秋分〜冬至の3ヶ月間、社会はどんなムードになる? 私たち一人ひとりはどのように受けとめたらいい?
ホロスコープをスイスイ読めちゃう講座の講師で西洋占星術師・やなかえつこ先生が、より良く過ごすヒントをお届けします。
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2022年の秋分は9月23日|秋分から3か月のムードを星読み
秋分は、昼と夜の長さが等しくなる日。
昼と夜の長さが等しくなる日は一年に2度ありますが、春にあるのが春分で、秋にあるのが秋分です。
今回の秋分図を含め、春分図、夏至図、冬至図といった四季図は、場所を東京で算出した場合、特定の個人の資質ではなく「日本という国の情勢、国を取り巻くムード」をあらわすチャートとなります。
春分図は春分からの1年の社会の傾向を読み解きますが、夏至図・秋分図・冬至図はその日から3カ月の社会の傾向が分かります。
占星術では1年の中でいくつかその期間を占う図がありますが、整理しておきましょう。
- 春分図=春分からの1年の社会の傾向を読み解く
- 夏至図・秋分図・冬至=その日から3カ月の社会の傾向がわかる
- 日食図・月食図=おおよそ半年の社会の傾向を読み解く
今回は、2022年の秋分図の特徴をピックアップしつつ、秋分からの3ヶ月の日本のムードを読んでみましょう。
秋分図を読む前にお伝えしたいこと
私も占星術に親しむ一人の人間として、「星の動きと社会の動きはリンクしているんだな」と日々感じています。
けれど「この星の配置だからこうなる!」と決めつけたり、社会で大きな出来事や事件が起こった時に、無理に星の配置にその理由を当てはめることはしたくないと思っています。
また、星の動きから社会の出来事を予測できる事は否定できませんが、占星術を活用していく時にメインになるのは未来を言い当てることではないと考えています。
私たちが日々過ごしていく中で、いつも通りの考え方では理解できない事に出会った時、違う視点を与えてくれるのが占星術。
自分の頭だけで考えても浮かんでこない「ひらめき」や「気づき」を与えてくれるのも占星術です。
なので今回の秋分図の解説は、集合的無意識や社会で起こっていることに、関心を向けるきっかけにしていただけたらと思います。
秋分図の星の配置の解釈をお伝えする時は、占星術の読み解きのルールや世界観と照らし合わせ言い切る表現をしています。
ですが、ここでお話しすることを「絶対そうなるんだ!」と受け止めるのではなく、客観的な視点で「そういう読み解きかたもあるんだな」と、視点の一つとしてキャッチしていただけたら嬉しいです。
また、何か別の占星術をもとにした予言のような発信を目にしたとしても、それもたくさんある視点の一つであり、「不安に思う必要はない」ことも、合わせてお伝えしたいと思います。
今回の秋分図からは日本のムードに関することを読み解きました。
凝り固まった視点では見えないものが少し見えるようになる、それが何かしらの「気づき」のきっかけになればとても嬉しいです。
では、秋分図を読んでいきましょう。
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2022年9月23日の秋分図とは?
今回読み解く秋分図はこれまでもお伝えしている毎月の新月・満月の読み解きと少し異なります。
「月」は私たちの気分や感情のサイクルを表し、それを元にした新月・満月の読み解きは私たち個人の意識や気分の移り変わりを元に解釈しています。
一方で、今回の秋分図は大きな一年の流れの節目のタイミングであるチャートを読み解き、秋分からの冬至までの日本のムードを読み解きます。
ここから冬至まで3ヶ月、日本は一体どんなムードになるのでしょうか。
※システムの仕様上、天体の記号やハウスのカスプの位置が、ズレて表示される場合があります。
まずは、秋分のポイントとなる星の配置をピックアップしていきます。
次に、秋分図の顔となるアセンダントから読み解いていきましょう。
【アセンダントとチャートルーラーのポイント】
※チャートルーラーとは、アセンダントの位置にある星座の「支配星」(星座に最もゆかりのある天体)のことです。
今回は、アセンダントが蠍座にあり、蠍座の支配星は冥王星。秋分図のチャートルーラーは「冥王星」となります。
- アセンダントのサビアンシンボル
【蠍座28度】サビアンシンボル「自分の領土に近づく妖精たちの王」
:自分の内面を磨いて前向きな力を発揮することで、心から求める本当の理想を手に入れられる。 - チャートルーラー(冥王星)が2ハウスに滞在
2ハウスが表す価値観・所有に関する事柄が根底から変わる。
【太陽と月のポイント】
- 太陽/水星と海王星がオポジション(180度)
発信の不透明さ、まやかし、混乱のおそれ。 - 太陽と木星がオポジション(180度)
反対勢力の拡大。 - 太陽と冥王星のトライン(120度)
驚くほどの再生力・底力。 - 月と冥王星の インコンジャンクト (150度)
一人ひとりの意識の改革が必要不可欠。 - 月と土星のオポジション (180度)
年長者、上下関係からのプレッシャー。
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秋分から3ヶ月間のテーマは「深く潜り考えること」
前回の夏至図・またその前の春分図のアセンダントは射手座でしたが、今回の秋分図のアセンダントは「蠍座」となります。
春分図・夏至図のアセンダント射手座は、善きことを表す木星を支配星に持つ開放的なサインです。
一方、今回の秋分図のアセンダントである蠍座は冥王星を支配星に持つサイン。
射手座から蠍座への変化をサインの性質も併せて考えてみましょう。
秋分からの3ヶ月は、これまでの6ヶ月間の「前を見て前向きにいきましょう!」という射手座の前向きな雰囲気から、社会のムードがぐっと落ち着きます。
そして、蠍座の性質である「深く物事を考える」そんなフェーズに入っていくと言えるでしょう。
アセンダント蠍座の支配性である冥王星は2ハウスに滞在。
2ハウスが表す価値観・所有に関する事柄が根底から破壊され、生まれ変わることを意味しています。
現在、これまでの「これが豊かさだよね」という共通認識はすでに崩れつつあります。
秋分からの3ヶ月はそこに拍車がかかり、物・所有・豊かさに対する私たちの感覚は変化し、ますます常識が当てはまらなくなっていきます。
それは一方で、自分にとっての「豊かさとは何かについて、一人一人が認識を新たにしていく」必要があるということでもあります。
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秋分から3ヶ月の国のムード
さらに秋分からの3ヶ月のムードを星の配置を見ながら考えてみましょう。
まず、社会の方向性を表す太陽は天秤座、10ハウスに滞在しています。
元々、天秤座は太陽にとって居心地が悪いサインでもあるので、元気がない上にかなりのプレッシャーを感じているといっても良いでしょう。
太陽は国のリーダーとも読み解くことができますので、秋分からの3ヶ月は国自体も大きな変化を迫られるでしょう。
太陽の正面には海王星と木星が鎮座していて非常に緊張感のある配置(オポジション 180度)となっています。
国のリーダーを表わす太陽が滞在する10ハウスに対して、4ハウスには木星が滞在しており、対抗勢力の拡大の可能性とも読めます。
さらに、4ハウスには混乱や“まやかし”を表す海王星も滞在しています。
私たち国民は、国からの発信・またその反対勢力からの発信、どちらについてもその内容をよく見極める必要がありそうです。
一方、太陽には冥王星が協調的な角度(トライン 120度)をとっています。
ここで根本から生まれ変わることを選ぶことができれば、その後の立て直しには驚くほどの底力が発揮されそうです。
私たち国民を表す月の状態は?
では次に、私たち国民を表す月の状態を読み解いてみましょう。
今回のチャートで月は9ハウスにあります。
また月は、チャートルーラーである冥王星とタイトなインコンジャクトという角度(150度)をとっています。
このことからも、冥王星は国にとっても国民にとっても、非常に重要な役割を果たすと言えるでしょう。
加えて、国が変わっていくには、私たち一人ひとりの意識の改革が必要不可欠ということを物語っています。
さらに月は水瓶座の土星とも緩やかに緊張の角度(オポジション 180度)を取っています。
さらに土星は3ハウスに滞在しています。
私たちはアセンダントである蠍座のように深く物事を考えたいのに、この3ヶ月は目の前のことの対応に手一杯で、深く潜りきれない歯がゆい感じが読み取れます。
月は、山羊座の冥王星からも影響を受けていることから、山羊座の示す年長者や上下関係から離れきれないでいるようです。
あるいは、離れつつあるのにまだ頭の片隅にはちらちらしている、そんな様子がうかがえます。
初心者の人でもホロスコープが読めちゃう記事はこちらです。
深く潜り考えるにはどうしたらいいの?
では、秋分からの3ヶ月間、私たちはどのように過ごせばいいのでしょうか。
チャートの顔であるアセンダントのサビアンシンボルから読み解いてみましょう。
今回のアセンダント、蠍座28度のサビアンシンボルは「自分の領土に近づく妖精たちの王」
このサビアンシンボルは「自分の精神を高めて理想へ向かうこと」を表しています。
私たちを表す月も精神性や理想を表す9ハウスにありました。
秋分のチャートでは、今一度一人ひとりの精神性を高めよう、そんなメッセージが受け取れます。
では、一人ひとりの精神性を高めるためにはどうしたらいいのか?
それは、最初に挙げたこれから3ヶ月のテーマである「深く潜り考えること」
深く潜るためには、本当の意味で一度ひとりになる必要があります。
周りにばかり意識をむけていたら深く潜ることはできないですからね。
自分自身の内側に目を向けるため、敢えてひとりになることです。
もちろんこれは、いきなり周りの人との人間関係を断つとか、連絡するのをやめるとか、家出するとかそういうことではなく「精神的な距離を置こう」ということです。
これは、対人関係を表す7ハウスにある双子座の火星からも読み取ることができます。
双子座の軽やかさを人間関係の中で実現していくことを表しています。
そして相手から差し出される情報に惑わされすぎないよう、精神的にちょうど良い距離を置きながら対話していこうと教えてくれています。
例えば、
- 通知がくるたびに反射的に反応しなくては!と思ってしまうメッセージアプリの通知をオフにして自分のペースを取り戻す
- どう思われるかを第一に考えて取っていたリアクションをやめてみる
そんな小さなことからでも構いません。
それぞれが自立した存在で繋がっているのであれば、そんなことでご縁が切れてしまうようなことはありません。
逆にもし、依存的な関係があると感じるのであれば、そこから離れることが何よりも大切です。
純粋無垢な自分を思い出す
秋分は、自分の内側に今一度深く潜り考えるタイミング。
「あの人がああしているから」「みんながやってるから」「世間がそんな流れだから」だから、私も…を超えていくタイミングです。
それは、月のサインが獅子座であることにも現れています。
獅子座は「創造性」を司るサイン。
自分自身が世界を創っていくサインなんです。
自分の内面に潜って、考えて、自分なりの考えで行動していくことで、自分にとっての本当の意味での理想の世界に近づいていきます。
誰かに決めてもらうのではなく自分の中に答えを探すことに取り組む3ヶ月にしていきましょう。
今回の秋分は、多くの天体が逆行するタイミングなので、昔の無垢な自分を思い出してみるのも自分の内側に深く潜る良いきっかけになりますよ。
最後に秋分からの3ヶ月の過ごし方のポイントをまとめておきましょう。
【まとめ】秋分から3カ月の過ごし方
2022年の秋分図から読み解ける3ヶ月の過ごし方のヒントをまとめておきましょう。
- これまでの共通認識が崩れ、自分にとっての「豊かさ」は何なのか、一人ひとりが認識を新たにしていく必要が出てきそう。
- 意識を自分に向けるため、いったん周りと精神的な距離を置くことにトライしてみましょう。
- 自分なりに考え、行動していくことで、社会全体が本当の意味での理想に近づいていきます
以上です。
素敵な秋分になりますよう、お祈りしています。
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