命式や運勢の流れを読む基礎知識を
きちんと学び身につけられる
四柱推命の【五行(ごぎょう)】とは、「木」「火」「土」「金」「水」5つの要素から成り立つものです。
五行の性質や関係性に注目することで、性格の傾向や相性、運気などが占えます。
命式から自分の五行を占う方法や、五行のバランスが偏っている場合の読み解き方も解説しているので、五行についてしっかり深めていきましょう。
Contents
【五行説】の特徴と5つの要素
四柱推命では【五行説(ごぎょうせつ)】をもとに、性格の傾向や相性などを占うことができます。
五行説とは、木(き)・火(ひ)・土(つち)・金(きん)・水(みず)の5つの要素でこの世の全てが成り立っているという考え方です。
太古の中国で生まれた自然思想で、陰陽説と融合した「陰陽五行説」としても知られており、政治や天文、歴史など、広い分野に影響を与えてきました。
五行説では木・火・土・金・水(もく・か・ど・ごん・すい)の性質に注目し、同じ性質のもの同士や、異なる性質のもの同士の関係を解釈していきます。
五行 | 象徴 |
木(き) | 植物、生命を宿すもの |
火(ひ) | 炎、熱いもの、光り輝くもの |
土(つち) | 大地、地球 |
金(きん) | 鉱物、石、硬いもの |
水(みず) | 水、流れるもの、生命の源 |
火は熱く燃える炎、水は絶えず流れる水というように、5つの要素はそれぞれ異なる特徴があります。
このような五行説の考え方をもとにして、四柱推命の命式で自分や占いたい人の五行を調べると、性格の傾向や相性などを読み解くことができるのです。
えつこ先生、ボクも自分がどの五行を持っているのか知りたいです!
次は五行の調べ方について解説していきますね。
あなたの【五行】はなに?命式で五行を調べよう
四柱推命の命式から、あなたの五行を調べる方法をお伝えします。
まずお手元にあなたの命式をご用意ください。
もちろん無料です。
次に、命式で下の丸印の部分を確認しましょう。
ここに書かれている漢字が、あなたが持っている五行(木・火・土・金・水)です。
次からは、命式でそれぞれの場所が何を表しているのか解説しますね。
命式の【柱】でみる五行の意味
五行がどの柱にあるかによって、あなたが持つ五行の意味合いも変わってきます。
それぞれの柱からわかることは次のとおりです。
- 年柱:家系から引き継いだもの・天から与えられた才能
- 月柱:仕事
- 日柱:プライベート・恋愛
命式の【干支】でみる五行の意味
命式に書かれている五行は、それぞれの柱の【干支(かんし)】と対応しています。
干支とは【十干(じゅっかん)】と【十二支(じゅうにし)】の組み合わせです。
十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)と十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)は、それぞれに五行を持っていて、
命式では十干の五行が左上に、十二支の五行が右下に記載されています。
甲(きのえ)は「木」の五行で、戌(いぬ)は「土」の五行…と読み解けますよ。
では自分の性格や誰かとの相性を知りたいときは、「自分の本質」を示す日干の五行に注目するといいんですね。
次からは五行の性質や、各五行を持つ人の性格の傾向などを見ていきましょう。
日干などの星を使って、自分の隠れた強みを発掘する方法を伝えていくよ!
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五行の性質|木・火・土・金・水で【性格の傾向】を占おう
五行(木・火・土・金・水)の性質や、それぞれの五行を持つ人の性格の傾向などを解説していきます。
今回は、四柱推命の中でも「自分の本質を表す重要な星」とされる日柱の十干【日干(にっかん)】に注目して見ていきましょう。
自分の日干の五行がどれか確認して、当てはまる五行のところを見てみてくださいね。
五行【木(き)】まっすぐにすくすくと成長していく
五行の【木(き)】は、木や植物など、自然界で生命を宿すものを象徴しています。
木の五行を持つ人は、とてもまっすぐな性格です。
樹木や草花が天に向かってすくすく育つように、向上心に恵まれ大きく成長できる可能性を秘めています。
自分の信念を大切にするため、ときに頑固な一面が現れるかもしれませんが、その一途な姿に多くの人が惹きつけられるでしょう。
みんなを支えるリーダーとして頼りにされることも。
木の五行の十干は、大樹を表す陽タイプの【甲(きのえ)】と、草花を表す陰タイプの【乙(きのと)】です。
五行【木】が表すもの
- 季節:春
- 方位:東
- カラー:青・緑
- 1日の時間帯:朝
- 五常:仁(相手を想う気持ちを養う)
五行【火(ひ)】理想に向かって情熱的に行動する
五行の【火(ひ)】は、炎や太陽など、熱いものや光り輝くものを象徴しています。
火の五行を持つ人は、情熱的な性格です。
燃え盛る炎のようにめらめらと心に熱意をともし、自分の理想に向かって前進することができます。
直感的な判断が得意で、ピンときたらすぐに何かをやってみるような行動力にも恵まれています。
明るくピュアな雰囲気を持つ人が多く、周囲からの注目を集めやすいでしょう。
火の五行の十干は、太陽を表す陽タイプの【丙(ひのえ)】と、灯火を表す陰タイプの【丁(ひのと)】です。
五行【火】が表すもの
- 季節:夏
- 方位:南
- カラー:赤
- 1日の時間帯:昼
- 五常:礼(礼儀・礼節をわきまえる)
五行【土(つち)】じっくり粘り強く穏やかに育てる
五行の【土(つち)】は、山や土壌など、大地や地球そのものを象徴しています。
土の五行を持つ人は、温和で粘り強い性格です。
長い年月をかけて生命を育む大地のように、忍耐強く物事に取り組み、大きな実りを手にすることができます。
思いやりがあって情も深く、他者を育てることが得意なタイプ。
器用に立ち回るよりも、着実な方法で慎重にじっくりと目標を成し遂げることが多いでしょう。
土の五行の十干は、山を表す陽タイプの【戊(つちのえ)】と、田んぼを表す陰タイプの【己(つちのと)】です。
五行【土】が表すもの
- 季節:季節の変わり目にあたる土用の期間
- 方位:中央
- カラー:黄
- 1日の時間帯:午後
- 五常:信(誠実さを育む)
五行【金(きん)】強い意志で才能を磨き上げる
五行の【金(きん)】は、刃物や鉱石など、固いものや鉱物を象徴しています。
金の五行を持つ人は、とても意志が強い性格です。
刀や宝石をピカピカに磨き上げるように、妥協することなく自分の才能やこだわりを鍛えられる強さを持っています。
自他ともに厳しく、負けず嫌いな一面もありますが、意志を貫き通すストイックな姿に周囲から「尊敬できる人」として敬われることも。
自分の信念を原動力に努力を続け、大きな成果を手にするでしょう。
金の五行の十干は、刀を表す陽タイプの【庚(かのえ)】と、宝石を表す陰タイプの【辛(かのと)】です。
五行【金】が表すもの
- 季節:秋
- 方位:西
- カラー:白
- 1日の時間帯:夕方
- 五常:義(善悪を区別する)
五行【水(みず)】知性を使い柔軟に動く
五行の【水(みず)】は、海や雨など、生命の源となる流れるものを象徴しています。
水の五行を持つ人は、柔軟で知的な性格です。
形なく流れ動く水のように、状況に合わせて臨機応変に行動できる対応力があります。
理性的で落ち着きがあり、他者の気持ちを汲み取る才能にも恵まれているため、人気者になりやすいでしょう。
物事を柔軟に捉え、世の中にとって必要な視点を与えられる人です。
水の五行の十干は、海を表す陽タイプの【壬(みずのえ)】と、雨を表す陰タイプの【癸(みずのと)】です。
五行【水】が表すもの
- 季節:冬
- 方位:北
- カラー:黒
- 1日の時間帯:夜
- 五常:智(聡明さを育む)
四柱推命【五行】の関係性と相性|相生・相剋・比和
木・火・土・金・水の五行はそれぞれに影響を及ぼし合い、五行の組み合わせごとに関係性が生じます。
四柱推命で注目する五行の関係性は、主に次の3つです。
- 相生(そうしょう)
- 相剋(そうこく)
- 比和(ひわ)
それぞれ解説していきますね。
【相生(そうしょう)】生み出し循環する関係
五行の【相生(そうしょう)】とは、一方の五行が、もう一方の五行を生み出す関係です。
五行の「行」は「めぐる」という意味を持ち、木→火→土→金→水→木……の順番で循環していると考えられています。
木は燃えて火を生み、火は燃えて灰は土に還るというように、1つの五行が次の五行に力を与える関係性です。
木と火(木生火) | 木は燃えて火を生む |
火と土(火生土) | 火が燃えて灰は土に還る |
土と金(土生金) | 土を掘って金を得る |
金と水(金生水) | 金属の表面に水が生じる |
水と木(水生木) | 水は木を育てる |
相生の関係が見られる場合、エネルギーがうまく循環していると捉えることができるため、助け合ったり何かを与えられたりしやすい関係になると解釈できます。
生み出して育てて、成長したら次にまた何かを生み出しながら循環していくんですね。
スムーズにエネルギーが流れる関係と言われているよ。
次の相剋は、相生とはまた異なる関係性ですよ。
【相剋(そうこく)】加工して活かす関係
五行の【相剋(そうこく)】とは、一方の五行が、もう一方の五行を攻撃する関係とされます。
優しい四柱推命では、加工して活かす関係と解釈しています。
下の図の中央部分が相剋の関係を表し、矢印の元になっている五行が、矢印の先になっている五行を剋す。
矢印の先になっている五行は、矢印の元になっている五行に剋される、という関係です。
木と土(木剋土) | 木は土の養分を吸い取る |
土と水(土剋水) | 土は水を汚す |
水と火(水剋火) | 水は火を消す |
火と金(火剋金) | 火は金属を溶かす |
金と木(金剋木) | 金物は木を切る |
水は火を消し、火は金属を溶かすように、一方のエネルギーを弱める作用もありますが、形を整えたり行き過ぎたものを制御したりする関係でもあります。
ただ、木が切られることなく成長し続けるとどうなると思いますか?
そうすると地面が健康な状態を維持するのは難しそうですね。
地面に栄養が行き渡らないと力強い根がはれなくて、弱々しい木になってしまうよ。
相剋って一方的に攻撃されてしまうイメージを持っていましたが、こうやって考えてみると必要な関係なんだなって思います。
相剋を「よりよい状態になる機会を与えてくれる関係」と捉えて、活かしていけるといいですね。
【比和(ひわ)】性質を強め合う関係
五行の【比和(ひわ)】とは、同じ五行が重なる関係です。
木と木、火と火など、同一の五行同士、お互いの性質を強め合います。
単純にパワーアップしていいなと思っていました。
次からは、五行のバランスについて解説していきます。
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命式の【五行のバランス】が偏っている場合の読み解き方
四柱推命の命式では、五行のバランスが偏っている場合があります。
偏っている五行の性質が個性として現れやすい一方で、特定の五行が多かったり少なかったりすると、エネルギーが上手に循環できなくなってしまいます。
特定の五行だけが多い、または少ないと、エネルギーの流れが滞る箇所ができてしまい、乱れや不調が出てくると考えられます。
もし五行のバランスが偏っている場合は、足りないところは補い、多すぎるところは控えながら、整えていくとよいでしょう。
この場合、何を補えばバランスが整うのでしょうか…?
下の図を見てみましょう。
火と水の五行は持っていないよ。
だけど火は土を生んで増やすことになるから、最初は水を補ったほうがよいのでしょうか。
たっちゃんは木と金も1つずつ持っているので、その先の水を補うことでバランスが整いやすくなると思います。
水を補ったら火が燃えにくい状態になるから、そこで火を取り入れるとよさそうですね。
よい感じに五行のバランスを捉えられてきたね。
ただ……。
それぞれの五行に関連する一例をご紹介するので、生活の中に取り入れてみてくださいね。
- 【木】の五行の補い方
木に触れる・森林浴・花を飾る - 【火】の五行の補い方
日光浴・月光浴・アロマキャンドルを灯す - 【土】の五行の補い方
ガーデニング・土に触れる・登山・家庭菜園 - 【金】の五行の補い方
貴金属や宝石を身につける - 【水】の五行の補い方
泳ぐ・水に触れる・こまめに水分補給をする
四柱推命の占いは【陰陽五行説】がもとになっている
ここまでは五行説をベースに、五行の特徴や性質についてお伝えしました。
より四柱推命について深めたい人は、五行説と【陰陽説(いんようせつ)】を融合した、【陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)】にも触れてみましょう。
陰陽五行説は、古代の中国で生まれた四柱推命のもとになる考え方です。
この世のすべてのものは五行と陰陽に分けられるという思想で、暦や行事、習わしなど、現在の私たちの生活にも広く影響を与えています。
五行説は先ほど解説したので、ここからは陰陽説についてお伝えしていきます。
【陰陽説】の特徴と陰陽のイメージ
【陰陽説(いんようせつ)】は、この世の全てのものを「陰(いん)」と「陽(よう)」に分けて捉えようとする考え方です。
中国では「陰」と「陽」の概念が紀元前6世紀には誕生していたと伝えられており、古くからあらゆる万物を解釈するための原理として用いられてきました。
陰陽説において、陰陽は以下のようなものを象徴しています。
- 陽
大きい・動・主体・暑さ・熱・温かさ・明るさ・日向
外に向かう性質を持つ - 陰
小さい・静・客体・寒さ・冷たさ・暗さ・日陰
内に向かう性質を持つ
陰陽は相反した要素を持っていますが、対立や優劣を表すものではありません。
陽があるから陰があり、陰があるから陽があるというように、お互いに助け合いながら成立している関係です。
陰陽の性質を思い浮かべてみると、それぞれなくてはならない要素であることがわかります。
この陰陽と、先ほどの五行が組み合わされたものが陰陽五行思想。
そして、四柱推命の土台とも言える考え方なんです。
自分の本質を表す星と聞いて気になっていました。
陰陽五行の考え方を使って、四柱推命でより深く自分を知ることができますよ。
日干以外の星も使って、四柱推命を実践的に学べるよ。
命式や運勢の流れを読む基礎知識を
きちんと学び身につけられる
下の記事から自分に合いそうな学び方を探してみるのもいいですね。