冬至〜春分の3ヶ月間、社会はどんなムードになるの?私たち一人ひとりはどのように受け止めればいいの?星読みテラスを監修する西洋占星術師・かげした真由子先生が、この冬をより良く過ごすヒントをお届けします。
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冬至とは【太陽が冬至点(山羊座)】に入る日
2020年12月21日、日本(東京)では19:02に冬至を迎えます。
冬至は「日の出から日没までの時間が1年でもっとも短い日」として知られていますが、
星読みの世界では、太陽が冬至点(山羊座)に入る日であり、その瞬間のホロスコープ(チャート)を冬至図と呼びます。
四季図 | 太陽が入るサイン |
春分図 | 牡羊座 |
夏至図 | 蟹座 |
秋分図 | 天秤座 |
冬至図 | 山羊座 |
四季図は特定の個人の資質ではなく、「日本という国の情勢、国を取り巻くムード」をあらわすホロスコープとなります(場所を東京で算出した場合)。
種 類 | 読み解ける期間 |
春分図 | 春分から1年 |
夏至図・秋分図・冬至図 | その日から3ヶ月 |
日食図・月食図 | その日から約半年 |
冬至図を見ると、冬至〜春分の3ヶ月間の社会のムードを読み解くことができます。
2020年12月21日の冬至図とは?ホロスコープを確認しよう
今回2020年12月21日の冬至は、かなり特別です。
というのも、翌日にグレート・コンジャンクションという大きな星のイベントを控えているからです。
グレート・コンジャンクションとは、20年に一度訪れる木星と土星が重なるタイミングを指します。
しかも今年は、木星と土星の重なるエリアが「地のサイン」から「風のサイン」へと変わるミューテーション。
約240年に一度の大きな節目なのです。
冬至は先3ヶ月の社会のムードを表すものですが、2020年12月21日の冬至は、さらにこれからの20年、そして風の時代へのスタート地点を表すホロスコープとも言えるのです。
では、ホロスコープを読み解いていきましょう。
- ASCが獅子座(火のサイン)
- 牡羊座(火のサイン)の火星:MCと0度/冥王星と90度
- 木星と土星が0度(ほぼ誤差なし/グレート・コンジャンクション)
- 天体が西半球に偏る
- 太陽と水星が0度(ほぼ誤差なし)
- カイロンと金星が120度
2020年12月21日の冬至図は、天体同士の重なりが多く、ピリッとした潔さを感じるホロスコープになっています。
さて、冬至図とはいわば「2020年冬」が生まれる日=お誕生日です。
つまり今年の冬は、どんなキャラクター性を持つのかが表れています。
冬を擬人化してホロスコープを読んでみるとわかりやすいでしょう。
2020年冬至図は【火のサインが活性化】社会は慌ただしいムードに
【ASCが獅子座】強いヒーロー性を発揮したい
出生図(ネイタルチャート)を読む時、ASC(アセンダント)は、その人の第一印象を表します。
一方、四季図(冬至図)では季節のテーマを表します。
今回の冬至図のASCは獅子座です。
獅子座が表す「堂々と自己表現をする」というテーマは、同じ火のサインである牡羊座のMC(メディウム・コエリ)へと向かいます。
【火星がMCと0度/冥王星と90度】リーダーシップに翻弄される?
2020年12月21日の冬至図は、牡羊座のMCに火星が重なるのが特徴的です。
火星は牡羊座の支配星。これは「支配星回帰」といって天体の特徴が十分に発揮されるタイミングです。
MC・牡羊座の火星は「リーダーシップ」を象徴しています。
日本の進む方向性がなにかしら見えてくるタイミングかもしれません(注:日本に関して有効な解釈です)。
ただしこの牡羊座の火星は、山羊座の冥王星と90度というハードな角度取っているため、リーダーシップをスムーズに発揮できない可能性もありそうです。
国民は、政府や自治体などのリーダーシップにいささか振り回されるかもしれません。
また、2020年12月21日の冬至図のASC・獅子座も、火星が位置する牡羊座も、いずれも火のエレメントです。
火はスピーディで外側に向かうエネルギー。静or動で考えると「動」です。
つまりこの冬は、いろいろなエネルギーが活性化し、外側に出やすいムードになりそうです。
ASCの獅子座は自分のスタンスを明確にすることを促すでしょうし、MCの牡羊座と重なる火星は、自分の考えを行動に移していくことを求めるでしょう。
私たちは、慌ただしさを感じたり、急な変化に対応することを求められるかもしれませんが、落ち着いて対処したいものですね。
【DSCでグレート・コンジャンクション 】対人関係がテーマ
【木星と土星が0度】人間関係の入れ替えが起こる
2020年12月21日の冬至図でもっとも特徴的なのは、DSC(ディセンダント)に木星と土星が重なっていることです(グレート・コンジャンクション )。
グレート・コンジャンクションは、今ある形を一度崩して、より発展しやすい新しい形に作り直す「構造改革」を表します。
個人レベルで捉えると、「人間関係の入れ替え」が起こりやすいと言えますし、一対一の関係の中で何かしら変化を感じる時期になるかもしれません。
【天体が西半球に偏る】対外的なことに影響される
2020年12月21日の冬至図は、西半球(ホロスコープの右半分)に天体が集まっています。
ここは相互関係を表すエリアなので、天体の偏りは「対外的なことに影響されるムード」を表します。
いずれにせよ、対人関係がテーマの冬になりそうです。
他者との対話を丁寧に重ねていくことが重要であることを物語っています。
これからはじまる風の時代は、「横のつながり」が重要視されます。
私たちは「あの人の考えは受け入れられない(または受け入れられる)」といった感情論を超え、他者と関わり合うことを学ぶ時期なのかもしれません。
これからの時代は、自分とは異なる価値観を理性的に尊重することがとても重要だと感じます。
【新型コロナにまつわる星の配置】情報を見極め吉報を待つ
【太陽と水星が0度】健康に関する情報を理解し行動する
2020年12月21日の冬至図では、太陽と知的活動を表す水星がほぼ誤差なく山羊座で重なります。
自分の考えや生活が、社会のあり方によって左右されやすいことを物語る配置です。
また、太陽と水星が位置するのは第6ハウス。
「国民の健康に関する情報が肝」というメッセージを読み取ることもできます。
新型ウイルスの余波が厳しく感じられる冬かもしれませんが、情報に振り回されるのではなく、理性的に自分なりの理解を深め、行動に変えて行くことが重要と言えるでしょう。
【カイロンと金星が120度】良い知らせに期待
新型コロナウイルスへの対応に関しては、「高度医療」を表すカイロンと喜びの金星が調和の角度を取っているので、良い知らせを期待したいところです。
再び自粛ムードが高まったとしても、心の癒しなどが進みメンタル面でのフォローを受けやすい時期とも言えます。
少し落ち着きのない冬となりそうですが、一人ひとりが情報に翻弄されず、自分自身のあり方をしっかり捉えることで、あたふたせず理性的に対応できるでしょう。
【まとめ】慌ただしい社会の中でも自分と他者を尊重していこう
2020年12月21日の冬至図から、これから3ヶ月間の社会のムードを読み解いてきました。
私たちがこれからどのように過ごせばいいか、改めて整理しておきましょう。
世の中はやや慌ただしく、急な変化が起きる可能性があります。
私たち一人ひとりは、情報をしっかり見極め整理し、落ち着いて行動する必要がありそうです。
また、対外的なことに翻弄され人間関係が変化していく時期でもあります。
落ち着かない世相の中でも自分のあり方を大切にし、理性的に多様な意見に耳を傾ける。
クールかつ柔軟な姿勢を持つことが、冬至の翌日からはじまる「風の時代」を生きる鍵にもなりそうです。