命式や運勢の流れを読む基礎知識を
きちんと学び身につけられる
この記事では、四柱推命の【偏官(へんかん)】の意味や性質などを解説します。
通変星に偏官(へんかん)を持つ人の性格や適職、恋愛から相性まで、さまざまな観点からお伝えしていきます。
さらに、命式の位置による偏官(へんかん)の意味についても触れているので、偏官(へんかん)についてしっかり深めていきましょう。
Contents
【偏官(へんかん)】は通変星のひとつで【実行力の星・型破り派の星】
四柱推命では、生まれた日から【十干(じゅっかん)】と【十二支(じゅうにし)】を導き出し、その組み合わせから【通変星(つうへんせい)】を導き出していきます。
通変星とは、自分が持って生まれた強みや才能を表す星です。
通変星は「比肩・劫財・食神・傷官・正財・偏財・正官・偏官・印綬・偏印」の10種類。
それぞれの星の性質によって、下のように分類されます。
星のグループ | 正統派の星 | 型破り派の星 |
自我の星 | 比肩(ひけん) | 劫財(ごうざい) |
表現の星 | 食神(しょくじん) | 傷官(しょうかん) |
財の星 | 正財(せいざい) | 偏財(へんざい) |
実行力の星 | 正官(せいかん) | 偏官(へんかん) |
知性の星 | 印綬(いんじゅ) | 偏印(へんいん) |
通変星は、属する星のグループと、「正統派」と「型破り派」どちらのタイプかから特徴づけられます。
偏官(へんかん)の「実行力の星」と「型破り派の星」にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
通変星【偏官】は周りを巻き込みながらスピーディーに成し遂げる星
通変星の【偏官(へんかん)】は、「実行力の星」であり「型破り派の星」です。
「実行力の星」は、「責任感が強く物事を成し遂げること」を大切にしている星。
また「型破り派の星」は、物事に対してあまり人が思いつかないような方法で取り組んでいく性質を表します。
「実行力の星」と「型破り派の星」の性質を組み合わせると、周りを巻き込みながらスピーディーに成し遂げるイメージになります。
同じ星のグループでもタイプが異なると、また違った特徴が現れてきそうです。
例えば、偏官(へんかん)と正官(せいかん)は同じ「実行力の星」なので、責任感や成し遂げることを大切にしているところは一緒。
ただ正官(せいかん)は「正統派の星」なので、今までにない発想でアプローチする偏官(へんかん)とは異なり、正攻法で取り組むタイプ…という違いがあるんですよ。
あなたの命式に【偏官】はある?通変星を調べよう
この記事では、命式の「通変星」「蔵干通変星」欄に注目します。
下の太枠部分に書かれている星が、あなたの持っている通変星です。
もちろん無料です。
あなたの命式に偏官(へんかん)はありましたか?
次からは、偏官(へんかん)を持つ人の基本的な性質について解説していきます。
四柱推命【偏官】の意味|性格・仕事・恋愛・運勢・著名人
【偏官(へんかん)】は、「実行力の星」であり「型破り派の星」です。
周りを巻き込みながらスピーディーに成し遂げるような性質を持ち、責任感・人情・革命がテーマになります。
【偏官】の基本性格
【偏官(へんかん)】を持つ人は、情に厚いリーダータイプです。
あふれる情熱で周囲をまとめあげ、目標達成に向かって前進するエネルギーとスピーディーさを持ちあわせています。
独立心が強い偏官(へんかん)は、指示を受けて動くよりも自分の力で困難を突破するほうが力を発揮しやすいでしょう。
同時に人に頼られるのも好きなので、周囲を上手に巻き込み、チーム一丸という状況を作り出すのが得意です。
そんな偏官(へんかん)は、自分の仲間を大切にする情に厚い一面も魅力的。
とても面倒見がよく、大切な人たちが困っているときには迷わず救いの手を差し伸べ、あれこれと世話を焼きます。
義理堅い性格でもあるので、自分が助けられたときには丁寧にお返しをしようとする面も。
注目をあびるのは好きですが、そのために手柄を横取りするなどの不義理を働くこともないので、目上の人からも信頼されます。
人を率いて0から1を生み出すときに絶大なパワーを発揮する、それが偏官(へんかん)の特徴です。
【偏官】の仕事・適職
リーダータイプの【偏官(へんかん)】を持つ人は、仕事でも自分が裁量を持てる場面で特に活躍します。
出世にはそれほど関心を抱かずに「自分が動きたいようにできるか」という視点を大切にするため、プロジェクトを任せてもらえるような環境がおすすめです。
チームを率いるのが得意な偏官(へんかん)ですが、細かい作業は少し苦手。
集団を上手く動かすことができる力を活かして、苦手な作業は周りの人に助けてもらえるようにしておくと働きやすいでしょう。
仕事の成果が形としてはっきり残るような仕事で活躍しやすいので、建築業やイベントの運営・企画などが得意な傾向にあります。
また、自分で考えながら働くほうが実力を発揮しやすいため、職人などの技術職もぴったりです。
【偏官】の恋愛
行動力にあふれる【偏官(へんかん)】ですが、恋愛に関しては慎重派です。
とても人情家で、自分が信用した人と愛を深めようとします。
そのストレートな愛情に、相手は喜びを覚えるでしょう。
相手を思いやる気持ちが深い分、軽はずみは言動は控えることが多く、好きな人へのアプローチもなかなかできないことがありそうです。
恋の進展もゆっくりなケースが多いかもしれません。
ですが無事に結ばれると、持ち前の愛情深さで相手を大切にします。
また、偏官(へんかん)は男女問わず面倒見がよい性格なので、末っ子タイプの人に好かれやすい傾向も。
自分のなかに理想の恋愛・結婚ビジョンを明確に持っていることが多いため、理想が一致する、または理解してくれる人と結ばれると、穏やかな恋愛を楽しめそうです。
【偏官】の運勢・開運ポイント
【偏官(へんかん)】を持つ人の素晴らしい才能は、自分だけでは困難なことも、チームの力を最大限に発揮させて成し遂げることです。
苦難を乗り越える強さに恵まれており、仕事でもプライベートでも充実した日々を送れるでしょう。
ただ、リーダーとしての気質が強まりすぎると、周囲の人を管理しすぎてしまう場合もあります。
よかれと思ってしたことが相手の気持ちに沿っていなかった、なんてことも。
愛情深い偏官(へんかん)は、自分の好意を受け入れてもらえなかったとき、人一倍傷ついてしまうことがあるかもしれません。
しかし、自分と同じように相手にも大切にしている価値観があります。
人それぞれの考え方を尊重する姿勢を再認識することで、リーダーとしてさらに人望を得られるようになるでしょう。
ときには忍耐強く人の成長を見守りながら、周囲と力を合わせて前進していこうね。
【偏官】の著名人
笑福亭鶴瓶・毛利衛 ・GACKT・福山雅治・大泉洋・野田聖子・中島美嘉・水卜麻美・
前田敦子・芦田愛菜
柱の意味から【偏官】を深めよう|年柱・月柱・日柱
通変星の【偏官(へんかん)】は、命式に現れる場所によって、読み解けることが変わってきます。
ただ、下の太枠部分のどこにあるかによって、偏官(へんかん)の影響が強く出やすいポイントがわかるんだ。
- 年柱にある通変星からわかること :あなたの第一印象
- 年柱にある蔵干通変星からわかること:あなたが天から与えられたり家系から引き継いでいる才能
- 月柱にある通変星からわかること :仕事のスタイル
- 月柱にある蔵干通変星からわかること:自然とできてしまう得意なことや適職
- 日柱にある蔵干通変星からわかること:持って生まれた本質的な性格
1から5の場所に「偏官」がある場合の読み解き方を、ひとつずつご紹介します。
1【年柱】の【通変星】に偏官がある場合
年柱の通変星からわかることは、あなたの第一印象です。
ここに【偏官(へんかん)】がある人は、明るく元気な印象を持たれやすいでしょう。
活発な雰囲気が魅力で、周囲にエネルギーを与えられる人です。
2【年柱】の【蔵干通変星】に偏官がある場合
年柱の蔵干通変星からわかることは、あなたが天から与えられたり家系から引き継いでいる才能です。
ここに【偏官(へんかん)】がある場合は、「この人についていきたい」と他者に思わせるような独自の空気感を持つ人が多いです。
偏官(へんかん)は権力の星とも言われているため、天性のリーダー気質を兼ね備えている可能性もあります。
3【月柱】の【通変星】に偏官がある場合
月柱の通変星からわかることは、仕事のスタイルです。
ここに【偏官(へんかん)】がある場合、仕事でもリーダーとして周囲を引っ張っていく形で貢献します。
とてもエネルギッシュで、仕事が困難であればあるほど力を発揮できるタイプです。
4【月柱】の【蔵干通変星】に偏官がある場合(中心星)
月柱の蔵干通変星からわかることは、自然とできてしまう得意なことや適職です。
四柱推命では「中心星」と呼ばれる星で、特に重要視します。
ここに【偏官(へんかん)】がある場合、世話好きで周囲をまとめるのが得意です。
人の適正を把握する能力にも長けており、適材適所に人員の配置ができます。
形として残る建築、設計業や、自分の裁量で動きやすいイベント運営、職人業などで能力を発揮しやすいでしょう。
5【日柱】の【蔵干通変星】に偏官がある場合
日柱の蔵干通変星からわかることは、持って生まれた本質的な性格です。
ここに【偏官(へんかん)】がある場合、とても行動的でエネルギッシュな性格になる傾向があります。
学校行事やPTA、業務上のプロジェクトなど、いつもさまざまな案件を抱え忙しい人が多いかもしれません。
他者や自分が属する組織のために動くことへの喜びを感じやすいため、忙しさを楽しみながら、充実した毎日を過ごすことができるでしょう。
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命式に【偏官】が複数ある場合・持っていない場合の読み解き方
命式に【偏官(へんかん)】が複数ある場合の読み解き方についてお伝えします。
この場合、偏官(へんかん)の性質が強まると考えられます。
エネルギッシュな性質に磨きがかかり、行動力が増す人が多いでしょう。
1代で大きな企業を作り上げられるような、大きなエネルギーに恵まれます。
統率力も強まる一方で、「人を自分の思うように動かしたい」と感じやすくなる場面もあるかもしれません。
世話を焼きすぎて部下が成長する機会を失ってしまったり、やや攻撃的になってしまったりする可能性も。
強いエネルギーを上手に使いこなすために、仕事や趣味に没頭してみたり身体を動かすスポーツをはじめたり、自分の好きなことに情熱を注ぐのもおすすめです。
特にチームで行う分野に打ち込むことで、偏官(へんかん)のリーダーシップも活かされるでしょう。
また、偏官(へんかん)を3つ持っている人もいます。
偏官(へんかん)を3つ持っている場合、偏官(へんかん)と兄弟星である【正官(せいかん)】の性質をあわせ持っていると考えられます。
正官(せいかん)の性質が加わることで、着実に計画を実行できるような細やかさが現れやすいでしょう。
周囲に気配りをしながらもやるべきことを成し遂げられる、穏やかなリーダーになりそうです。
1人で責任を背負い込まずに、上手く周りの人たちと協力し合うことで、充実した人生を歩める資質を持っています。
一方で、命式に偏官(へんかん)がない場合、自分が先頭に立ち導くことよりも得意なことがありそうです。
組織やチームなどの統制された環境よりも、自分のペースで動いたりできる環境のほうがやりがいを感じやすいかもしれません。
中心星でみる【偏官】の相性|他の通変星との相性
四柱推命では、月柱の蔵干通変星にある「中心星」を特に重要視します。
中心星同士の組み合わせに注目することで、相性を読み解けます。
命式ではここの部分をチェックしましょう。
自分の命式
相手の命式
上の命式では「比肩」と「印綬」になります。
偏官(へんかん)と通変星の組み合わせは、次の10パターンです。
- 偏官(へんかん) と 比肩(ひけん)
- 偏官(へんかん) と 劫財(ごうざい)
- 偏官(へんかん) と 食神(しょくじん)
- 偏官(へんかん) と 傷官(しょうかん)
- 偏官(へんかん) と 正財(せいざい)
- 偏官(へんかん) と 偏財(へんざい)
- 偏官(へんかん) と 正官(せいかん)
- 偏官(へんかん) と 偏官(へんかん)
- 偏官(へんかん) と 印綬(いんじゅ)
- 偏官(へんかん) と 偏印(へんいん)
それぞれの相性を解説していきます。
【偏官(へんかん)】と【比肩(ひけん)】の相性
中心星が【偏官(へんかん)】の人と【比肩(ひけん)】の人は、エネルギッシュで行動的という共通点がある組み合わせです。
どちらもはっきりとした性格なので、気兼ねない付き合いを楽しめます。
喧嘩したとき感情的になりすぎないように、冷静さと話し合いを忘れない姿勢がよい関係を築く鍵になりそうです。
【偏官(へんかん)】と【劫財(ごうざい)】の相性
中心星が【偏官(へんかん)】の人と【劫財(ごうざい)】の人は、行動力あふれる組み合わせです。
リードすることが得意な偏官(へんかん)と、実は策士な劫財(ごうざい)は、一緒にいることで大きな成果を生み出せます。
それぞれがリードする範囲を決めることで、ちょっとした衝突を避けることができるでしょう。
お互いに情熱的なので前向きな意見交換ができたり、恋愛対象の相手であれば盛り上がる恋が楽しめたりしそうな相性です。
【偏官(へんかん)】と【食神(しょくじん)】の相性
中心星が【偏官(へんかん)】の人と【食神(しょくじん)】の人は、新しい発見を楽しめる組み合わせです。
リーダータイプの偏官(へんかん)は、調和を愛する食神(しょくじん)の考え方に驚くことも多いはず。
正反対の性質を持つ2人ですが、お互いにないものを持っているので、尊重し合えるよいパートナーになれそうです。
特に食神(しょくじん)がサポートに回ると、関係がさらに上手くいきやすいでしょう。
【偏官(へんかん)】と【傷官(しょうかん)】の相性
中心星が【偏官(へんかん)】の人と【傷官(しょうかん)】の人は、少しずつ絆を深めていける組み合わせです。
面倒見がいい偏官(へんかん)と、繊細な感受性に恵まれた傷官(しょうかん)は、異なる性質を持っています。
偏官(へんかん)が傷官(しょうかん)を導き、傷官(しょうかん)が偏官(へんかん)に独創的な視点を与えることで、どんどん可能性が広がるはずです。
心を開くまで少し時間がかかる傷官(しょうかん)ですが、偏官(へんかん)が粘り強く接することで、徐々に距離が縮まるでしょう。
【偏官(へんかん)】と【正財(せいざい)】の相性
中心星が【偏官(へんかん)】の人と【正財(せいざい)】の人は、お互いかかせない存在になれる組み合わせです。
サポートが得意な正財(せいざい)が、偏官(へんかん)を助けてくれるよい相性です。
また正財(せいざい)も、自分のことを認めてくれる偏官(へんかん)は、大切なパートナーに感じられます。
偏官(へんかん)の少しせっかちな面を受けとめられる正財(せいざい)は、偏官(へんかん)にとってかけがえのない存在と言えるでしょう。
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【偏官(へんかん)】と【偏財(へんざい)】の相性
中心星が【偏官(へんかん)】の人と【偏財(へんざい)】の人は、安心感を抱きやすい組み合わせです。
お互いの考えに共感できるところが多く、一緒にいると安らぐような関係を築くことができます。
いい関係を続けるためには、2人でワクワクする時間を共有することがポイント。
一緒に過ごす中で、好奇心を刺激するような体験を取り入れてみるのもおすすめです。
【偏官(へんかん)】と【正官(せいかん)】の相性
中心星が【偏官(へんかん)】の人と【正官(せいかん)】の人は、補い合って前進できる組み合わせです。
どちらもリーダーを担える気質ですが、慎重派の正官(せいかん)が行動的な偏官(へんかん)を手助けする機会を増やすことで、いい関係が続きやすいでしょう。
ペースの違いを実感することもあるかもしれませんが、お互いに足りない視点を補完できるため、尊重し合うことで強力なパワーを生み出せる相性です。
【偏官(へんかん)】と【偏官(へんかん)】の相性
中心星が【偏官(へんかん)】の人同士は、楽しい時間を過ごせる組み合わせです。
同じ性質を持つ者同士、惹かれ合うのが早く関係も発展しやすいでしょう。
ただ、お互いに相手をリードしたい気持ちがあるため、ときに衝突してしまうことも。
共通点を見つけやすい2人なので、譲り合いの精神を発揮すれば、楽しい関係が末永く育まれるはずです。
【偏官(へんかん)】と【印綬(いんじゅ)】の相性
中心星が【偏官(へんかん)】の人と【印綬(いんじゅ)】の人は、とても思いやりがある組み合わせです。
偏官(へんかん)の行動的な面と、印綬(いんじゅ)の愛情を返してくれる面が、互いに好意的に映ります。
リーダータイプとサポートタイプで相性もよく、安定的な仲を築けるでしょう。
【偏官(へんかん)】と【偏印(へんいん)】の相性
中心星が【偏官(へんかん)】の人と【偏印(へんいん)】の人は、一緒にいると成長できる組み合わせです。
偏官(へんかん)の持ち前の面倒見のよさで偏印(へんいん)をサポートしていくと、とてもいい関係が築けます。
細かいことが少し苦手な偏官(へんかん)にとっても、さまざまな知識で助けてくれる偏印(へんいん)はありがたい存在。
お互いに感謝しながら成長し合える、素晴らしい相性です。
【偏官(へんかん)】と他の通変星との組み合わせの解釈
通変星以外の星も使って、四柱推命を実践的に学べるよ。
命式や運勢の流れを読む基礎知識を
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