をタロットパレットで翻訳したものです。
アーサー・エドワード・ウェイト
Arthur Edward Waite
(1857年10月2日 – 1942年5月19日)アメリカ合衆国に生まれ、イギリスで育つ。幼いころに父を亡くし、母の祖国であるイギリスに移住。17歳のとき、妹の死をきっかけとして精神世界の研究に傾倒していく。34歳で西洋魔術結社「黄金の夜明け団」に入団。1909年、ウェイト氏が52歳のときにイギリスのライダー社からタロットを発売する。
【タロットカード】意味・解釈ページ一覧
■大アルカナ
0.愚者 / 1.魔術師 / 2.女教皇 / 3.女帝 / 4.皇帝/ 5.法王 / 6.恋人達 / 7. 戦車 / 8.力 / 9.隠者 /
10.運命の輪 / 11.正義 / 12.吊された男 / 13.死神 / 14.節制 / 15.悪魔 / 16.塔 / 17.星 / 18.月 / 19.太陽 / 20.審判 / 21.世界
■小アルカナ
ワンド
A(1.エース) / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
ペンタクル
A(1.エース) / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
ソード
A(1.エース) / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
カップ
A(1.エース) / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング