星読み(占星術)には、エレメント(四区分)という考え方があります。
エレメントとは火・地・風・水の4種類で、それぞれ異なる性質を持ち、あなたの価値観を教えてくれます。
地のエレメントは、牡牛座・乙女座・山羊座です。
この記事では地のエレメントが持つ意味や、地のエレメントが多い人・ない人の性格、星座別の相性などを説明します。
Contents
星読み(占星術)のエレメントとは【価値観】をあらわす
12星座(サイン)は、火・地・風・水という4つのエレメントに分けられます。
この分け方は「四区分」とも言います。
火 | 牡羊座・獅子座・射手座 |
地 | 牡牛座・乙女座・山羊座 |
風 | 双子座・天秤座・水瓶座 |
水 | 蟹座・蠍座・魚座 |
エレメントは、それぞれ異なる特有の性質を持っています。
ホロスコープにあるエレメントを調べることで、あなたの価値観を理解することができるのです。
地のエレメントの星座の特徴|牡牛座・乙女座・山羊座
地のエレメントは現実的で実行力がある
地のエレメントを理解するには、古典(伝統的)占星術の考え方を知っておくとわかりやすいです。
火・地・風・水の各エレメントは「温度(ホット/コールド)」「湿度(ドライ/モイスト)」の組み合わせでできています。
それぞれのキーワードは、ホットは「外向き」、コールドは「内向き」、ドライは「自立」、モイストは「つながり」。
地のエレメントは【コールド ✕ ドライ】なので、【内向き ✕ 自立】が特徴です。
- 現実的
- 物理的
- 実行力
- 安定
- 規則
- 慎重
- 堅実
- 所有
- 保守的
12星座(サイン)のうち、地のエレメントは牡牛座・乙女座・山羊座の3つです。
地のエレメントの星座は、物事を現実的に落とし込んで形にしていくエネルギーを持っています。
何かに取り組む姿勢に慎重さと堅実さがあるので、実務的な能力に優れています。
世の中に物事を定着させ、着実に成長させていく。
地のエレメントは、地に足の着いた現実的な視点を持ち、確かな実行力を持つ星座です。
地のエレメントの星座に天体が多い・偏っている人の性格
地のエレメントの星座に天体が多い人や偏りがある人は、じっくりと腰を据えて物事に取り組むのが特徴です。
物事を仕切ったり、具体的な運営方法を作ったりすることが得意で、感覚的なものを物質的な世界に落とし込むこともできます。
どんなに時間や労力がかかることでも、コツコツ真面目に努力を続けていく人でしょう。
地のエレメントを持つ有名人の例では、宮崎駿さんがいます。
宮崎駿さんといえば、数々の長編アニメ映画を世に送り出してきた、スタジオジブリの映画監督。
世界からも才能を認められる、日本屈指の有名監督です。
宮崎駿さんは、山羊座生まれ。
地のエレメントの星座に太陽・水星・木星・土星・天王星・海王星を持っています。
その数なんと6天体!
宮崎駿さんの作品に共通するのは、物語の説得力。
たとえファンタジー色の強いストーリーでも、登場人物の細かな仕草や日常風景のワンシーンからどこか現実味を感じられるのが特徴です。
見たこともない景色なのに、なぜか懐かしい。非現実の世界なのに、リアルに映る世界観。
物語に説得力があるのは、地のエレメントによる細部までこだわり抜く職人技術の賜物です。
さらにスタジオジブリ関係者のインタビューによると、宮崎駿さんの作品では「登場人物にすべてモデルがいる」そうで、「自分が見たものを元にして絵を描く」とのこと。
ひらめきや想像からではなく、宮崎駿さんが自分で感じたことが作品作りの核になっているというのは、
まさに「感覚的なものを物質的な世界に落とし込む」地のエレメントのパワーを感じさせます。
地のエレメントの星座に天体がない人・少ない人の性格
地のエレメントの星座に天体がない人や少ない人は、地に足をつけてコツコツ続けるというやり方が少し苦手かもしれません。
「計画を立てて予定通りに進める」「組織の一員として厳格なルールに則って動く」というやり方には反発心を覚えることもありそうです。
言い換えば、地のエレメントがない人や少ない人は、規則やしがらみにあまりとらわれることのないタイプ。
地のエレメントの星座がない人や少ない人は、突発的なことが起きてもうろたえず、サッと場に応じた対応ができる人でしょう。
地のエレメントを持たない有名人の例では、お笑い芸人の有吉弘行さんがいます。
有吉弘行さんは双子座生まれ。地のエレメントの星座に天体を一つも持っていません。
有吉弘行さんといえば、「進め!電波少年」での海外でヒッチハイクをしながらゴールを目指すという企画で話題になり、ブレイクを果たしました。
この企画はすべてが運任せであり、明日はどこで何をしているのかすら分からないといったかなり過酷なロケハンを伴うことでも知られていました。
有吉弘行さんが見事に旅を完遂できたのも、地のエレメントの星座に天体を持っていないからこその瞬発力が活きた結果だと言えそうです。
また、時を経て「あだ名の命名」キャラとして再ブレーク。毒舌キャラとして人気を確かなものにしました。
先輩にも忖度せず辛口でいられたり、トークに合わせて臨機応変な対応ができたりするところは、まさに地のエレメントの星座に天体がない人の特徴を示すものだと言えるでしょう。
牡牛座はマイペースで五感に優れる|地のエレメントの星座の性格
牡牛座ってこんな性格
地のエレメントのうち牡牛座は、自分のペースを大切にする星座です。
穏やかで落ち着きがあり、一つの物事にじっくりと向き合えます。
自分で掲げた目標に向かって、コツコツと前に進んで努力を積み重ねられるタイプです。
見る、聞く、触れる、味わう、嗅ぐという五感に優れており、美意識や芸術的な才能にも通じています。
おっとりした性質を持つ牡牛座は、自分のペースを誰にも乱されたくありません。
変化よりも安定を求め、お金や物など物質的で価値が変わらないものに安心感を見出します。
地のエレメントの星座は、物事を堅実的に進めていく点が共通しています。
特に牡牛座は、何かを始める前にはとても慎重です。
しかし、一度目的を持って何かを始めたらその後は継続して地道にやり遂げられます。
牡牛座は、12サインの中でも最も粘り強い星座と言えるでしょう。
牡牛座は【固定宮の地】|【わたし】の視点
牡牛座は、星座の三区分では「固定宮」です。
固定宮の星座は、自分の中に確固たる信念を持ち、どんなことがあってもブレません。
牡牛座の人は、周りの人から言われて動くような性格ではありません。
自分の中で「これを手に入れてみたい」という具体的な欲求があって初めて行動しようとします。
それでは、同じ地のエレメントである乙女座や山羊座とはどういった違いがあるのでしょうか。
ヒントは、世界とのつながり方にあります。牡牛座は「私」という個人の視点を大事にします。
牡牛座は、目に見える物質的なものや、価値あるものを形として残すことを求める性質があります。
物事を引き継いで軌道にのせたり、お金など実質的なモノに変えていくことが得意です。
物事の判断基準は、「自分にとって心地よいかどうか」です。
自分の美意識にかなうもの、自分の五感を満たすもの、自分の現実的な豊かさにつながるものに触れたとき、納得して行動していきます。
乙女座は分析力に優れる完璧主義者|地のエレメントの星座の性格
乙女座ってこんな性格
地のエレメントの中でも乙女座は、細部までこだわる完璧主義者。
思慮深く控えめながら、ちょっとしたことにも気が付く気配りの良さがあります。
分析力に優れており、冷静に事態を客観視できます。
周囲の人の役に立ちたいという気持ちが強く、自分が果たすべき役割をきちんと自覚できるというのも大きな強み。
実務的な能力が高く勤勉であることから、周りには「きちんとしている」「誠実で信頼できる」という印象を与える星座です。
乙女座には、自分の理想とする完璧で美しい世界を実現したいという強い欲求があります。
理想のためには、たとえ自分が犠牲になっても構わないというほどの完璧主義。
乙女座は、12サインの中でもひときわ繊細な感受性を持っている星座と言えるでしょう。
乙女座は【柔軟宮の地】|【あなた】の視点
乙女座は、星座の三区分では「柔軟宮」です。
柔軟宮の性質は、周囲の移り変わりにすぐ馴染み、順応していけること。
乙女座は、知性にあふれ、知識を吸収することに貪欲です。
細かなことに気付いたら、知識を応用して物事をより良くアップデートしていけるという柔軟さを持っています。
それでは、同じ地のエレメントである牡牛座や山羊座とはどういった違いがあるのでしょうか。
ヒントは、世界とのつながり方にあります。乙女座は、「あなた」という相手の視点を大事にします。
乙女座は、自分のことよりも相手の役に立ちたいという考え方をするのが特徴です。
相手の求めるものを自分が提供できたときに心がとても満たされるという性質があり、実務的な能力を通じて世界とつながろうとします。
自分はあまり前に出たがらないところがあるので、補佐役に向いています。
誰かをサポートするような場面で輝きを放つ星座と言えるでしょう。
山羊座はルールや規則を守る現実派|地のエレメントの星座の性格
山羊座ってこんな性格
地のエレメントの中でも山羊座は、ルールや規則を重んじる星座です。
現状をしっかり把握したうえで、計画を立てて行動します。
目標を叶えるための方法や手段をきっちりと考え、長期的な計画を立てながら着実に進んでいきます。
現実的な視点を忘れず予定にもとづいてしっかりと実行できるので、思いつきや気分には振り回されません。
地道な努力を欠かさないので、会社組織や特定のプロとしてトップに上り詰めることも。
どんなときにも秩序を守る山羊座は、自分に対して厳しいという側面も持っています。
忍耐強さや責任感の強さが特徴的な星座と言えるでしょう。
全体的に地のエレメントを持つ人は、コツコツ努力を続けられるタイプです。
特に山羊座は、12星座の中でも最も真面目な星座です。
物事を堅実に、現実的に、実行し続けられる頑張り屋さんと言えるでしょう。
山羊座は【活動宮の地】|【みんな】の視点
山羊座は、星座の三区分では「活動宮」です。
活動宮の星座は、新しく物事を始めたり、自分から積極的に働きかけることが得意。
山羊座は、成功して社会的に認められたいという欲求を持っています。
地位や名誉、大きな成果が手に入るとき、また具体的なモノを得られるようなチャンスがあるときには、困難なことがあっても果敢に挑戦していきます。
それでは、同じ地のエレメントである牡牛座や乙女座とはどういった違いがあるのでしょうか。
ヒントは、世界とのつながり方にあります。山羊座は、「みんな」という視点を大切にします。
山羊座は、仕組み作りが得意で現実的なことがよく見える星座です。
「みんなをまとめるためにはどんなルールや規則が必要なのか」「長期的な計画には何が必要なのか」といった視点から広い視野を持って社会全体を見渡せます。
牡牛座の「わたし」という個人の視点、乙女座の「あなた」という相手の視点を飛び越え、山羊座は「みんな」という視点から社会と関われるのです。
地のエレメントの星座と相性|牡牛座・乙女座・山羊座
地のエレメント|相性が良いエレメントは【地・水】
地のエレメントの星座を持つ人にとって、相性が良いのは次の2つのエレメントです。
【1】地のエレメント
【2】水のエレメント
それぞれの関係性についてみていきましょう。
【1】地のエレメント
まず、地のエレメント同士は、最も良い相性です。
地のエレメントの星座は、目に見えないものを現実的に形にしたり、五感を通して物事をとらえたりするのを好みます。
あらかじめ計画を立て、一つひとつ確実にこなしていけるタイプなので、仕事などの場面でも相性バッチリ。
実質的な価値や評価を大事にする価値観を持っているので、冒険よりも安定を求めます。
物事に対する視点が似ているため、動きのテンポが少々違っていても、お互いのペースを大切にしながら協力し合えるはずです。
地のエレメントの星座同士は似たようなモノや趣味を好むので、一緒にいて心地よく、安心できる関係を築けるでしょう。
【2】水のエレメント
また、地のエレメントの星座は、水のエレメントの星座との相性も良いでしょう。
地のエレメントの星座は、強い感受性を持つ水のエレメントの星座とも価値観が近いので心穏やかな関係を築けます。
また水のエレメントの星座は、地のエレメントの星座がやろうとしていることに対して共感してくれたり、細やかにサポートしてくれたりするので一緒にいると心強くいられるでしょう。
地の時代の特徴|世界・日本の歴史上の出来事を読み解く
地の時代とは【形あるものが定着する時代】
火・地・風・水という4つのエレメントは、個人の価値観だけでなく、時代の空気感にも影響しています。
星読み(占星術)では、約200年ごとに火の時代、地の時代、風の時代、水の時代、そしてまた火の時代へと移り変わると考えられています。
地の時代にはこんな特徴があります。
- 形あるものがしっかりと定着していく
- 規則やルールが整備される
- 社会がシステム化され安定的に運用されていく
- 物理的なものを所有することが重視される
- 権威や上下関係が大事にされる
地の時代の歴史|19世紀~2020年末まで
過去の地の時代には、こんな出来事がありました。
4世紀ごろの地の時代
世界:西洋諸国で庶民にキリスト教が普及→定着
11世紀後半〜12世紀ごろの地の時代
日本:日本仏教が定着、多くの宗派が根付く
19世紀~2020年の地の時代
世界:帝国主義による領土獲得戦争
日本:開国、近代資本主義社会の到来
地の時代の前(火の時代)には、新しいものが生まれて発展していきました。
そして地の時代は、それまでに発展したものが安定して定着していく時代とも言えます。
前回の地の時代は、19世紀からはじまりました。
日本では、明治維新を経て、中央集権の統治や資本主義経済などで強い国家を作ろうと歩み始めたころが、地の時代のスタートです。
世界を見ると、科学の発達によって豊かになっていく一方で、個人間や国家間の競争も激化していった時代。
領土やお金など、物理的なものをより多く所有することに価値が置かれていました。
地の時代はつい最近まで続いており、2020年末に終わりを迎えたところです。
風の時代|地のエレメントが果たすべき役割
2020年末からは、新しい「風の時代」が始まりました。
新しい時代が始まるときは、次の時代の波にスッと乗れる人と乗れない人が出てきます。
特に、地の時代から風の時代への移行では、スムーズに乗れない人が多いはずです。
なぜなら、今回の時代の変わり目は、大きな「がけ」の間を飛び移るような大きなインパクトがあるから。
地と風では、エレメントの性質(温度や湿度)に共通点がないのです。
そこで注目したいのが、水のエレメントです。
水のエレメントは、地と風の性質を半分ずつ持っていて、いわば地と風の仲介役です。
地のエレメントの星座の人は、水のエレメントが持つ「優しさ」「柔軟さ」を心掛けるようにすることで、
スムーズに風の時代に乗れることでしょう。
地のエレメントの星座に天体を持っている人は、風の時代の社会で果たすべき役割があります。
それは、様々な情報の飛び交う風の時代に、実現可能な手段や方法を考えて具体化させていくことです。
鍵となるのは、地のエレメントが持つ現実的な考え方や実行力。
地のエレメントが持つ力は、風の時代を確かなものにするためのヒントになりそうです。
まとめ
星読み(占星術)では、エレメントを知ることはとても大切です。
なぜなら火・地・風・水という4つのエレメントは、私たちが生きるうえで何を大切にするのかを教えてくれる存在だからです。
エレメントとは何かを理解することで、あなたはどのような価値観を持っているのか、人生をどのように生きていけばうまくいくのかを知ることができるでしょう。