秋分から冬至までの3ヶ月間、社会はどんなムードになる?
私たち一人ひとりはどのように受けとめたらいい?
星読みテラスを監修する西洋占星術師・かげした真由子先生が、より良く過ごすヒントをお届けします。
みんなで秋分のホロスコープを見ていきましょう♪
Contents
2024年の秋分は9月22日【私たちは未来を見つめている】
2024年9月22日21時44分に秋分を迎えます。
占星術上で秋分とは、天秤座に太陽が入る日のことをいいます。
昼と夜の長さが等しくなる日は1年に2度あり、春にあるのが春分で、秋にあるのが秋分です。
占星術では1年を読み解く上で四季の始まりを示す春分、夏至、秋分、冬至は、とても重要な日です。
今回の秋分図を含め、春分図、夏至図、冬至図といった四季図は、場所を東京で算出した場合、特定の個人の資質ではなく日本という国の情勢、国を取り巻くムードをあらわすチャートとなります。
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ご自身の状態でキャッチしやすい星のメッセージも変わってくるので、前回とは違った楽しさが味わえますよ♪
2024年9月22日の秋分図|秋分のホロスコープのポイント
こちらのホロスコープが、2024年9月22日の秋分図です。
【アセンダントとチャートルーラーのポイント】
チャートルーラーとは、アセンダントの位置にある星座の「支配星」(星座に最もゆかりのある天体)のことです。
今回は、アセンダント双子座にあり、双子座の支配星は水星。
秋分図のチャートルーラーは「水星」となります。
ASC:双子座22度「田舎踊り」
活動と休息のバランスを表す。
双子座21度で限界まで働き過ぎた結果、田舎でのスローライフに憧れるような気持ちに変化する。仕事もするけど、自分に必要な仕事だけに絞り、しっかり休日を楽しむことを覚える
チャートルーラは水星(4ハウス・乙女座)
チャートルーラーは水星乙女座でドミサイル(居所)
4ハウスが表す社会の基盤、国土、内政、自然災害に関する事柄で議論や情報の流れが活発になる
アセンダントと木星がコンジャンクション(0度)
経済成長の加速。社会全体の発展が促進。社会に動きがあり国民には受け入れる度量がある
1ハウスに滞在する火星と木星(※5度前ルールを採用した場合)
国全体の状態
水星と木星のスクエア(90度):国家が成長や拡大を急ぎ、情報を軽視
火星とドラゴンヘッドのスクエア(90度):国家や社会が目指す目標やビジョンに不満をもつ
火星と土星(R)のトライン(120度):社会的信頼の向上、土星は債務という意味もあるので国債の加速
4ハウスに滞在する太陽と水星
太陽:政権が地に落ちる、野党のリーダーが強い
太陽と天王星(R)と冥王星(R)のグランドトラインに海王星(R)でカイト:
国や時代は複雑且つ確実に変わろうとしている。太陽は国のリーダーの意味があり、国のトップが変わり、時代が変わることを示唆していることも考えられる
太陽と月と冥王星(R)のグランドトラインに海王星(R)でカイト:
国家や社会において複雑な変容と発展。それにより国民感情が変化する。これまで隠されていた問題が表面化し、それに対する再生のプロセスが進む。内政と国民感情の調和
5ハウスに滞在する金星
子供、教育、エンタメ、投資に関するテーマ
金星と天王星(R)と海王星のヨード:投資や投機の変化と混乱
金星と月と海王星(R)のヨード:国民の感情と理想のバランス
金星と冥王星(R)のスクエア(90度):出生率の低下、教育制度の崩壊と再生
8ハウスに滞在する冥王星(R)
出生率や国の借金に対する再生
10ハウスに滞在する土星(R)と海王星(R)
政府、与党、首相に関する混乱や制限
12ハウスに滞在する月と天王星(R)
月と天王星(R)のコンジャンクション(0度):権力者へのストレス、社会的混乱
【秋分図読み】2024年秋分のテーマをホロスコープで読み解く
2024年秋分|主役の星は水星
四季図を読み解く上で、そのチャートの主役となる天体(チャートルーラー)が重要な鍵を握りますが、今回は水星となります。
主役となる星は、チャートの看板的要素を示すアセンダントのサイン(星座)と縁の深い天体となります。
つまり、秋分図のアセンダントは双子座ですので、その支配星である水星が主役となるわけです。
今回はこの4ハウスに位置している水星が秋分からの3ヶ月を象徴するテーマを教えてくれます。
というわけで水星から秋分図を読み解いていきましょう。
初めてでも簡単に楽しく星が読めちゃう記事もチェックしてみてくださいね。
2024年秋分|水星が物語るメッセージとは
まず、今回注目すべき点として、水星が本来の特性を発揮しやすい状態になっている点です。
というのも、水星は本来の居場所である乙女座に滞在しているからです。
これをドミサイル(居所)といいます。
4ハウスは国家の基盤に関わる要素を表します。
4ハウス:国土、不動産、農業、天候、環境、自然災害、野党
水星は、貿易、通信、交通機関、マスコミなどの情報や議論に関連する事柄を象徴します。
秋分の期間は、国内の基盤に関連する事柄に焦点が当たり、改革や改善を進めるために堅実的な議論が活発になる可能性があります。
ここまで聞いて、思い当たりそうな出来事はありませんか。
アメリカでは、11月に大統領選挙があり、日本でも9月に任期満了に伴う自民党総裁選が実施される予定です。
(この記事は8月初旬に書かれたものです。もしかするとこの記事が公開されるころには、既に自民党総裁が実施されているかもしれません。)
否応なしに、秋分からの3ヶ月は国内の基盤となる政策について、マスコミでもネット上でもたくさんの議論が交わされるのではないでしょうか。
木星については、後ほどもう少し解読していきます。
では、四季図を読むうえで大事な太陽にも目を向けてさらに読み解いていきましょう。
初心者さん向けの記事もあるわよ♪
2024年秋分|国家の向かう方向である太陽に注目する
太陽はその国が向かおうとする方向性や国のリーダーです。
その太陽は、主役である水星と同じ4ハウスに位置しており、その重要性を強調しています。
さらに今回は、太陽の真向かいに海王星が位置していることも注目すべきポイントです。
なぜなら、世相を読み解く際には、水星や太陽がある4ハウスは野党、その向かい側の海王星がある10ハウスは政府や与党を表すからです。
これは占星術において、向かい合うハウスは相反する性質で構成されているというセオリーに基づいています。
4ハウスの太陽は「野党のリーダーが強い」「地に落ちた政権」と読みとることができ、国のリーダーが変わる可能性を示しています
太陽の正面には海王星が鎮座していて、緊張感のあるオポジション(180度)の配置となっています。
さらに、緊張感のある180度を形成しているだけではなく、海王星は混乱を意味することがあるため、国のリーダーが変わることで生じる政治的混乱とも考えられます。
また、現在の日本は、様々な課題が山積しています。
少子高齢化による人手不足、超円安、物価上昇に賃金が追いつかない問題、そして長引くウクライナ侵攻や中東情勢の不安定さなど、あげたらきりがありません。
こうした状況から政治的混乱が起こる可能性があることも、容易に想像できるでしょう。
ですが、この太陽は、天王星、冥王星と「幸運の大三角形=グランドトライン」と呼ばれる華やかな図形を形成しています。
さらに、さきほどの海王星がエネルギーを流し込み、カイト(凧の形)という形にもなっており、華やかさを増幅しています。
ただし注目する点としては、このグランドトラインが、本来の完璧な幸運の三角形とは言い難い点です。
なぜなら、完璧なグランドトラインは同じエレメント(火なら火だけ、風なら風だけ等)で構成されるはずだからです。
今回の太陽は風のエレメント、天王星に寄り添う月も風で、この三角形に関わる他の星たちも風ならば完璧な幸運となります。
しかし、天王星、海王星、冥王星は地のサインにいて、風のサインに進むのをギリギリ踏みとどまっています。
さらに、カイトを形成している水のエレメントの海王星も次のサインへの歩みをとどめています。
四季図を読む上で、月は私たち国民や国民の心情を、天王星は変革や進化を表します。
私たち国民も国も時代を変化させていきたい、日本を良くしたいという思いがあるのに、現実はなかなか思った通りに変わっていきません。
ここから抜け出すには、「国のかたち」を変えるには、どうしていくべきかを真剣に考えなければならないのではないでしょうか。
特に冥王星は組織を象徴する山羊座に戻り、最後の度数にいます。
山羊座30度には、「秘密のビジネス会議」というサビアンシンボルが充てられています。
今までの価値観や古い世界から離れて新しい理想の場所を創ろうと思い始め、これまでの社会からどうやって独立するかを考えるといった意味があります。
今までの組織や社会を根本から打ち壊し、どうしたら幸せになれるのかを話し合い、未来に必要なものだけを携え、進む決意をするのです。
海王星の持つ既存の枠組みにとらわれないイマジネーションのエネルギーを活用することで、夢や理想に向かって柔軟に進むことができ、今まで見えなかった解決策や道が開けるかもしれません。
2024年の秋分図では、もう一つ目立つ複合アスペクトがあります。
読者アンケートでいただいたオススメ勉強方法をまとめています♪
2024年秋分|従来の枠を超えた改革で新しい扉が開かれる
金星と月・天王星と海王星で、ヨード(ヨッド)と呼ばれる特別な配置を形成しています。
ヨードは、別名「神の手」「神の指」とも呼ばれていて、底辺は生産性の高い60度、頂点の星とは150度の角度を取って二等辺三角形を形成する配置です。
頂点は5ハウスに滞在する金星。
金星天秤座もまた、ドミサイルです。
5ハウス:娯楽、芸術、スポーツ、出産、子ども
金星はレジャー、ファッション、芸術、娯楽、投資、金銭を表す天体です。
そしてヨードは、試練や問題を乗り越えた先に新しい扉が開かれるアスペクトです。
豊かさを象徴する牡牛座に天王星があるため、お金に関することで変革が起こることも考えられるでしょう。
例えば、子育て支援金や授業料、出産費用などに関連した、従来の枠を超えた改革を促しているようにもみえます。
この金星は、先ほども触れたカイトを形成している冥王星とスクエア(90度)の関係にあります。
冥王星が滞在する8ハウスは、出生率、国債、そして死に関連する事柄を象徴しています。
8ハウス:死に関する事柄、国債、出生率、税金、社会保障、国際金融
もし8ハウスの冥王星を「死への恐れ」と考えるなら、地震や社会情勢などに恐れを感じて、子供を持つことをためらう人が増え、更なる出生率の低下という解釈ができます。
少子化を止めることは容易ではありませんが、わずかな希望にかけて、常識を打ち破るような支援策が今こそ必要なのかもしれません。
さて、少しハードな解説が続きましたが、他の配置も見ていきましょう。
2024年秋分|広い世界に視野を向ける
2024年の秋分図の重要なキーであるアセンダントには双子座の木星が重なっています。
その木星は12ハウスにありますが、5度前ルールという占星術のセオリーを採用すると、1ハウスに滞在する木星ともいえます。
1ハウスは、個人のチャートの場合は自分自身を表していますが、四季図では国の状態、国そのものをみることができます。
ラファエル(著)の『マンディーン占星術』(『Manual of Astrology』Raphael)という書物によると、1ハウスにある木星は最も好ましい表示の一つであると記されています。
これは、経済成長の加速、社会全体の発展が促進されるようにも読みとれます。
政治は混乱するけれど、社会全体ではよい変化が訪れたり、経済成長が促されるような出来事があるかもしれません。
最後にもう一度、秋分図のアセンダントを見てみましょう。
アセンダントは双子座の22度に位置しており、ここに当てられているサビアンシンボルは「田舎踊り」です。
双子座21度で限界まで働き過ぎた結果、田舎でのスローライフに憧れるような気持ちに変化して、自分に必要な仕事だけに絞り、しっかり休日を楽しむことを覚えます。
秋分の3ヶ月は、政策や外交問題、山積した問題などたくさんの議論が交わされ、ニュース疲れになってしまうこともあるでしょう。
また、自分ひとりの力ではどうすることもできないと無力感に襲われることもあるかもしれません。
休日は自分本位に過ごして思い切り楽しむことで、未来の扉を開く準備を整えましょう。
双子座はフットワーク軽く、広い世界に飛び出す星座。
今いる場所とは違う新しい場所に赴くことで、あなたをわくわくさせてくれる素敵なものたちと出会い、人生を有意義なものに作り替えていけるでしょう。
そして、好きなことに没頭する時間は、未来を思い描くための貴重な余暇ともなるのです。
時代の流れを良い方向へといざなうために、多角的な視点で考えられるよう視座を高めていきましょう。
冥王星が風の星座である水瓶座に完全に移行する11月20日頃には、新しい風が吹き、少しずつ良い方向へと進んでいくことでしょう。
でも実は他にも、月や金星など、他の星の星座からも、ひとりひとりの自分らしさや才能、運勢が分かるから、チェックしてみてね♪
【まとめ】秋分から3ヶ月の過ごし方
それでは最後に、2024年の秋分図から読み解ける個人に向けての3ヶ月の過ごし方のヒントをまとめておきましょう。
- 既存の枠組みにとらわれないイマジネーションのエネルギーを活用する
今まで見えなかった解決策や道が開けるかもしれない。
- 必要最低限の仕事に集中して、休日は自分本位に過ごす
休日は自分のために使い、好きなことを思い切り楽しむ時間にしましょう。
心身をリフレッシュさせることで、日々のストレスを解消し、エネルギーをチャージすることができる。 - それでも未来をみつめる
未来を見つめ小さな一歩でも進んでいくことで、より良い世界を築くための機会を見い出すことができる。
以上です。
素敵な秋分になりますよう、お祈りしています。