命式や運勢の流れを読む基礎知識を
きちんと学び身につけられる
この記事では、四柱推命の【乙(きのと)】の意味や、日干と十二支別の性格、日干が乙(きのと)の人との相性などを解説します。
日干に乙(きのと)を持つ人の性格や仕事、恋愛から相性まで、さまざまな観点から解説をしていきます。
さらに、日柱干支の組み合わせによる性格についても触れているので、乙(きのと)についてしっかり深めていきましょう。
Contents
四柱推命【乙(きのと)】は十干のひとつで【木の陰】タイプ
四柱推命では、生まれた日の【干支(かんし)】から自分の「生まれ持った性質」や「運気の傾向」などを読み解いていきます。
干支とは【十干(じゅっかん)】と【十二支(じゅうにし)】の組み合わせです。
十干には「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の10種類があります。
十干は図のように、自然界にある「木」「火」「土」「金」「水」5つの要素(五行)で表されます。
さらに、それぞれ「陰」と「陽」から成り立ちます。
乙(きのと)は、「木」の「陰」タイプの十干です。
乙(きのと)を表す五行は「木」、陰陽は「陰」です。
五行 | 陰陽 | 干(かん) |
木 | 陽 | 甲(きのえ) |
陰 | 乙(きのと) | |
火 | 陽 | 丙(ひのえ) |
陰 | 丁(ひのと) | |
土 | 陽 | 戊(つちのえ) |
陰 | 己(つちのと) | |
金 | 陽 | 庚(かのえ) |
陰 | 辛(かのと) | |
水 | 陽 | 壬(みずのえ) |
陰 | 癸(みずのと) |
十干は、属する五行と陰陽のタイプから特徴づけられます。
乙(きのと)の「木」と「陰」にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
【乙(きのと)】のイメージは【しなやかに広がり伸びる草花】
乙(きのと)は、自然物で例えるならしなやかに広がり伸びていく草や花のイメージです。
乙(きのと)の五行は「木」です。
陰陽は「陰」タイプで、陰は「小さい・静・客体・寒さ・冷たさ・暗さ・日陰」などを象徴します。
「木」と「陰」の性質を組み合わせると、可憐で柔軟に成長する草花のようなイメージになります。
日干【乙(きのと)】で読み解く【あなたの本質や性格の土台】
この記事では【日干(にっかん)】に注目します。
命式の日柱の干支から、日干を確認しましょう。
日干は、下の命式の赤丸の部分です。
日干をチェックしてみてくださいね。
日干は命式の中心となる重要な星で、あなたの本質的な性質や性格を表します。
では、日干が「乙(きのと)」の人の本質や性格の土台について見ていきましょう。
動画でわかりやすく伝えているから、初心者でも楽しく四柱推命を学べるよ。
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日干【乙(きのと)】の意味|性格・仕事・恋愛・著名人
乙(きのと)を象徴するキーワード
思いやり・柔軟・協調性がある・癒しキャラ・内面はたくましい
【乙(きのと)】は、陰陽五行で「木」の「陰」タイプです。
とても温厚で、周囲と協調しながら物事を成し遂げることができる性質を持っています。
【乙(きのと)】の基本性格
日干が【乙(きのと)】の人は、ソフトな人当たりで、穏やかな性格。
協調性に優れ、周りと調和しながら物事を進めることができるため、チームの中で欠かせない存在となるでしょう。
乙(きのと)さんは、野に咲く草花のように、可憐で優しいイメージです。
一見か弱そうに思えますが、大地に根を張るような芯の強さを持っています。
他人と衝突することなく、いつも穏やかに接しながら、全体の調和を大切にする人です。
一方で、自己主張はあまり得意ではないかもしれません。
誰かの後ろでそっとサポートをするような、二番手や裏方のような立場が落ち着くでしょう。
外側に対してアピールすることはなくても、実は自分の中での好き嫌いはハッキリしています。
反対の意見がある場合でも、あえて口には出さないタイプ。
乙(きのと)さんは、ハラハラするような勝負事や失敗はできるだけ避けたいと思っています。
コンクリートの割れ目から顔を出す雑草のように、持ち前の忍耐力や粘り強さを活かしながら、無理せずマイペースに進んでいくといいでしょう。
そうすることで、乙(きのと)さんならではの柔らかで優しい魅力がさらに発揮されていきます。
【乙(きのと)】の仕事や適職
乙(きのと)さんは、誰かを裏からサポートするような仕事で力を発揮します。
自分がリーダーとなってグイグイ引っ張っていくような働き方は少々苦手。
自ら表に立つような仕事ではなく、周りを支えるようなポジションが落ち着くでしょう。
乙(きのと)さんは人と協力しながら物事を進めるのが得意なので、パートナーとも協力して互いに仕事をがんばることで、より一層パワフルに動くことができますよ。
また、安定感のある会社や組織に属することで、精神的な安心感を得られます。
その場合も、バリバリとキャリアアップを狙うより、自分の心地よい環境で、周りと助け合うような働き方がピッタリと言えるでしょう。
パワフルな売り込みを要求される営業職よりも、オフィスでコツコツと仕事を進めることができる事務職などのほうが得意なようです。
あるいは、自宅でハンドメイド作品を作って販売したりすることも得意かもしれません。
安心して働ける環境を整えることが、乙(きのと)さんが活躍するために大切だと言えるでしょう。
【乙(きのと)】の恋愛
慎ましく、相手への気遣いができる乙(きのと)さんは、癒し系や愛されキャラといったイメージ。
つい守ってあげたくなるようなタイプなので、異性からアプローチされることも多いでしょう。
恋愛では、あらかじめ人となりを知ったうえで、1人の人と誠実なお付き合いをしたいと思っています。
運命的な出会いよりも、友人からの紹介や職場での知り合いなど、信頼できるつながりからお付き合いに発展することが多いでしょう。
一時の遊びのような交際ではなく、結婚後のこともしっかり考えた、地に足の着いたお付き合いとなりそうです。
乙(きのと)さんにとって、浮気やスキャンダラスな関係はもってのほか。
相手には頼りがいや安定感、真面目さを求めるでしょう。
【乙(きのと)】を持つ著名人
長嶋一茂・大島美幸(森三中)・篠原ともえ・孫正義・伊達政宗・桂小五郎・本田宗一郎・水木しげる・稲葉浩志・ジョンレノン・柴崎コウ
日干【乙(きのと)】と【十二支】の組み合わせで読む性格
日干【乙(きのと)】の性質を読み解くだけでも、自分についての理解は深まりますが、
さらにコアな本質に触れたい方は、日柱の【十二支(じゅうにし)】にも注目してみましょう。
乙(きのと)と十二支を組み合わせて読み解くことで、さらに自分の本質へ近づくことができます。
命式ではこの部分をチェックします。
上の命式では「戌」が十二支になります。
乙(きのと)と十二支の組み合わせは、次の6パターンです。
- 乙丑(きのとうし)
- 乙卯(きのとう)
- 乙巳(きのとみ)
- 乙未(きのとひつじ)
- 乙酉(きのととり)
- 乙亥(きのとい)
それぞれの組み合わせが持つ性格についてお伝えしていきます。
【乙丑(きのとうし)】の性格
日干が【乙(きのと)】で、日柱の十二支が【丑(うし)】の人は、穏やかで忍耐強いタイプ。
大人しく控えめで、とても粘り強い人です。
激しい感情を表に出すことはめったになく、やるべきことをマイペースに黙々とこなしていきます。
普段はのんびりとしており、慎重でやや腰が重いところがありますが、いざというときは持ち前の芯の強さを発揮して、周りを勇気づけることも。
困難な状況でも最後まであきらめず、粘り強く目標へ向かっていくでしょう。
【乙卯(きのとう)】の性格
日干が【乙(きのと)】で、日柱の十二支が【卯(う)】の人は、几帳面な優等生タイプ。
真面目で礼儀正しいので、周囲から頼りにされることも多いでしょう。
明るく社交的で、温厚な性格ですが、内側には強いこだわりを秘めています。
完璧主義な一面があり、緻密な作業も最後まできっちりとこなそうとするでしょう。
そのため、つい1人で抱え込んでしまうところがあり、頑張りすぎてしまうことも。
外側は柔らかいながらも内側には頑固さがある、そんな二面性が魅力と言えるでしょう。
【乙巳(きのとみ)】の性格
日干が【乙(きのと)】で、日柱の十二支が【巳(み)】の人は、バランス感覚に優れた頑張り屋さんです。
明るく人当たりのよい性格で、美的センスやバランス感覚にも優れています。
社交的で、スマートな振る舞いができるタイプです。
頭の回転が速く、チャレンジ精神も旺盛で、ビジネスの分野で成功する人もいるでしょう。
一方で、少し神経質なところがあり、周囲の目を気にしすぎてしまうことも。
周囲とあまり比較せず、繊細さを上手くセルフケアするとよいでしょう。
【乙未(きのとひつじ)】の性格
日干が【乙(きのと)】で、日柱の十二支が【未(ひつじ)】の人は、粘り強い人情派。
何か1つのことに辛抱強く取り組むのが得意で、勉強や研究も熱心に継続できる人です。
人付き合いや交際においても、心に決めた人と長く付き合っていくことができます。
人情に厚く、家族運にも恵まれることが多いでしょう。
また、気持ちの切り替えが早いところがあり、嫌なことがあってもすぐに割り切ることができます。
波風を立たせず、上手く受け流すのが得意なタイプです。
【乙酉(きのととり)】の性格
日干が【乙(きのと)】で、日柱の十二支が【酉(とり)】の人は、瞬発力バツグンの楽天家です。
イエスかノーか、直感で判断することが多いかもしれません。
持続することはちょっぴり苦手ですが、ひとたび決断すれば「何とかなる」精神でゴールまで走ることができる行動力があります。
負けず嫌いな一面がありますが、子どものように素直な性格なので、周りとのわだかまりを抱えることはありません。
愛想がよく、世話好きなところもあるため、親しみやすいタイプと言えるでしょう。
【乙亥(きのとい)】の性格
日干が【乙(きのと)】で、日柱の十二支が【亥(い)】の人は、どっしりとした自信家です。
何があってもあきらめずにトライしていくパワーや、ひとつのことを極められる能力を秘めています。
頑固な面もありますが、器が大きく、多少のトラブルでは動じないため、周囲から頼りにされることも多いでしょう。
自分の能力や実績に自信を持っていますが、周りにひけらかすようなことはしません。
あくまで目立たずに、直感に従って行動していきます。
情に流されずに的確な判断をするような、クールな一面も持っています。
命式や運勢の流れを読む基礎知識を
きちんと学び身につけられる
日干【乙(きのと)】の人との相性を読み解く|他の日干との相性
四柱推命では、日干同士の組み合わせで相性を読み解く方法があります。
五行について詳しく知りたい人はこちらを見てね。
命式ではここの部分をチェックしましょう。
自分の命式
相手の命式
上の命式では「甲(きのえ)」と「癸(みずのと)」になります。
乙(きのと)と日干の組み合わせは、次の10パターンです。
- 乙(きのと) と 甲(きのえ)
- 乙(きのと) と 乙(きのと)
- 乙(きのと) と 丙(ひのえ)
- 乙(きのと) と 丁(ひのと)
- 乙(きのと) と 戊(つちのえ)
- 乙(きのと) と 己(つちのと)
- 乙(きのと) と 庚(かのえ)
- 乙(きのと) と 辛(かのと)
- 乙(きのと) と 壬(みずのえ)
- 乙(きのと) と 癸(みずのと)
それぞれの相性を解説していきます。
【乙(きのと)】と【甲(きのえ)】の相性
【乙(きのと)】と【甲(きのえ)】は、五行は同じ「木」の陰と陽で、樹木と草の関係です。
どちらも植物ですが、ツタが幹に絡みつくように、乙(きのと)さんが甲(きのえ)さんに頼りがちになることが多いかもしれません。
甲(きのえ)さんのまっすぐな力強さと、乙(きのと)さんの柔軟な優しさを上手く調和させながら協力できると、よいパートナーになれるでしょう。
【乙(きのと)】と【乙(きのと)】の相性
【乙(きのと)】と【乙(きのと)】は、草や花を表す、同じ性質の組み合わせです。
似たもの同士で気が合い、助け合ったり励まし合ったりできる仲のよい関係ですが、雑草が他の草と競い合うようなライバル関係になってしまうことも。
似ているからこそ違う部分を活かし、お互いの役割分担をしっかり意識しながら、協力し合うとよいでしょう。
【乙(きのと)】と【丙(ひのえ)】の相性
【乙(きのと)】と【丙(ひのえ)】は、草花と太陽の組み合わせ。
草花にとって日の光はなくてはならない存在のように、お互いを高め合える関係です。
ただ、日差しが強すぎると草花は枯れてしまうこともあります。
乙(きのと)さんの優しい性質を傷つけないよう、丙(ひのえ)さんが気を配りながら、2人のペースを守りつつ接するとよい関係を築けるでしょう。
【乙(きのと)】と【丁(ひのと)】の相性
【乙(きのと)】と【丁(ひのと)】は、草花と、ともし火の関係です。
草花を燃やすことで、ともし火がパワーを得られるような、相乗効果のあるよい関係です。
ただ、火の勢いが強いと、草はあっという間に燃え尽きてしまいます。
乙(きのと)さんが丁(ひのと)さんに尽くしすぎて疲れてしまわないよう、距離感を大切に付き合うとよいでしょう。
【乙(きのと)】と【戊(つちのえ)】の相性
【乙(きのと)】と【戊(つちのえ)】は、草花と、山の組み合わせ。
乙(きのと)さんにとって、戊(つちのえ)さんは頼りになる存在であり、自分を引き立ててくれる相手です。
子どもと父親のような関係になりやすいため、乙(きのと)さんは戊(つちのえ)さんに頼りすぎたり、逆に反抗的になりすぎたりしないよう、自立心を大切にするとよいでしょう。
【乙(きのと)】と【己(つちのと)】の相性
【乙(きのと)】と【己(つちのと)】は、草花と、畑の土の組み合わせ。
乙(きのと)さんと己(つちのと)さんはお互い養分となり、パワーが循環するため、とても相性がよい関係と言えるでしょう。
ギブアンドテイクの理想の関係ですが、それを「当たり前」と思わないことも大切です。
感謝の気持ちを忘れずにいることで、さらに親しい関係を築いていけます。
【乙(きのと)】と【庚(かのえ)】の相性
【乙(きのと)】と【庚(かのえ)】は、草花と、それを刈り取る鎌の関係です。
雑草を適度に刈り取ることで庭が整うように、庚(かのえ)さんが乙(きのと)さんを上手にリードし、引き立てるようにすると良好な関係を築けるでしょう。
ただ、庚(かのえ)さんが強すぎると、乙(きのと)さんは萎縮してしまうことがあるので、庚(かのえ)さんは行いが一方的にならないように気をつけましょう。
【乙(きのと)】と【辛(かのと)】の相性
【乙(きのと)】と【辛(かのと)】は、草花と宝石の関係です。
辛(かのと)さんは乙(きのと)さんにとって上司や先輩のような存在で、辛(かのと)さんのために乙(きのと)さんがあれこれと尽くす関係になりがちです。
お互いが繊細なタイプなので、思わぬ言動がきっかけで傷つくこともあるかもしれません。
思いやりを持ちながら、穏やかに接し合うことを意識するとよいでしょう。
【乙(きのと)】と【壬(みずのえ)】の相性
【乙(きのと)】と【壬(みずのえ)】は、草花と、海や湖の関係。
睡蓮が湖に浮かんで咲くように、乙(きのと)さんにとって壬(みずのえ)さんは自分を育ててくれる母親のような存在です。
壬(みずのえ)さんは乙(きのと)さんを優しくサポートしてくれますが、甘えすぎには気をつけましょう。
精神的に自立する関係を築くことが、さらに絆を深めるためのポイントになります。
【乙(きのと)】と【癸(みずのと)】の相性
【乙(きのと)】と【癸(みずのと)】は、草花と、雨水の関係。
植物に恵みの雨が降り注ぐように、癸(みずのと)さんは乙(きのと)さんを育ててくれます。
乙(きのと)さんのよさを引き出してくれながら、相乗効果で能力を発揮し合える関係です。
ただ、行きすぎてしまうと癸(みずのと)さんは過干渉気味になり、乙(きのと)さんが息苦しさを感じるかもしれません。
乙(きのと)さんは癸(みずのと)さんに頼りすぎないよう、時には距離を置きつつ、心地よい関係を築いていくとよいでしょう。
日干以外の星を使って、四柱推命を実践的に学べるよ。
命式や運勢の流れを読む基礎知識を
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