タロットカードには、カードごとに異なるメッセージが込められています。
この記事では大アルカナ【隠者(THE HERMIT)】のカードを徹底解説♪
カードの意味や、恋愛・仕事などお悩み別の解釈例をご紹介していくので、あなたのリーディングの参考にしてみてくださいね。
Contents
タロット占い【9:隠者】リーディングで大切な3ポイント
【隠者(ハーミット)】世界観
タロットカードの世界観を知ることで、カードへの理解が深まり、リーディングの幅が広がります。
さっそく【隠者(THE HERMIT)】の世界観を見ていきましょう♪
青灰色の薄暗い背景の中、ランプの灯りを頼りに、老人が一人静かに崖道を歩いています。周囲の世界に溶け込んでしまいそうな灰色のマントに身を包み、手には杖とランプのみ。華美な装飾や持ち物は一切ないことから、世俗的で物質的な価値観とは対極にあることがわかります。
でも、この老人は、俗世を見下したり、捨てたりしたわけではありません。彼は長い時間をかけて精神世界を探求してきた指導者なのです。
辺りには植物も動物も描かれておらず、ただひたすら、しんとした静けさが広がっています。老人は喧騒を離れあえて孤独を選び、自分の殻に閉じこもって、深い内観をしている最中なのです。
老人が持つランプの光は、叡智やひらめきを象徴しています。背中を丸めて氷山の上から下界を見つめていますが、これは迷い救済を求める人々の道標となるため、高い場所からランプを照らし、導いているのです。
老人が立つ足元の氷山は、愚者で高い精神性を表す象徴として、はるか遠くに描かれていた場所。愚者から始まった魂の成長を求める旅が、自己探求をテーマとし、悟りの境地に至る隠者まで、ようやく辿り着いたのです。
老人は、これまで得てきた知恵によって自己の内面に真実の答えを探し、深い内観によって、人生の真理と悟りをひたむきに求めてきました。あなたも、自分の内なる声に耳を傾けることができます。
今、あなたは自分と向き合い、何を探そうとしていますか?
【隠者(ハーミット)】絵柄の意味
タロットカードの絵の中には、さまざまな象徴が描かれています。
一見何気なく描かれているような動物や植物、場所や服の模様など、実はその一つひとつに意味があるのです。
そしてその中には、タロットカードをパッと見た印象とは異なる、意外な意味合いが込められていることも。
象徴を知ると、キーワードから受け取る意味とは違った視点から、カードを読み解くことができるでしょう。
それでは、【隠者(ハーミット)】の絵柄に込められた象徴をご紹介していきます♪
タロットカードの絵柄・象徴 | 意味・解説 |
---|---|
数字の9(IX)の意味 | 数字の「9」は1から8までの数字を内包し、物事が完結していること、次のステージに向かうことを象徴します。一方で数が多いからこそ、逆に不安定な要素があることも表します。 |
老人 | 悟りの境地に達した高い精神性を持ち、宇宙のすべてを知っている賢者として描かれています。 |
ランプ | ひらめきや叡智を象徴しています。神性を表す六芒星(ヘキサグラム)が光り輝いています。 |
杖 | 持つ者の権威を象徴し、老人(隠者)が宇宙の全容を伝える指導者であることを表します。 |
マント | 老人(隠者)を俗世間から隔絶し、身を隠す役割を果たしています。老人が持つ内的エネルギーを外的要因から守っています。 |
気になる人はコチラを参考にしてね。
【隠者(ハーミット)】他のカードとの関係性
前後のカードの関係性を知ることで、カードの意味をストーリーのように捉えることができるため、リーディングの際にカードからのメッセージを読み解きやすくなります。
ウェイト版タロットは、私たちの魂の成長物語を表していると言われています。
大アルカナはその物語の章立てにあたるカード。
【愚者】から始まる22枚の大アルカナには、それぞれどんな物語が込められているのでしょうか。
ここではその物語の一部を味わいながら、他のカードとの関係性を見ていきましょう。
9番【隠者】は「高い精神性」や「悟り」を象徴し、探求心を持って真理を探ろうとするカード。自己の内面に真実の答えを探しながら、深い内観や熟考を重ね、思慮深さや慎重さ、深い洞察力を得られることを表します。
そんな【隠者】の前のカードは8番【力】。
【力】は強い精神力で、根気強く自分の中の欲望や感情をコントロールしながら、信念や意志を貫き、最後まで物事を成し遂げる力があることを象徴します。そんな力で培った忍耐力や信念があるからこそ、隠者では、悟りの境地に至ることができるのです。
また、【隠者】に続くカードは10番【運命の輪】。
【運命の輪】は、この世界で私たちが影響を受ける不変の真理を伝えるカード。生きている限り、誰もが等しくチャンスや転機を迎えますが、【隠者】で精神的な成長を遂げて人間として成熟したからこそ、運命の輪で人生が大きく転換していく段階へと進んでいけるのです。
0番【愚者】から始まる大アルカナは、段階を経て21枚のカードを辿りながら最後の21番【世界】のカードへと到達します。
【世界】のカードは最高地点のゴールへ達したことを意味しています。
こうして大アルカナ22枚のひとつのサイクルが終わり、また新たなステージが始まることを表しているのです。
タロット占い【9:隠者(ハーミット)】リーディング上達のコツ
【隠者】ブレインマップで解釈を広げよう
タロットカードの意味や解釈をなかなか覚えられない!と感じている方は多いかもしれません。そんなときに役に立つのがこのブレインマップです。
ブレインマップは、キーワードや解釈を広げていく「言葉の地図」のようなもの。そのカードの持つイメージをあなた自身の言葉で広げながら、カードが持つイメージを膨らませていくことができます。
例えば隠者のカードの「探究心」というキーワードから、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?「好奇心旺盛」「集中力」というキーワードが浮かんだら、そのキーワードを書き留めていきましょう。このようにキーワードを広げていくことであなたの感覚にしっくりくるカードの意味を探しやすくなります。
ブレインマップに書かれたキーワードはほんの一部。このブレインマップを参考に、カードからあなただけのブレインマップを作ることもできますよ。
カードのイメージをオリジナルで広げて、タロットの世界をもっと楽しみたい方はぜひ使ってみてね♪
リーディングのコツや、占い結果の受け止め方について紹介しているよ♪
タロット【9:隠者(ハーミット)】の意味|タロットパレット解釈例
隠者(THE HERMIT)を象徴するキーワード:探求
正位置の場合は、持ち前の思慮深さと高い精神性によって、どんな物事に対しても慎重に対応することができそうです。
探究心を持って自問自答を繰り返し、これまで得てきた経験や知恵を生かして物事の本質を見抜くことができるため、周囲に振り回されることなく、自分の信じる道を進んでいけるでしょう。あえて孤独な環境を選び、集中して何かに取り組む人もいるかもしれません。
逆位置の場合は、思慮深さや洞察力、1人で集中する姿などが、周囲にとっては閉鎖的で頑固にうつる可能性も。隠者の高い精神性のエネルギーが過剰になったり不足したりして、あなたの本来持っている才能がうまく発揮できないかもしれません。
逆位置が出ても、基本のキーワードは同じなので心配しなくても大丈夫です。あなた自身の現状を知って、捉え方を少し変えるだけで望む未来へと歩んでいくことができますよ。
それでは、それぞれの意味を解説していきましょう♪
大アルカナ【隠者】正位置の意味・解釈
正位置のキーワード
内観・内省・思慮深さ・慎重さ・集中力・洞察力・ひらめき・叡智・神性・深い自己探求・悟り・高い精神性・本質を見抜く・世間体や流行に惑わされない・分別・慎重・孤独な環境・自問自答・読書や瞑想・深淵・真実・答え
【隠者】のカードの正位置は、内観や内省をすることによって得られた思慮深さや慎重さ、集中力や洞察力が発揮できることを表します。
カードに描かれた老人は、ひらめきや叡智を象徴し、神性を表す六芒星(ヘキサグラム)が輝くランプを持っています。深い自己探求を続けてきたために、もはや悟りの境地に至り、高い精神性を身につけているのです。
今は、物事の本質を見抜き、世間体や流行に惑わされずに物事を判断したり、分別を持って慎重に行動したりできるでしょう。
ときには孤独な環境に身を置いて、自問自答を繰り返す内省の時間も必要です。じっくり読書や瞑想をするのもおすすめ。表層的な情報が飛び交う中で、見えている世界だけではなく、物事の深淵をのぞきこもうとすることが大切なのです。
本当の真実とは何か、自分にとって大切なことは何か、人生において必要としている答えは何かを、しっかり見極めましょう。
大アルカナ【隠者】逆位置の意味・解釈
逆位置のキーワード
自分の殻に閉じこもる・排他的・閉鎖的・孤立・頑固・偏屈・単独行動・秘密主義・トラブルを引き起こす・独りよがりな態度・強すぎるこだわり・偏見・疑う・警戒・常識や分別を軽視
【隠者】のカードが逆位置で出ると、持ち前の思慮深さや慎重さ、集中力や洞察力を発揮することが難しそうです。
自分の殻に閉じこもり他人に対して排他的・閉鎖的になったり、意見を曲げずに周囲から孤立して、頑固・偏屈と思われてしまったり。もしくは、単独行動や秘密主義が度を過ぎて、のちのちトラブルを引き起こしたりする可能性も。
うまくいかないときは、独りよがりな態度をとっていないか、こだわりが強すぎて偏ったものの見方をしていないか、相手を疑って警戒しすぎていないかなど、振り返ってみると良いでしょう。
特に、知識や理屈ばかりで、周りを見下した言動をとるのはNGです。目上の人や信頼できる人のアドバイスに耳を傾けたり、常識や分別を軽視しすぎていないかなど、自分を見つめ直す機会にしてみましょう。
続いて、恋愛・仕事・金運・人間関係のケース別解釈をご紹介していきます。
タロットカード【9:隠者 THE HERMIT】恋愛・仕事・解釈例
大アルカナ【隠者】恋愛|正位置の解釈
正位置の解釈
慎重になる/自分の気持ちを見つめ直す/精神的に成熟した関係性/思慮深い行動/図書館やアカデミックな場所/真実の愛/立ち止まる勇気/一人で静かに考える/正しい結論/生涯の友
【隠者】のカードの正位置は、慎重に見つめ直す恋愛を意味します。
片思いの人は、今は相手に積極的にアタックするよりも、焦らず慎重になって、自分の気持ちを見つめ直してみるほうが良さそうです。
あなたの中で、この恋愛をどんなふうに進めていきたいのか、恋愛関係において相手に何を求めるのかなど、じっくり考えてみると良いでしょう。こうなりたいというイメージが見えたら、そのために必要な行動を起こしましょう。
まだ相手と接点がそれほどない場合は、まずは相手にあなたの存在をアピールすることから。ただし慎重さや思慮深さは忘れずにいてくださいね。精神的に成熟した関係性が結べる予感です。
出会いを求めている人は、図書館やアカデミックな場所が吉。落ち着いている人、哲学や精神世界に興味がある人などと進展していく可能性がありそうですよ。
両思いの人は、今の関係性をお互いに見直していきたいと感じているかもしれません。あなたはこれまでの経験から「真実の愛」を探してきて、今の相手との将来についても、慎重に考えたいタイミングがきているようです。
そんなときは孤独を恐れず、一度立ち止まる勇気を持ちましょう。相手の気持ちを尊重しつつも、自分がどうしていきたいか、一人で静かに考えられる時間を大切にしてくださいね。
必要な答えはあなたの心の中にあります。この恋を進めていくにしても、お別れするにしても、じっくり熟考した先にあなたにとって正しい結論が導かれるでしょう。中には、恋愛関係でなくとも、生涯を通じた大切な友人になっていく人たちもいそうです。
大アルカナ【隠者】恋愛|逆位置の解釈
逆位置の解釈
アプローチできない/一人で考えこむ/不倫/自分の殻に閉じこもる/社会や人生にも悲観的/悩み落ち込む/見ないようにしている核心の部分/内省/邪推
【隠者】のカードの逆位置は、一人悩んでしまう恋愛を意味します。
片思いの人は、相手にアプローチできない状況が続き、一人でもんもんと考えこみがちになっている可能性が。相手と接点がない、不倫など人に言えない秘密の関係であるなど、悩んでいる状況はさまざまかもしれません。
慎重で思慮深い行動は大切ですが、自分の殻に閉じこもって考え込んでいるうちに、自分自身がどうしたいのかさえ見えなくなってしまうことも。恋愛について悩んでいたのに、いつの間にか社会や人生に対してさえ、極端に悲観的になってしまう可能性もあります。
悩み落ち込むために考えるのではなく、あなたが見ないようにしているこの恋愛の核心の部分について、心の中で問いかけ、内省してみましょう。答えはあなたの中にあります。熟考して、答えが見えてきたら、慎重に行動に移していきましょう。
両思いの人は、相手に対して疑り深くなって警戒心を抱きそうです。必要以上に相手の気持ちを深読みして勝手に落ち込んだり、不機嫌になったりしていませんか?
不倫など人に言えない秘密の関係である、結婚しているなど、お互いの関係性にかかわらず、好きな相手と一緒にいるのに孤独感を感じてつらくなったり、相手のことを本当には理解できない寂しさを感じたり。
神経質になって相手の浮気や心変わりなどについて邪推し、相手を問い詰めたり追い込んだりする前に、自分一人で考えすぎていないか、ときには相手にストレートに聞いてみることも大切です。誤解が解けて気持ちがぐんと楽になるかもしれません。
大アルカナ【隠者】仕事|正位置の解釈
正位置の解釈
単独で集中/知識や経験を生かす/良い成果/ニッチな分野/専門職・研究職/精神的な活動に関する仕事/高い精神性/自己探求/カウンセラーやセラピスト/洞察力・集中力/秘密裏に進める
【隠者】のカードが正位置で出た場合、周囲とチームで動くよりは、単独で一人もくもくと集中して仕事に取り組んだほうが、はかどりそうな予感です。
これまで培った知識や経験を生かして、客観的な視点から冷静に判断できるため、良い成果をあげられるでしょう。特にニッチな分野、専門職や研究職のほか、アートや創作など精神的な活動に関する仕事などに縁がありそうです。
高い精神性を持ち、自己探求にも長けているので、相談者に対して広い視野からアドバイスをするカウンセラーやセラピストなどの仕事にも適性が。持ち前の深い洞察力や集中力を生かし、他言しない綿密な計画や水面下で行う根回しなど、秘密裏に進めることでうまくいく可能性もあります。
特に、お金を得るために働くよりも自分自身の精神的な満足度を高めるために仕事に取り組むほうが、スムーズに事が運びやすい暗示です。
大アルカナ【隠者】仕事|逆位置の解釈
逆位置の解釈
協力者がいない/疎外感/孤独感/やる気をなくす/集中力の欠如/ケアレスミス/排他的・閉鎖的/自分の意見に固執/強いこだわり/周囲と協調しない/隠蔽や隠し事/頑固
【隠者】のカードが逆位置で出た場合、周囲に協力者がいないため、単独で動かざるを得ない状況に陥る可能性があります。職場やチーム内で、疎外感や孤独感につらい思いをしたり、仕事に対してやる気をなくしてしまったりするかもしれません。
集中力も続かず、いつもならしないケアレスミスも多くなる予感。この状況はもしかすると、自分の殻に閉じこもって、周囲に排他的・閉鎖的な態度をとってきたことが原因かもしれません。
自分の意見に固執し、強いこだわりから周囲と協調できなかったことはありませんか?または人には言えないまま隠し事をしたり何かを隠蔽したりしていませんか?
自分のミスは認め、周囲に伝えるべきことはきちんと共有し、頑固な態度も改善する姿勢を見せることで、周囲からの信頼は回復できます。少しずつ状況を変えていきましょう。
大アルカナ【隠者】金運|正位置の解釈
正位置の解釈
良い金運/貯金/お金よりも精神的なものに高い価値/探求したいものにお金を使う/秘密
【隠者】のカードの正位置は、良い金運を表します。
というのも、今は衝動買いや無駄遣いとは無縁。流行や世間体、見栄などで散財することがあまりないため、貯金もおすすめの時期といえます。お金を使うときも慎重で冷静な判断ができるため、「本当に欲しいものかどうか」、購入前に客観的に考えることができそうです。
お金よりも精神的なものに高い価値を見出し、気になっていた専門分野を学ぶためにスクールに通ってみたり、心を満たしてくれるような芸術作品を購入したりと、あなたが探求したいと思うことについて建設的にお金を使うと、運気はさらにアップしていくでしょう。
また、臨時収入などもしお金が入ってきても、今は他の人には秘密にしておくのが吉。
大アルカナ【隠者】金運|逆位置の解釈
逆位置の解釈
お金の使い方を見直す/安物買いの銭失い/こだわりで損失/マニアックな趣味につぎ込む
【隠者】のカードの逆位置は、お金の使い方を見直すタイミングを暗示しています。安物ばかりを買い集めたり、あれこれ欲しくなって買いそろえたりして、逆に思わぬ出費が増えそうな予感。
いずれも、安いからと気軽に購入したはいいものの、品質が悪くすぐ壊れてしまって、結局買い直すはめに。今はそれが「本当に欲しいものかどうか」、購入前にじっくり考えたり、品質の良し悪しを見極めたりすることが大切です。
また、一つの銘柄にこだわって株などの投資で損を出す、高尚でマニアックな趣味に大量のお金をつぎ込む、大切な人との会食でお金を出し渋るなど、お金の使い方に問題が。運気回復のためには、本当にあなたが精神的に満足できるものにお金を使い、あとは慎重になることがオススメです。
大アルカナ【隠者】人間関係|正位置の解釈
正位置の解釈
一人の時間を大切にする/的を射た発言/周囲の信頼/思慮分別/精神的に深く結ばれた友達/信頼できる人に頼る
【隠者】のカードが正位置で出た場合、あなたは豊富な知識や経験から、1人で物事を完結させることができるでしょう。わいわいと皆で過ごすよりも一人の時間を大切にするようなタイプで、言葉数もあまり多いほうではないかもしれません。
でもあなたの発言はいつも的を射ていて、周囲からは信頼を集めています。発言する言葉の一つひとつをとても慎重に選び、思慮分別があるため、あなたの周りには信頼によって結ばれた人の輪が自然とできているのでしょう。精神的に深く結ばれた友達もいるかもしれません。
周囲はそんなあなたの高い精神性や内面の美しさを感じ取っているので、何か困ったことがあるときは、信頼できる人に頼ってみましょう。あまり周囲と距離を置いたり、一人で抱え込みすぎたりせず、温かいサポートを得て、問題を乗り越えていきましょう。
大アルカナ【隠者】人間関係|逆位置の解釈
逆位置の解釈
周囲の人と距離ができる/独りよがりな考え方/偏見/強い警戒心/単独行動/頑固/偏屈/閉鎖的/孤独感や疎外感/すべてを悟ったような態度/人を見下す発言/あら探し
【隠者】のカードが逆位置で出た場合、あなたは社会や地域など周囲の人と距離ができて、接点が少なくなりそうな兆しです。独りよがりな考え方や偏ったものの見方、強い警戒心や単独行動などが周りから問題視され、距離を置かれることになるかもしれません。
頑固で偏屈、閉鎖的だと敬遠されてしまう可能性があり、孤独感や疎外感につらい思いを抱えることに。知識や経験が豊富でも、すべてを悟ったような態度をとったり、人を見下すような発言をしたりしていないか、ちょっとだけ振り返ってみましょう。
人のあら探しよりも、良いところを積極的に探してみる、多視点で再度見つめ直してみるなど、考え方を少し変えるだけで、周囲との関係性も改善していくでしょう。自然の中に身を置いて、鳥の声や風の音に耳を澄ませ、感覚を鋭く保つのもオススメ。
現状をうまく抜け出すヒントをキャッチすることができそうですよ。
タロット【9:隠者 THE HERMIT】ウェイトの解釈
「ウェイト版タロットカード」を生み出した、アーサー・エドワード・ウェイト氏は、詩人・大英博物館学芸員・文筆家として活躍。著書も多く残している人物です。
ウェイト氏の文章は、宗教や歴史など西洋文化に馴染みがないととても難しく、「わかりにくい」と言われています。そこでタロットパレットではウェイト氏をもっと身近に感じられるよう、読み解いていきます。
ウェイト氏が各カードに込めた意味を翻訳文で確認しながら、タロットの世界を味わっていきましょう。
杖やランプだけが黄色く光っているね!
ウェイト氏が【隠者】のカードに込めた意味
9 隠者
このカードと従来のモデルとの違いは、ランプがその持ち主のマントに部分的に包まれていないことだけです。持ち主は、「古代の考え」と「世界の光」を融合させています。
ランプの中で光を放つのは「星」です。私はこれが達成のカードであると言いましたが、この考えを拡張するために、この人物は自分のランプを高々と掲げているのです。
したがって、コート・ド・ジェベリンが説明したように、隠者は、真実と正義を求める賢者ではありませんし、のちの説明にあるような経験の特殊な例でもありません。隠者のランプは、「私がいるところに、あなたもいるかもしれない」ことを暗示しています。
さらに、このカードは、オカルト的な孤立した考え方と結びついて、個人の魅力を不純物から守るものとして、全く間違って理解されています。これはエリファス・レヴィに負うところの、浅薄な表現の一つです。
この見解はフランスのマルティニスト会で採用されており、私たちの中には、マントに包まれて俗世間の知識から遠ざかっている「沈黙と未知の哲学」について多くのことを耳にしたことがある人もいるかもしれません。
真のマルティニズムでは、”Philosophe inconnu “という言葉の意味は別の意味を持っています。
それは、制定された秘儀を意図的に隠すことではなく、ましてやその代替品を隠すことでもなく、このカードそのもののように、神の神秘は準備のできていない者からは護られるように確保されているという真実を示すものでした。
※ウェイト氏の著書である『The Pictorial Key to the Tarot』英語版原著をタロットパレットで翻訳したものです。
アーサー・エドワード・ウェイト
Arthur Edward Waite
(1857年10月2日 – 1942年5月19日)アメリカ合衆国に生まれ、イギリスで育つ。幼いころに父を亡くし、母の祖国であるイギリスに移住。17歳のとき、妹の死をきっかけとして精神世界の研究に傾倒していく。34歳で西洋魔術結社「黄金の夜明け団」に入団。1909年、ウェイト氏が52歳のときにイギリスのライダー社からタロットを発売する。
【タロットカード】意味・解釈ページ一覧
■大アルカナ
0.愚者 / 1.魔術師 / 2.女教皇 / 3.女帝 / 4.皇帝/ 5.法王 / 6.恋人達 / 7. 戦車 / 8.力 / 9.隠者 /
10.運命の輪 / 11.正義 / 12.吊された男 / 13.死神 / 14.節制 / 15.悪魔 / 16.塔 / 17.星 / 18.月 / 19.太陽 / 20.審判 / 21.世界
■小アルカナ
ワンド
A(1.エース) / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
ペンタクル
A(1.エース) / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
ソード
A(1.エース) / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング
カップ
A(1.エース) / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / ペイジ / ナイト / クイーン / キング