命日のホロスコープから故人のメッセージを読み解く「命日占い」。大切な人の死の悲しみから解放され、生きる意味を見つけられたら…という想いから生まれました。命日占いは星読みテラスを監修する西洋占星術師・かげした真由子先生発案の、新しい星読みです。
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この記事では、占い師の先生であるかげした真由子さんの「命日占い」を使って、誰もが知っている有名人の命日のホロスコープを読み解きます。
今回は、イギリスのウェールズ公チャールズの最初の妃で、36歳の若さでこの世を去ったダイアナ妃を取り上げます。
彼女の死は世界の人々にどのようなメッセージを残したのか。命日のホロスコープから受け取っていきましょう。
Contents
命日占いとは?星読みで亡くなった人からのメッセージを読み解く
命日占いは、新しい試みです。星読みテラスの他の記事では、先人たちが検証を重ねてきた学術的な西洋占星術をお伝えしていますが、この記事では星読みの知恵をベースに、命日のホロスコープから故人が今を生きる私たちへ向けたメッセージを読み取ろうというものです。
命日を「もう一つの誕生日」として捉え、かげした真由子先生が独自の解釈を加え命日のホロスコープから亡くなった人と残された人との関係性やメッセージを読み解いていきます。
私たちにとっては受け止めることが難しい「死」を、生も死も人間にとって大切な節目であることをあるがままに受け止めようとする、かげした真由子先生の祈りの気持ちがベースになっています。
ダイアナ妃は世界中の人々に愛された元イギリス皇太子妃
ダイアナ妃(Princess Diana)は、イギリスの第1位王位継承権者ウェールズ公チャールズの最初の妃。
- 1961年7月1日 イギリスのサンドリンガムでスペンサー伯爵の3女として生まれる
- 1969年 両親が離婚。父親に引き取られる
- 1977年 姉(セーラ・マッコーコデール)と交際していたチャールズ皇太子と出会う
- 1980年 チャールズ皇太子と交際を始める
- 1981年2月 チャールズ皇太子と婚約
- 1981年7月 20歳でチャールズ皇太子と結婚
- 1982年 ウィリアム王子誕生
- 1984年 ヘンリー王子誕生
- 1992年 チャールズ皇太子と別居
- 1996年 チャールズ皇太子と離婚
- 1997年8月31日 パリで交通事故により36歳で死去
ダイアナ妃は、ファッションセンスを高く評価されており、女性のファッションに大きな影響を与えましたよね。
また、チャールズ皇太子と離婚後も慈善事業への積極的な取り組みを行い、高く評価されました。
悲劇のプリンセスダイアナ妃は今もなおメッセージを送っている
ダイアナ妃は、20世紀に最も愛された女性のひとりで王室ファンでなくともその名を知る人は多くいます。
ダイアナ妃は生前、時代のアイコンと言っても過言でないほど世界中の人に様々なメッセージを伝えてきました。
没後20数年を過ぎてもなお、ダイアナ妃は世界中のファンの心の中で生き続けています。
彼女の名前であるダイアナ(Diana)はローマ神話の月の女神が由来です。
ダイアナ妃の出生ホロスコープの太陽星座は蟹座です。
蟹座の支配星が月ということもあり、月の表す女性性から、溢れんばかりの母性を持って生きぬいた人と言えるでしょう。
ダイアナ妃は1961年7月1日に生まれ、1996年に離婚。
翌年の1997年に36歳という若さで交通事故によって亡くなりました。
そういった人生から「悲劇のプリンセス」と呼ばれています。
しかし、悲劇かどうかは第3者の視点から見た解釈で、ダイアナ妃自身が自分の人生をどう思っていたかは本人にしかわからないことです。
これだけ世界中の人々に愛され注目された人物の死は、私たちの集合的無意識(全人類に共通して存在する無意識)に影響をを与えているとも言えますし、集合的無意識を代表する「声」ともいえます。
そして今もなお私たち、特に女性たちにメッセージを送っているような気がしてなりません。
生きていれば、2020年で60歳近い歳になっているダイアナ妃。
死後もなお、彼女から何かメッセージがあるとしたら・・・といった思いから命日ホロスコープを読み解いていきましょう。
命日占いは人の魂は今も生き続けているという「魂視点」で読み解く
通常の西洋占星術では、ダイアナ妃の命日が「いかに事故が起こりやすい配置であったか」という現実的な目線で読みます。
しかし、今回の命日ホロスコープの読み解きでは、人の魂は今もなお生き続けているという「魂視点」で読み解いていきます。
つまり、命日を「もう一つの誕生日」として捉え、誕生日以外にもう一つの大事な節目として読み解きます。
ダイアナ妃の命日のホロスコープが私たちへ伝えるメッセージとは
ダイアナ妃は1997年8月31日にパリで事故死しました。
事故のニュースが報じられた時刻の午前3時を元に出したホロスコープを見ていきます。
ダイアナ妃にとって命日はどんな意味があるのか?を知るため、出生ホロスコープと命日ホロスコープを重ねてみましょう。
外側がダイアナ妃の命日ホロスコープ、内側がダイアナ妃の出生ホロスコープになります。
1.出生ホロスコープの冥王星と命日ホロスコープの太陽が重なっている(誤差1度)
2.命日ホロスコープの太陽が乙女座の8度(数え度数)
3.出生ホロスコープの海王星と命日ホロスコープの火星が重なっている(誤差2度)
ダイアナ妃の命日ホロスコープと出生ホロスコープを重ね合わせたチャートを見ると、あらゆる星が重なっていることがわかります。
パッと見ただけでも、
- 出生ホロスコープの冥王星と命日ホロスコープの太陽(誤差1度)
- 出生ホロスコープの海王星と命日ホロスコープの火星(誤差2度)
- 出生ホロスコープの土星と命日ホロスコープの海王星(誤差ほぼなし)
- 出生ホロスコープの木星と命日ホロスコープの天王星(誤差ほぼなし)
が挙げられます。
ダイアナ妃の命日はこの世の終わりではなく【もう一つの扉を開く日】
1.出生ホロスコープの冥王星と命日ホロスコープの太陽が重なっている(誤差1度)
出生ホロスコープの冥王星と命日ホロスコープの太陽の重なり(コンジャンクション (※注釈1)=0度)は、魂の節目の日であることを物語っています。
ダイアナ妃の冥王星は、継承を表す8ハウスにあります。
8ハウスは、生前の彼女の人生を表しています。
また、8ハウスは「死」を表すエリアでもあります。
ただ8ハウスの表す「死」は、「単なる終焉」といった意味合いを超えた「死」を表しまので、「死」によって境界線を越えていくことを表します。
また、8ハウスは「遺産」「性(セックス)」の部屋とも言われます。
遺産は他人の死によって共有されていくものですし、セックスは個を超えていく行為でもあります。
その8ハウスにある冥王星も「死と再生」を表します。
冥王星は10天体の中では最も遠くにある星で、私たちから見ると「宇宙の果て」です。
そのため、もう一つの宇宙への架け橋的存在とも考えられています。
その8ハウスの冥王星の上に、命日ホロスコープの太陽が重っています。
太陽は「明らかになる」という意味合いがあります。
単に「この世での終わりの日」として片付けても良いのかもしれません。
しかし、魂の視点で読み解いていくと、ダイアナ妃の魂は、「もう一つの扉を開いた」ともいえます。
西洋占星術では、一般的に、生まれた時の冥王星というのは個人がそれほど意識しない部分だと言われます。
自分では制御できるエネルギーではないと説明されていますが、ダイアナ妃ほどの世界に影響を与えている人物である場合、冥王星は世の中への影響力として発揮されていると考えられます。
その冥王星が扉を開け、次のステージへ行こうとしているということは、今もなおダイアナ妃は異なる次元から私たちに冥王星を通じて影響を与え続けているのです。
それでは、どのような影響を与え続けているのでしょうか。
ダイアナ妃は人を助けることの偉大さや大切さを教えてくれている
2.命日ホロスコープの太陽が乙女座の8度(数え度数)
ダイアナ妃の命日ホロスコープの太陽を見ていきましょう。
命日ホロスコープの太陽は乙女座の8度(数え度数)にあります。
乙女座は誰かの役に立つことで魂が輝くサインです。
特にこの乙女座8度は「自発的に自分の役割を表現し、全うする」という意味合いがあります。
つまり、ダイアナ妃は今もなお人々が自分の役割に気付き、それを生き生きと表現し、互いにサポートしあっていくような世界を望み見守ってくれているのです。
ダイアナ妃は生前こんな言葉を残しています。
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人々を助けるのは素晴らしいことで、それは私の人生の一部でもあります。
それは私の運命なのです。
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ダイアナ妃の思いは、あの世に旅立った後も様々な人によって引き継がれていています。
ダイアナ妃は慈善活動を熱心に行っていました。
彼女の死後に集まった寄付金を元に設立された「ダイアナ・メモリアル基金」では、1億4500万ドルがチャリティに寄付されています。
また、地雷撲滅のキャンペーンも積極的に行っていました。
「ダイアナ妃が自ら地雷原を歩く」という映像で有名になりましたよね。
2025年までに撤去を完遂させるという目標を定められるに至ったのも、ダイアナ妃の思いが伝わったのはもちろん、彼女が今もなお人々の使命感をサポートし、見守り続けてくれているからなのではないでしょうか。
また、ダイアナ妃のあり方は、どこか「恵まれない人々を助け続けた」マザー・テレサの生き方と共通するところがあります。
なんとマザー・テレサの出生ホロスコープの太陽は乙女座で8ハウスにあり、ダイアナ妃の命日ホロスコープの乙女座の太陽と共通しています。
また、”クリミアの天使”と言われたF・ナイチンゲールのアセンダントも乙女座(ただし出生時刻は諸説あり)ですね。
「これから、私は国民の心の女王を目指していきたいのです」
とダイアナ妃は生前話しています。
ダイアナ妃は、私たちに「人を助けること」の偉大さ、大切さを教えてくれ、彼女の使命はいまも変わらず続いているのです。
ダイアナ妃は今も多くの人の夢や希望を力強く支えてくれている
3.出生ホロスコープの海王星と命日ホロスコープの火星が重なっている(誤差2度)
ダイアナ妃の仕事の使命をあらわす太陽は、火星とセクスタイル(60度)という生産的な角度を取り、さらにその火星は出生ホロスコープの海王星と重なっています。
海王星は夢やロマンを表します。
ダイアナ妃は生前も勇気あふれる人物でしたが、今も多くの人の夢や希望を力強く支えてくれているのでしょう。
ダイアナ妃があの世でロマンスの続きができていることを祈りたくなる
最後にダイアナ妃らしいと感じる星の配置についてお話ししましょう。
それは、命日ホロスコープの火星が蠍座にあり、金星が天秤座にあることです。
火星と金星は男女のロマンスを表します。
ダイアナ妃の命日ホロスコープにおける2つの天体はどちらも「支配星」の関係にあります。
(蠍座の支配星は火星、天秤座の支配星は金星)
とても煌びやかな火星と金星です。
ダイアナ妃は、当時恋人と報道されていたドディアルファイド氏と車に乗っていて交通事故に遭いました。
つまり、ダイアナ妃とドディアルファイド氏は同時にあの世へと旅立ちました。
ダイアナ妃の命日ホロスコープの火星が蠍座にあり、金星が天秤座にある。
あの世でロマンスの続きができていることを祈りたくなるような配置です。
ダイアナ妃こそ「愛」そのものなのかもしれませんね。
【補足】星の用語解説と関連リンク
※注釈1:コンジャンクションとは、天体が0度に重なるアスペクトのこと。
天体が強め合う関係にあり、最も強い影響力があると言われている。