春分は、季節の始まりを表すと共に1年間のスタートでもあります。社会はどんなムードになるの?私たち一人ひとりはどのように受け止めればいいの?星読みテラスを監修する西洋占星術師・かげした真由子先生がより良く過ごすヒントをお届けします。
かげした真由子(かげした・まゆこ)
太陽双子座、月乙女座。愛称「まゆちん」。サウンドクリエイター、ベンチャー企業の立ち上げ、保険営業マンの秘書などを経てタロット占い師に。2008年より占い師・心理セラピストとして独立。現在までの鑑定数はのべ1万4千件。2018年からは星よみ協会の無料講座制作にたずさわる。一人ひとりが安心して自分らしく生きるための占い活用を日々研究しつつ、占い師の先生として後進の育成に取り組む。著書『命日占い』『命日占い〈未来編〉』(サンマーク出版)は累計10万部のベストセラー。
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春分はいつ?2020年は3月20日!春分図でこの先1年間を読む
春分とは【太陽が春分点(牡羊座)に入る日】
2020年の日本は、3月20日に春分を迎えます。
春分は「昼の長さと夜の長さがほぼ等しくなる日」として知られていますが、星読みの世界では太陽が春分点(牡羊座)に入る日であり、その瞬間のチャート(ホロスコープ)を春分図と呼びます。
春分図を見ると、1年間の社会のムードを読み解くことができます。
四季図 | 太陽が入るサイン |
春分図 | 牡羊座 |
夏至図 | 蟹座 |
秋分図 | 天秤座 |
冬至図 | 山羊座 |
これらは「四季図」と呼ばれており、春分図は春分から1年間のムードを占うのに用いますが、夏至図・秋分図・冬至図からは約3ヶ月のムードを読みます。
四季図は特定の個人の資質ではなく、「日本という国の情勢、国を取り巻くムード」をあらわすチャートとなります(場所を東京で算出した場合)。
2020年3月20日の春分図とは?ホロスコープを確認しよう
これは2020/3/20 (東京)の春分図です。
牡羊座に太陽が入った瞬間の図なので、太陽が牡羊座の0度0分にありますね。
牡羊座は12星座の最初のサイン(星座)であり、季節の始まりを表すと共に1年間のスタートでもあります。
春分図(春分チャート)は2020年を占う上で重要なチャートです。
2020年が人だとしたら、その人のお誕生日に当たるチャートだからです。
2020年春分図で【国の情勢や社会の動き】を読み解く
春分図からは、国の情勢、社会の動きを読み解くことができます。
つまり国民の集合的無意識(全人類に共通して存在する無意識)を読むといってもいいでしょう。
今回は、国で何が起こるか?というより、どのようなムードが訪れ、その中でどのような意識を持てば良いかについて解説していきましょう。
【2020年春分図】国境や宗教を超えて助け合う意識を
2020/3/20の春分図(チャート)にはこんな特徴があります。
1. アセンダントが蟹座の最後の方 29度である
2. 9ハウスに滞在する太陽、7ハウスに滞在する月
3. 山羊座に集合する惑星(火星、木星、土星、冥王星)
4. 水瓶座の月と、牡牛座の金星が90度(スクエア)
①2020年のキーワードは【仲間意識・共感】
1.アセンダントが蟹座の最後の方 29度である
アセンダントは、その年のキーワードとなることを表します。
2020年は蟹座です。蟹座は「仲間意識、共感」を表します。しかも今回は蟹座のほぼ最後のところに位置しています。
これは蟹座のもつ仲間意識を十分に育んだ上で、仲間だけではなく対外的なことにも意識を向けようということを表しています。
②太陽が9ハウス【仲間意識や宗教を超えて活動】
2.9ハウスに滞在する太陽、7ハウスに滞在する月
太陽が9ハウスにあります。
春分図に関しても太陽は重要な位置を占めます。
アセンダントが表立った2020年のテーマを表すのだとしたら、太陽はそのテーマをどのようにこなしていくかといったエネルギーです。
その太陽は海外、理想、宗教といった領域である9ハウスに位置しています。
アセンダントの蟹座が表すことを前提に考えると「世の中をより良くするために、仲間意識、宗教を超えて活動していく。」と解釈できます。
2020年夏に開催予定のオリンピックをイメージさせるような配置です。
また、月が7ハウスにあります。
月は、無意識のあなたを表すエネルギーで、日本の国にとっては国民や大衆そのものです。
そして7ハウスは他者、対外的な関係性を表しますので、個人一人一人が他人や他国の視点を持つことが大事になってくるでしょう。
③グレートコンジャンクション直前の春分は【根本的な改革】を表す
3.山羊座に集合する惑星(火星、木星、土星、冥王星)
火星、木星、土星、冥王星と4つの天体が山羊座に集まっていますね。
山羊座に集合する惑星は、これから起こるグレートコンジャンクションと無関係とは言えません。
グレートコンジャンクションは木星と土星が水瓶座で重なることを意味します。
グレートコンジャンクションを機に時代は物質主義から、目に見えないエネルギーや飛び交う情報が大事な社会へと変化していきます。
今回は、グレートコンジャンクション直前の春分です。
水瓶座でのグレートコンジャンクションに至るまで、山羊座のやり残しをしっかりさせられるようなそんな意味合いがあると考えられます。
山羊座は「結果、責任、全体の構造、伝統」などを表します。
その山羊座に社会や時代を司る天体たちが集合し、きたる変化に向けての土台づくりを促しています。
木星はこれからの発展を表し、土星はこれまでの積み重ねや責任能力を問います。そこに根本的な変容を促す冥王星が加わります。
ただ、コツコツ土台を作ればいいというのではなく、これからの国の発展のためには根本的な改革が求められる配置です。
さらに山羊座の火星もあります。
考えている暇もなく「やらなければならない。」といった事態になるムードを表しています。
また、世の中の構造的に無理が生じているものに関しては、限界に達してまい、これまであてにしていたシステムに期待できなくなる、といったこととして現れるかもしれません。
大切なのは、私たち一人一人が落ち着いて対処し、先ほどのアセンダント、太陽が表すテーマ「世の中をより良くするために、仲間意識、宗教を超えて活動していく。」にのっとることなのです。
国際問題も自分のこととして考える、国境を越えて助け合う意識を持つ、といったことが求められると言えるでしょう。
特にオリンピックを開催する国として、意識の変容が求められるのかもしれません。
④おもてなしの心で個人や国を超えてチャレンジしていく時期
4.水瓶座の月と、牡牛座の金星が90度(スクエア)
スクエア(90度)は、摩擦や葛藤を表します。
水瓶座は博愛の精神、個性を大切にする精神を表し、月は国民を表したりもします。
これまでの解釈を併せて考えると以下のようなことが言えます。
「自分(自分の国)さえよければよい。」というのではなく、自分のことも大切にしつつ、他人(他国)のメリットも考えながら私たち一人一人が過ごすことが大切。
月は、牡牛座の金星と関係をとっています。
牡牛座は五感の豊かさで、金星は愛や喜びです。
「おもてなし」という言葉が浮かぶ組み合わせでもあります。
様々な問題が起こり、私たちの博愛の精神が、国や個を超えておもてなしの心として伝えていくことが難しい世の中(90度)だからこそ、チャレンジしていくことに意義がある時期だと言えますね。
2020年春分から1年は【グローバルなものの見方】が必要
2020年の春分からの1年間について日本の全体的なムードについて述べてきました。
冬にはグレートコンジャンクションという時代の節目を迎えたり、土星が水瓶座へ移動するなど、大きな動きを伴う年です。
春分図からは、激動の時代を迎えるにあたって必要なこと読み取ることができましたね。
2020年夏には東京でオリンピックが開催されます。
「世の中をより良くするために、仲間意識、宗教を超えて活動していく。」ことが重要となります。
私たちの身近な人たち、家族、国民がよりよく生きるために、身近な共同体を超えて、グローバルなものの見方が必要となってくるでしょう。
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